現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
完成図をヒントに逆算して作る方法論を見つけたサンデー
2008年08月31日 (日) | 編集 |
逆算サンデー

PENTAX K100D+SMC Takumar 50mm f1.4 他



 今日のサンデー料理は、逆算サンデーだった。まずは完成図から入って、逆算して作っていった。そんなことは一つの方法論として当たり前といえば当たり前なのだけど、完成した料理を目指して作るというのではなく、あくまでも図としての完成図があって、そこから食材と料理を作っていくというアプローチはちょっと変わっていると言える。
 だから今回の料理は3品とも料理名は分からない。自分で作ったのに、作ってみるまでどんなものになるか分からなかった。
 方法としては、ガイドブックに載っている店の料理写真を見て、それをヒントに似せて作っていった。レシピもなく、使っている食材も分からないから、そのあたりは適当に考えて手持ちの食材の中から決めることになる。
 一番最初に決めたのが左手前の料理で、これはソースの色とかけ方を見てイメージがわいた。まず黄色いソースを作ろうということになって、卵黄とマヨネーズを混ぜたらいい色になった。これだけでは味がないから塩、コショウを入れて、しょう油も少し混ぜた。そこにマスタードを加えたら美味しいソースになったので、これでソースが完成した。
 次は中の具なわけだけど、これはどうでもよかった。以前どこかで見たギョーザの皮を細切りにして揚げるというを思い出して、それでいこうということになった。これを上に乗せるための具を考えて、要するにギョーザの中身を作ればいいのだと気づく。ただ、それも普通に作ったのでは面白くないから、少しアレンジを加えた。
 基本はシーチキン缶で、キャベツ、長ネギ、タマネギを混ぜて炒めて、しょう油、白ワイン、塩、コショウで味付けをして、最後にとろけるチーズを加えた。
 これは上出来だった。美味しくもあり、見た目も華やかで凝っているように見える。いろいろアレンジも効くし、おもてなし料理にもよさそうだ。
 ギョーザの皮はいつも余るから、こういう使い方をしてもいい。具の柔らかい食感と、揚げ焼きしたギョーザの皮のカリッとした食感が面白い。

 右のは最初の構想からだいぶずれていった一品だ。もともとはデミグラスソースを敷いた上に焼いたフォアグラが乗っている料理を見て、これでいこうと思ったのが出発点だった。それが完成したらトマトソースとマグロのいつもの料理になっていた。だいたい、フォアグラなんて買えないし。
 例によってトマトからトマトソースを作り、マグロは塩、コショウ、白ワイン、カレー粉を振ってしばらく置いたあと、ビニール袋でシェイクしてカタクリ粉をまぶして、オリーブオイルで焼く。
 ジャガイモは、よく洗ってラップをしてレンジで5分、追加で柔らかくなるまで丸ごと煮る。あとはフライドポテトのように切って、カタクリ粉をまぶして、バターで焼く。
 予定とは違ったものの、これも美味しかった。個人的にマグロは洋風にした方が好きだ。トマトソースとの相性もいいし、ジャガイモともいいコンビニなる。

 奥は、大根のエビあんかけをヒントに、それを洋風仕上げにしてみた。
 大根はスライスしてよく下茹でをしてから、塩、コショウ、コンソメの素で柔らかくなるまで煮込む。
 あんかけは、エビ、ニンジン、絹ごし豆腐、アスパラを白ワインで煮込んで、コンソメの素で味付けして、水溶きカタクリ粉でとろみをつける。
 他の2品が濃いめの料理だったから、これはあっさりしていてちょうどよかった。エビのダシが効いている。

 今回は一つのアプローチ方法を発見したサンデーとなった。メニューが思いつかないときは、レシピから料理を探すだけでなく、完成図を見てそこからイメージしていった方が早い場合もある。レシピからだと、どうしてもいつも作る料理が決まってしまいがちで、発想の転換が難しい。レストランのガイドブックは、食べたい料理を探すためだけではなく、自分が作りたい料理のヒントにもなる。この方法は、毎日献立を考えなくてはいけない主婦の人もオススメしたい。

 明日は早朝から滋賀・岐阜歴史巡りの旅に出るので、今日は早寝しないといけない。サンデー料理のブログもゆっくり書いてる時間がないから、これで終わりとする。
 明日から新シリーズ開始の予定です。ちょっといってきます。


