 Canon EOS D30+TAMRON 28-80mm(f3.5-5.6), f4.5, 1/30s(絞り優先)
ロシア料理でハラショー! と元気よく始めるはずだったサンデー料理。いかんですよ。拙者ハライタでござるよ。ひゃー、トイレー、トイレー、と部屋と台所とトイレを5周ほどして、作る前からすでにぐったりの私。悪いものでも食ったかのぉ。ばあさん、朝飯はまだかいな? 言葉づかいや記憶も乱れる日曜の夕方。 しかし、走り出したらとまらないぜ、土曜の夜の天使さ。いや、日曜の夕方だけど、すっかり食材も買いそろえてしまったし、野菜とか来週まで持たないし、突然メニューを変更するような臨機応変さを発揮できるほどの料理人でもないので、とにもかくにも予定通り作り始めてみた。初めてのロシア料理。 オーチン・プリヤートナ! ロシアのみなさん、はじめまして。うっ、おなかの調子がぁっ。ちょっと失礼してトイレに行ってきます。
腹痛なのに料理を作るこの矛盾。着てはもらえぬセーターを寒さこらえて編んでます状態に近い。実は風邪からきてるような気もする。料理なんかしてる場合なのか私? でも、やるなら今しかねぇ〜。やるなら今しかねぇ〜(長渕&黒板五郎)。幸いだったのが、メキシコ料理などの刺激の強いものじゃなかったことだ。狙ったわけではなくたまたま胃腸に優しい料理になってよかった。
メインはカレー、ではない。ハヤシライスでもない。ビーフストロガノフだ。でも、ビーフストロガノフではなくベーフストロガノフというのが正しいらしい。牛肉のビーフじゃなく、何々風を意味するベーフなんだとか。だから、豚肉でも鶏肉でもビーフストロガノフと呼んでかまわない。 バターでニンニク、タマネギ、マッシュルームを炒めて、塩コショウをもみ込んで小麦粉をまぶした牛肉を最後に投入。色が付いたところで、本来ならここでトマトピューレやらコンソメの素やらで味付けするところなんだけど、今回は手抜きでデミグラスソースを使った。これなら大きな失敗はない。最後にロシア料理では欠かせないサワークリーム(なければ生クリームとレモンを混ぜればできる)を入れて混ぜ合わせれば完成。 ご飯はバターで炒める。パセリのみじん切りが香りづけと彩りになる。作っているうちにおなかの調子が戻ってきた。これはいけるかも。
付け合わせとして2品。どちらもジャガイモだ。ロシアといえばジャガイモだろう。米やパスタを食べる習慣があまりないようだから、炭水化物はジャガイモで摂っているとみた。パンも常食してるんだろうか。 イモサラダの方はシンプルなものだ。ジャガイモ、ニンジン、グリーンピースを柔らかく煮て、コンビーフとサワークリーム、マヨネーズを混ぜて出来上がり。 もうひとつは、黄色いマントで全身を覆った怪しい集団をイメージしたものでは決してない。「グリボーグ」という名前のついたジャガイモ料理で、本来はキノコをかたどっている。プチトマトにサワークリームで白いつぶつぶをつけるという演出があるのだけど、腹痛でそんな細かい作業をする気になれず、ちょっと怪しげな料理になってしまった。 ジャガイモを柔らかく煮るか電子レンジにかけるかして、それをすりつぶして卵黄とサワークリーム、塩コショウなどを混ぜて作る。味はあまりないのでドレッシングで食べるようだ。このドレッシングを上手く工夫して作れば美味しい料理になるだろう。
なんとか完成までこぎつけて、あとは食べるのみ。食べてみたら案外食べられたのでよかった。イモは作りすぎて、余ってしまったけど、ビーフストロガノフは美味しくて完食した。フクースナ(美味しい)。スパスィーバ(ありがとう)、ロシア料理。 でもロシア料理の定番って、ボルシチとピロシキなんじゃ? と思った、あなた、それは正解です。本来そっちからいくべきなんだろうけど、夕飯にパン食ってのがどうも馴染めなくて、今回はこちらから攻めてみた。ボルシチはいつか作ってみたい。これを抜きにロシア料理は語れない。はじめの一歩は踏み出したから、二歩目、三歩目と続いていくことだろう。幕之内一歩のように。 ロシアらしさはやはりサワークリームにポイントがあるのだろう。とりあえず入れられるものはなんでも入れておけっていう基本姿勢を感じる。それによってどれくらい味が違ってくるのかは分からないけれど。 はじめてのロシア料理は、派手さとは無縁の北国の料理という印象だった。陽気なイタリアンとは対極にあると言えるかもしれない。
次にロシア料理を作るときは、普段ジャンクフードばかり食べているという噂のロシアの大女、いや、ロシアの妖精マリア・シャラポアも美味しくてびっくりのハラショー料理を作ってみたい。 その前にまず腹の調子を整えるところから始めよう。体調が悪いときに料理を作ることのつらさというものを今回初めて知った。お母さんや主婦の人は大変なんだ。料理学校の先生も。 元気があればなんでもできる。ホントにそうだね、アントニオ。

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