現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
77点の料理を作ってあらためて思う、料理は冒険だと 2006年2月19日(日)
2006年02月20日 (月) | 編集 |
逆から作ったサンデー料理

Canon EOS D30+EF50mm(f1.8), f2.5, 1/30s(絞り優先)


 普段はレシピ本やネットを見て料理を決めてから材料を揃えるというやり方で作っているのだけど、今日は材料から先に考えてから作るという逆のアプローチを試みてみた。そろそろ一人歩きをしてもいい頃だ。自転車の補助輪を外したときのことを思い出す。そして、次の瞬間コケたことも。イテテテ。
 料理ではコケまいと誓って始めた午後3時30分。転びはしなかったけど、慎重になりすぎてちっとも前へ進まない。ヘイヘイ、ボーイ、もうちょっとスピード出していこうぜ、と自らに声をかけてみるものの、分かってるけどちょっと待ってよ、わー、危ないー。ハンドルが左右にヨロヨロよろめきまくるように私の料理は進む。
 食事予定の6時半になってもまだゴールできず。オー・ノー、アポロン・オーノー、などと言ってる場合じゃない。今回もまた3時間オーバーとなってしまった。今日こそは余裕を持って始めて、余力を残して調理し終える予定だったのに。またもや、体力の限界っ、気力もなくなり……という千代の富士が頭の中に登場した日曜日の夕暮れどき。
 レシピに頼らず料理をするのは思った以上に難しかった。まだ脳が料理脳になっていなくて、手順を上手くシミュレートすることができない。私の料理IQは90くらいだろう。

 ご飯は今日も混ぜご飯系で、サトイモとニンジンの炊き込みご飯にした。ダシ、よく洗ったサトイモ、ニンジンを入れて、これだけだと足りないと思って、酒、しょう油、塩、コショウ、味噌少々を加えてみた。でもやっぱり味は足りなかった。何かが足りない。コクのようなものが。サトイモのぬめりとご飯の相性はよかった。
 メインは魚で、安売りのタイの切り身を採用した。まずは薄く切ってタレに浸す。タレはこれまでの応用で、ダシ、しょう油、酒、みりん、塩、コショウ、マヨネーズ、カラシを混ぜたものにした。お湯でさっとゆでて、あとはソースをかければ出来上がり。パッケージに入っていたシソの葉も刻んで振った。これは簡単で、食べやすくて、見た目もしゃれてるから、大人にも子供にもオススメできる。魚嫌いの子供でも食べるんじゃないかと思う。
 右上は豆腐のサイコロステーキしょう油味。豆腐の水気をよく取って(レンジで温めたり、キッチンペーパーでくるんだり)、ひとくちサイズに切って小麦粉をまぶす。それを油で炒めて、そこにダシ汁を加えて少し煮詰めて、あとはしょう油などで味付けて、かつお節と青のりをまぶせば完成。これはありそうでなかった豆腐の食べ方かもしれない。お好み焼きをヒントに作ってみた。味は申し分ない。
 左上のダイコンは、「一球入魂ダイコン」と名づけて作ったのだけど、煮込む内に形がひしゃげて、空気の抜けた軟式テニスボールのようになってしまったのだった。な〜ぜ〜(謎を解け! まさかのミステリー風)。白くて丸いボールのように煮えたら、赤い縫い目をつけて野球ボールのようにしようと思っていた目論見は外れた。やっぱりな、とは思ったけど。ダイコンを丸いまま煮るには無理があった。しかも、大きすぎるし。こぶしよりも大きなこんなダイコン、食べられないぞ。わっ、中はまだ固いじゃないか。
 最後にとき卵を流し入れたお吸い物をつけて、ようやく7時に完成を見たのだった。お疲れ様でした、私。
 もし私が専業主婦で、夕飯にこれだけ作ってダンナの帰りを待っていたら、ダンナは連絡もよこさずに外で食べてきたなんて言った日には温厚な私も実家へ帰ってしまうかもしれない。婚姻を継続しがたい重大な事由にあたいするとして訴えてやる、となりそうだ。趣味で作って自分で食べてる分には腹も立たないけど、少し無理をしてるという自覚はある。

 今日の総合点は微妙なところ。見た目は悪くないのに全体的な味付けにややインパクトを欠いて、印象に残らなかった。テストでいうと77点くらいな感じ。喜んでいいのか嘆くべきなのか迷うところ。もう少しはっきりと美味しいと思える料理を作りたい。まだまだ道は遠いね、太宰さん。
 ただ、ようやく料理の基本は分かってきて、味付けに関しても何と何を混ぜればどういう味になるかとか、その素材には何を使えばいいのかといったあたりは掴めてきた。曲がりなりにもオリジナル料理もできてきたし、毎回作るごとに進歩してるのは感じる。
 とはいえ、勘違いしてはいけないのは、美味しい料理を作ることが目的ではないということだ。え? 違ったの? と思ったあなた、そう違うんですよ。まだ食べたことのないものを作って食べる、というのがサンデー料理の出発点だった。そのスタンスは今でも変わってない。使ったことがない素材に、見たことがない外国の料理、食べたことのない調理方法。そんな未知のものへの思いや憧れをなくしてはないけないと、今日あらためて思った。
 料理は冒険だ。調理はチャレンジだ。でもゲテモノ系は大の苦手なんで、くれぐれもお中元に蜂の子とかイナゴの煮付けとかを送ってこないでください。マムシの入った酒なんて絶対ダメです。
 チャレンジ精神は大切だけど、チャレンジの方向性だけは間違えないようにしたい。

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