北京オリンピック閉幕記念で北京料理っぽいものを作ったサンデー
2008年08月25日 (月) | 編集 |
北京サンデー

PENTAX K100D+SMC Takumar 50mm f1.4 他



 北京オリンピック最終日ということで、先週の予告通り今日は中華サンデーにした。せっかくの北京開催なんだから、最初は北京料理を目指して出発した。目指せ北京ということで。しかし、途中からうやむやになってきて、一部は北京どころか中華からも脱線しそうになった。そもそも北京料理ってどういう料理をいうのだろうというところから始めないといけない。
 まず北京というところは、だいぶ北の方に位置しているということを頭に入れておく必要がある。緯度40度というのは、日本でいえば秋田、岩手と同じくらいだ。冬は寒く、夏はけっこう暑い。雨が少ないから、コメが穫れず、主食は小麦粉だというのも特徴の一つとなっている。中国でコメをよく食べるのは、南の地方なんだそうだ。
 気候というのもその土地の食べ物を決める大きな要素で、日本でも寒いところと暑いところではずいぶん違っているように、中国にも同じことが言える。一般的に味付けは濃いめで、油を多く使うとされる。
 海に近い割に魚をあまり食べず、肉をよく食べるのだという。代表的な料理はなんといってもアヒルの丸焼きの北京ダックだし、あとは焼き肉だったり、ジンギスカンだったり、羊のしゃぶしゃぶだったりと、やはり肉が多い。
 ご飯の代わりは小麦粉でまかなっている。麺類や、焼餅(シャオピン)、蒸した饅頭(マントウ)など、小麦粉が主食で米はあまり食べないようだ。ギョウザの位置づけも日本のおかずという扱いではなく水餃子をご飯代わりのように食べるらしい。
 料理のルーツとしては、華北地方の山東料理(さんとうりょうり)をベースとしている。これは中国八大料理(八大菜系)の一つで、山東料理、江蘇料理、浙江料理、安徽料理、福建料理、広東料理、湖南料理、四川料理に分かれている。日本ではだいたい四大料理で分けることが多い。北京、広東、四川、上海と。
 北京という都市は、春秋戦国以来、国の中心地で、遼、金、元、明、清と5つの王朝が置かれたところでもある。だから、宮廷料理として発展してきたという一面も持っている。民族も混じり合っているから、料理もさまざまな影響を受けて変化してきた。イスラム料理の影響も強いようだ。
 有名な108品の満漢全席も北京の宮廷料理だ。最初は山東料理で作られていたものが、のちに各地の料理を加えるようになっていった。
 とまあ、北京料理というのはそんなようなものだという概要が分かったところで、ぼちぼちメニューを決めて作ってみようかねと作ったのが上の写真の3品だった。宮廷料理とはほど遠い出来となった。こんな料理を西太后に出したらタダじゃ済まない。

 左手前は、鶏肉の唐揚げの甘酢あんかけだ。あんかけというのも北京料理の特徴の一つとなっている。
 鶏肉に塩、コショウ、カレー粉、酒を振りかけてしばらく置いたあと、カタクリ粉をまぶして揚げる。
 それとは別に、ニンジンとタマネギを茹でる。
 あんかけは、酒、しょう油、みりん、砂糖、酢、水溶きカタクリ粉で作る。
 これを北京料理と呼んでいいものかどうか分からないけど、一応中華の範ちゅうには入ると思う。料理としてはオーソドックスなものだから、まずいはずもない。

 右手前は水餃子だ。中国では日本のような焼きギョウザはほとんどなくて、ギョウザといえば水餃子を指す。
 タネも多種多様で、各家庭、店、個人によってそれぞれ違う。ギョウザという決まった料理を作るというのではなくて、自分が食べたいものをギョウザの皮に包んで食べるという感覚なのだろう。
 今回は、肉を使わず、エビ、白菜、キャベツ、長ネギ、シイタケで作った。
 沸騰したお湯に入れて、浮かび上がって透明な感じになってきたら差し水をしていったん温度を下げ、もう一度浮いてきたら取り出す。
 スープは、酒、しょう油、中華ダシ、塩、コショウ、豆板醤、唐辛子で、少しピリ辛にした。
 北京では黒酢で食べたりもするんだとか。

