 Canon EOS D30+SIGMA28-80mm(f3.5-5.6), f5.6, 1/30s(絞り優先)
マシュマロをもらった。そして今それを見て、多くの人が口にするであろう感想を私も何の工夫もなく言った。「あ、なつかしいね」。私がもう少し気の利いた人間だったら、「なっつかしいですねっ!」と、とんねるずの往年のギャグで喜びを表現したのだろうけど、しまったと思ったのは家に帰ってきた後だった。もう遅いのや(明石家さんま)。 マシュマロを最後に食べたのはいつだったろう。かれこれ50年くらい前かもしれない。そんなに私、生きてたかな? とにかく思い出せないくらい前であることは間違いない。
マシュマロの原型は古代エジプトで生まれている。当時は薬用としての意味合いが強く、王家の人々のための高級なものだったそうだ。クレオパトラも食べていたとか。 当時のエジプトでは、「ウスベニタチアオイ」という植物から作れていて、これにあたる英語が「marsh mallow(マーシュマロウ)=沼地の葵という意味」で、ここから今のマシュマロにつながっている。しかし、得意ぶって、「ほう、これがマーシュマロウか」などと言ってもたぶん誰も感心してくれないので気をつけたい。ケビン・コスナーをケビン・コストナーと正式に呼んでも誰も相手にしてくれないように。 近代スタイルのマシュマロになったのは19世紀前半のドイツとフランスでだった。古代エジプトから19世紀のヨーロッパまではずいぶん長い年月があるけど、その間はどうだったのかはよく知らない。今はヨーロッパよりもアメリカでよく食べられているそうだ。串に刺して焼いて食べることが多いんだとか。アメリカ人、なんでも焼けばいいってもんじゃないぞ。バーベキューじゃないんだから。焼いたものは焼きはんぺんみたいで私は苦手だった(日本人でもこれが好きって人もけっこういるらしい)。 そういえば昔、ホワイトデーのお返しとして一時もてはやされたことがあったっけ。あれはなんだったんだろう。何かの気の迷いか、ガセネタだったのか!? 一度くらい本当にあげたような気もするけど、お菓子屋の陰謀にまんまと一杯食わされたな。
マシュマロはけっこう簡単に作れるらしいから、いつか作ってみたい。卵白からメレンゲを作ったら、溶かしたゼラチンや砂糖と混ぜて電子レンジで温めれば出来上がり。あとはバニラエッセンスを加えて、コーンスターチをまぶせば完成。ちょっと手間はかかるけど難しくはなさそうだ。 最近はダイソーや無印良品でも100円で売ってるらしいから、見かけたら買ってみてもいいかもしれない。
マシュマロに限らず、子供の頃はメーカーのお菓子よりも手作りのものや普遍的なおやつのようなものをよく食べていて、そちらの方が思い出に残っている。 水あめ、綿菓子、米おこし、ぽん菓子、かりんとう、ハチミツ玉アメ、コンペイトウ、ふがし、黒棒。そんな昔ながらの素朴なおやつたち。今食べたらきっとそんなに美味しくはないんだろうけど、子供の頃はお菓子は喜びそのものだった。 なつかしいついでに思い出せるだけお菓子を思い出してみよう。 動物ビスケット、ミルクボーロ、麦チョコ、チュッパチャプス、森永ラムネ、森永チョコボール、ボンタンアメ、グリコキャラメル、マーブルチョコ、ビックリマンチョコ、クッピーラムネ、ゼリービンズ、ドンパッチ。 あー、子供時代がよみがえる。小学生のとき、駄菓子屋もよく行ったな。 カレーせんべい、お好み焼きせんべい、甘イカ太郎、ホームランバー、チロルチョコ、うまい棒、糸引き飴。衛生面という言葉とは無縁のプラスチックの容器に入っていた体に悪そうでとっても美味しかった駄菓子の数々。条件反射でよだれが出そう。 あの頃は毎日100円くらいしかおこずかいがなかったけど、それでもけっこうあれこれ買えて満足したものだった。今なら店の中にある全種類だって買えるかもしれない。なんなら駄菓子屋自体買い取ってしまえ、なんてことを思わないでもない。 などと考えてたら、駄菓子屋を開業させてくれる専用の業者があるという。いや、そういうことじゃないんだけど。でも一応話だけ聞いてみると、5坪の店で、商品代金や容器、消耗品、レジその他で合計180万円くらいで始められるそうだ。うーん、高いんだか安いんだか。新車一台と同じくらいってのが微妙といえば微妙だな。でも待て、私が思っていたのは店のお菓子全種類を食べるということであって、駄菓子屋を始めるということではなかったはずだ。そうだ、そうだ、なんで店始めようかどうかで悩んでるんだ、私。あやうく駄菓子屋のオヤジになりかけてたぞ。 だいたい、子供相手の10円20円の商売で、180万円を取り戻すのに一体何年かかるというのか? 道楽でやるならいいけど、まだ隠居するには早すぎる。 しかし、昔かよっていた駄菓子屋の「オバチャン」は、きっと今の私より年下だったんだろうなと思うと、なんだかちょっと複雑な気持ちになる私であった。思い出してみると、けっこう若かったな、あの人。
マシュマロ自体は久しぶりに食べてもそれほど感動的に美味しいというわけではなかったけど、なつかしい子供時代の思い出をよみがえらせてくれたという意味ではありがたかった。なっつかしいですね! もう遅いのや。まだ言うか。 次になつかしいものをもらうときまでに、石橋貴明がやっていた星一徹の眉毛のモノマネができるように練習しておこうと思う。

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