 奥は、豆腐と野菜のカニ缶あんかけで、これはあまり北京らしくないかもしれない。
 中国でも豆腐はよく食べられていて、たとえば麻婆豆腐などが有名だ。あれは四川料理に分類される。辛さが四川の特徴で、日本でもお馴染みの料理は多い。麻婆茄子、棒棒鶏、 回鍋肉、青椒肉絲、担担麺といったところが代表的なものだ。
 北京料理で豆腐を使ったものが何なのかよく分からなかったのだけど、たぶん使うことは間違いないと思う。カニと豆腐の煮込みみたいなものもありそうだから、カニ缶で代用して作ってみた。中国ではカニ缶は使わないだろうけど。

 今日はこんな感じの北京料理もどきサンデーとなった。北京再現度がどれくらいなのか、北京料理を食べたことがない私には判断がつかない。美味しさでいえば、4位級といったところか。銅メダルを獲るには何かあと一歩が足りない感じだった。敗者復活からの勝ち上がり3位決定戦で負けた料理といったところか。たとえが分かりづらい?
 北京オリンピックも今日で終わってしまって寂しい。2週間なんてあっけないものだと毎回思う。
 今回は全般的にドラマ不足で、成績どうこうではなくあまり出来のよくない大会だった。4年後まで覚えていられることは少なそうだ。前回のアテネの方が印象深いドラマが多かった。忘れずに記憶に残っているものは、北京はソフトの優勝と、野球のメダルなしあたりだろうか。驚きや興奮というのが少なかったのが残念なところだ。
 今回、オリンピックとサンデー料理で多少なりとも北京に近づくことができた。また中国料理に挑戦したい気持ちが強まった。上海料理なんてのもよく分かってないから、今度一回作ってみよう。作れば見えることもある。


ギリシャ料理もどきを作ってギリシャの歴史を勉強するサンデー
2008年08月18日 (月) | 編集 |
ギリシャもどきサンデー

PENTAX K100D+SMC Takumar 50mm f1.4 他



 オリンピック期間中だから、それを記念してギリシャ料理もどきを作った。でも、実際は、ギリシャについてちょっと勉強してみようというのが先にあって、そのことについてここで書くためにギリシャ料理をサンデーにしたというのが正しい。だから今日は、ギリシャとギリシャ料理について書きたい。
 
 古代オリンピックは、エーリス地方のオリュンピアで4年に一度行われていた競技大会だ。年代でいうと紀元前9世紀から紀元後4世紀にかけてで、これはちょうど日本の弥生時代と重なる。日本にまだ国家という概念はなく、ようやく稲作を知って質素な家に定住するようになった時代、ギリシャではすでに巨大な神殿を築いて、スポーツの祭典などが行われていたのだ。日本でも石投げ競争や稲の早植え競争くらいはあったかもしれない。
 その後、古代オリンピックは金と権力が支配する腐敗した大会となり、393年の第293回をもって終わりとなる。
 それから1400年以上、オリンピックは開催されないまま歳月が流れた。1859年から1889年にかけてギリシャ国内で開かれたものの、盛り上がることなく自然消滅のようになってしまう。
 しかし、このあとすぐ近代オリンピックが開催されることになるから、ギリシャのオリンピック復活は無駄ではなかった。フランスのクーベルタン男爵によって近代オリンピックは提唱され、第一回大会がギリシャのアテネで開催された。1896年のことだ。前回2004年は、108年ぶり2度目のアテネ開催となった。

 ギリシャといえば、このようにオリンピックであり、古代ギリシャの文明であり、ギリシャ神話といったところが一般的なイメージだろう。けど、私たちはギリシャについて意外と知らないと思わないだろうか。近代ギリシャがどんな歴史を辿ったのかとか、ギリシャ人は何を食べてどんな暮らしをしているのかとか、今のギリシャ人は何を考えて、どこを向いているのかなど、知らないことだらけだ。
 紀元前3000年から5000年もの歴史を持ち、日本にも馴染みのある国なのに、そのわりには知らないことが多すぎる。日本と直接的な関わりが少ないとはいえ、もう少し私たちは近代ギリシャに関して興味を持つべきなんじゃないだろうか。
 紀元前3000年、早くもギリシャに文明が生まれる。クレタ島を中心としたミノア文明と呼ばれるものだ。発掘されたクノッソス宮殿などから当時の様子が分かった。
 紀元前2000年頃、現在のギリシャ人の祖先がやって来て、新しいギリシャに生まれ変わる。アカイア人と呼ばれる人々は独自のミケーネ文明を生み出した。シュリーマンによって発掘されたアガメムノンの黄金の仮面などが有名だ。
 しかし、その後ギリシャは長い苦難の歴史を歩むことになる。マケドニア王国に支配され、古代ローマに征服され、オスマン帝国がそれに取って代わった。
 独立の気運が高まり、独立戦争が始まったのは1800年代に入ってからのことだ。1830年、380年ぶりにギリシャは国としての独立を取り戻すことになる。日本でいうと江戸時代の後期だ。
 それでも国は落ち着かず、希土戦争やバルカン戦争などを繰り返し、第二次大戦ではイタリアとドイツに占領されてしまう。さらには共産主義も絡んでの内戦は続き、1950年代に入ると今度はトルコとの対立が激化する。
 ギリシャがようやく落ち着きを取り戻したのは、ここ30年くらいのことだ。経済的な成長も遂げ、EUにも加盟した。いろいろと問題はあるにしても、ようやく訪れた平和にギリシャ人は安堵していることだろう。
 基本的なデータとしては、国土は日本の3分の1くらい(13万平方キロ)で、人口は1090万人。この中の半分はアテネ周辺に集中している。エーゲ海に浮かぶ島々は国土の20パーセントを占める。
 地中海性気候で、温暖で過ごしやすいという。夏と冬はわりとはっきりしていて、雨は少ない。
 ほとんどがギリシャ人で、一部トルコ人やマケドニア人が住んでいる。95パーセントがギリシャ正教徒でもある。

 ギリシャ人は、自分たちを食通だと自認しているらしい。日本からするとそういうイメージはない。
 朝はあまり食べず、コーヒーだけで済ます人が多いという。その代わり、昼ご飯をしっかり食べる。食べたらシエスタで昼寝の時間になる。このあたりにギリシャ人ののんびりしたところが伺える。
 夕飯は遅く、9時くらいから2時間ほどかけて食べるのが一般的とされる。食べて、飲んで、しゃべって、場合によっては深夜の2時とかまでそんなことをしてるらしい。食通というか、食べるという行為とそれにまつわることが好きなのだろう。酒もワインやビールなどをよく飲む。
 海の近くだから新鮮な魚介類には事欠かない。陸や山の食材もあるから、けっこうバラエティに富んでいる。一つ特徴的なのは、ヨーロッパでは珍しくタコやイカを好んで食べることだ。
 イタリアや南フランスの地中海料理との共通点を持ちつつ独自の料理が発展したのは、ギリシャが被征服地だったことが大きな要因となっている。特にトルコやレバノンなどの影響が強い。
 ギリシャといえば、オリーブオイルだ。消費量は世界一で、生産量も世界三位につけている。何かにつけてオリーブオイルを使う。料理の際に使うだけではなく食材に直接オリーブオイルをかけたりもする。
 ヤギや羊のミルクから作ったフェタチーズも有名だ。これもギリシャ料理には欠かせない。
 トマトの消費量も世界一だそうだ。トマトソースだけでなく、トマトをそのまま食べる機会も多いらしい。オリーブオイルの油に対抗するためにトマトを使っているというのもあるのだろう。
 こんなことを踏まえつつ、そろそろギリシャもどきサンデー料理へと話を移していきたいと思う。ギリシャについての勉強がこの程度でいいとは思ってないけど、久々に学校の世界史を思い出した。ビザンチン帝国とかミケーネ文明とか、こんな単語は久しく思い出すこともなかった。

 料理の写真が上の方になってしまったから、スクロールしないと見えないと思うけど、左手前から紹介していきたい。
 これはギリシャ料理を代表する一品「ムサカ」というものだ。見た目は本式のものとはずいぶん違っているけど、作り方は大きく違ってないはずだ。
 これはやたら面倒なのだけど、すごく美味しかったから、私ももう一度作りたいし、オススメしたい。
 まずジャガイモの皮をむいて、薄くスライスする。それを耐熱容器に入れて、レンジで加熱する。5分くらい。白ワインを振ってもいい。
 取りだしたら、塩、コショウを軽くして、クッキングペーパーを敷いた上に並べる。これが土台となる。
 次にトマトソースまたはミートソースを作る。トマトベースにタマネギ、鶏肉などを使い、コンソメの素、塩、コショウあたりで味付けする。それをジャガイモにたっぷり塗る。
 今度はナスの皮をむいて薄くスライスする。オリーブオイルを塗ってレンジで加熱するか、フライパンで焼く。これをジャガイモの上に重ねて並べる。
 まだこれで半分。刻んだタマネギとひき肉を炒め、塩、コショウで味付けをする。これをナスの上に乗せる。
 まだまだ続く。ホワイトソースを作らないといけない。バター、牛乳、小麦粉を使って鍋で作るか、レンジで作る。塩、コショウで味付けする。こいつを上に塗るように置いていく。
 あとは200度のオーブンで20分から30分焼いて、最後にとろけるチーズを乗せて、余熱でとかせば完成だ。
 面倒だし、やたら時間がかかるのが難点だけど、これはギリシャ人、美味しいものを考えた。ホワイトソースとトマトソースのダブルソースがよく合うのだ。イタリアのラザニアとはまた違う。

 右のコロッケみたいなのは、ケフテダキャと呼ばれる揚げミートボールをアレンジしたものだ。
 通常はひき肉を使うところを、白身魚を使っている。
 白身魚を砕いて、刻んだタマネギ、たっぷりのパン粉、塩、コショウ、コンソメの素を加えて、冷蔵庫で1時間寝かす。
 それを丸めて小麦粉をまぶして、オリーブオイルで揚げ焼きにしたものだ。
 本場のものはけっこうスパイスとハーブを効かせるらしい。お弁当の定番おかずでもあるんだとか。

 左奥は、魚介類のピリ辛トマトソース煮になっている。
 これはギリシャ料理でなんと呼ばれているものなのか知らない。タコとイカとトマトをたくさん食べる人たちだから、この料理は必ずあるはずだ。
 ムサカを作ったときに使ったトマトソースを流用して、それに豆板醤で辛く味付けをして、イカ、タコ、エビを煮込んだ。タバスコを使おうと思ったら持ってなかった。

 その他の代表的な料理としては、炭火焼きした肉の串焼き「スーヴラキ」、揚げたイカにレモンをかけて食べる「カラマラキア」、たらこなどにマッシュポテトやオリーブオイルを混ぜ込んだ「タラモサラタ」、キャベツなどの葉で肉や米などを包んで蒸した「ドルマデス」などがある。基本的には日本人の味覚にも合う料理が多いという。サラダもよく食べるようだけど、ドレッシングがあまり発達していないようで、そのあたりは物足りないという人が多いみたいだ。

 今回、ギリシャ料理もどきを作って、ギリシャについて勉強したことで、これまで近いようで遠かったギリシャという国に少し近づけた気がする。ギリシャ人というと、過去の栄光を忘れられずに哲学者のように難しい顔をした国民といったイメージがあったけど、どうやらそれは間違っていたようだ。苦労を重ねた歴史の中でも独自性を失わなかったのは、天性の楽天的な性格ゆえなんじゃないか。考えてみると、地中海の気候でロシア人のような気質になるはずもない。ギリシャ人は意外にもイタリア人に近いらしい。ヨーロッパにおけるギリシャ人の一般的な位置づけは、素朴で真面目、というものなんだとか。食べることが好きな国民性というのも、今回初めて知った。
 その国を知るには、その国の人が何を食べているかを知るというアプローチ方法もある。イギリス人が面白くなさそうな顔をしているのは、美味しいものを食べてないからだ、なんて言ったらイギリス人は怒るだろうか。フランス料理の趣味性とフランス人の享楽的な部分は共通するものがあるし、人生を楽しもうとするイタリア人が作る料理には食べることを楽しもうというメッセージがある。和食の繊細さは日本人気質そのものだ。
 来週の日曜日は、北京オリンピックの最終日だ。ここはやはり中華だろう。それも北京料理にこだわってみるのもいい。北京料理の特徴とは何かも勉強する必要がある。北京ダックだけは家庭では無理だけど、それ以外で何か作ってみることにしよう。


美味しくできても物足りない自分の料理の課題が見えたサンデー
2008年08月11日 (月) | 編集 |
手こずりサンデー

PENTAX K100D+SMC Takumar 50mm f1.4 他



 今日の料理を名づけるとしたら、手こずりサンデーとしよう。写真を見るとそんなにややこしい料理ではないと思うけど、これが意外と手こずった。メニューとしてはお馴染みさんに近いものだから、軽く1時間半と考えていたら、実際は2時間以上かかって、終盤はてんてこ舞いだった。わぁー、何からやっていいんだー、わっ、マグロをまだ焼いてない、ああ、ネギも切らなくちゃ、ってな感じで。
 なんでこんなことになってしまったんだろうとあとから考えてみたら、3つともソース作りがあって、なおかつすべてが焼き物だったことが原因だった。これは組み合わせのミスだ。フライパン2つとコンロ2つなのに、3つも焼き物となると、非常にやっかいなことになるのは当然のことだ。しかも、全部を同時に作り終えて暖かいうちに食べるのは厳しい。今日の場合だと、ソースの温め直しもあるから、コンロが4つは必要だった。4つあったらあったで余計混乱してしまいそうだけど。
 顔なじみの3品に見えるけど、多少アレンジは加えている。順番に紹介していこう。

 左手前は、焼きマグロのタルタルソースがけだ。これはあるようでなかった。
 マグロは塩、コショウ、白ワインを振ってしばらく置いておき、水気を拭き取る。ビニール袋の中にカタクリ粉とマグロを切れてシェイク。これが一番楽で、一番上手く衣がつく。それをオリーブオイルで半生に焼く。
 タルタルソースは、ゆで卵、マヨネーズ、タマネギ、バジル粉、塩、コショウ、しょう油、からしを混ぜて作る。
 最後に長ネギを乗せて、青のりを振りかけたらできあがりだ。
 タルタルソースは焼きマグロにもよく合う。生のマグロだとちょっとおかしいと思うけど、焼くと相性がよくなる。マグロの美味しい食べ方の一つとしてオススメしたい。これなら魚嫌いの子供も喜ぶはず。

 右はお手抜きコロッケ風トマトソースがけ。いかに手を抜いてコロッケを作るかがテーマだった。
 トマトソースは何度も作ってるし、ここでも紹介している。トマトの酸味があるから、砂糖を多めにするのがポイントだ。
 コロッケは揚げないコロッケを試みてみた。
 ジャガイモを細かく切ってレンジで加熱。それをつぶす。そこへ小麦粉、牛乳、バターを加えて更にレンジで加熱。かき混ぜて、牛乳と小麦粉を加えて再び加熱。それをあと2回くらい繰り返す。
 刻んで炒めたタマネギを加え、塩、コショウで下味をつける。
 ハンバーグの形に整えて、溶き卵にくぐらせて、パン粉をつける。ネタに小麦粉を使ってるので、衣の小麦粉は省略した。
 あとはフライパンでじっくり焼いていくだけだ。パン粉は焦げやすいので火は弱めにする。
 味はトマトソースで決まるから美味しいのだけど、食感としては成功とは言い難かった。やはり揚げてないから、衣がカリッとしない。くちゃっとなってしまう。コロッケと思わずに、マッシュポテトのトマトソースと思えばいいのか。けどやっぱり、コロッケは揚げるに限る。揚げたてのコロッケは相当に美味しいものだ。

 奥はナス料理なのだけど、何と呼んだらいいのか。
 ナスを斜め輪切りにして、あく抜きのために塩水につけておく。
 それをフライパンで焼いて、塩、コショウ、しょう油で味付けをする。
 ナスとは別に、エビ、鶏肉、ニンジン、アスパラを炒め、塩、コショウ、コンソメの素で味をつけて、水溶きカタクリ粉でとろみをつける。それをナスにかけて完成となる。

 全体としては上出来だった。味のバランスもよく、美味しく食べられた。コロッケも揚げてない分、あっさり味になっている。
 料理としての安定感が増していく一方で、どうにも面白みに欠ける。チャレンジ精神を失っている。新しいテーマを見いだせず、新機軸を打ち出せないでいる。食べる美味しさよりも、もっと作るという点を重視してもいい。そういう点でここのところずっと物足りなさを感じている。
 趣味の料理人としての伸び悩み、一言で言えばそういうことだろう。自分らしい料理の形は固まってきたものの、限界の内側にとどまっている。壁を乗り越えたい。
 料理なんて簡単とも言えるし、難しいといえば難しい。美味しさなんてのは極められないし、個人の好みもある。どうなったら自分は満足なんだろうと考えたとき、もっと美味しそうに見えるように作れたとき、という答えが浮かんだ。前々からずっと課題だった盛りつけというのを、ちゃんと勉強していかないといけない。最終的な完成図のイメージさえできれば、そこから逆算して作ることはそれほど難しいことではない。
 今後やるべきことがはっきりしたから、来週以降はそこを念頭に置いて作っていくことにしよう。人も料理も、見た目ってやっぱり大事。特に趣味の料理としては、味よりも見た目重視でいきたい。




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