現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
いつか60種類のスミレを区別できる人に 2006年4月1日(土)
2006年04月02日 (日) | 編集 |
スミレ-その1

Canon EOS 10D+TAMRON SP 90mm(f2.8), f3.2, 1/60s(絞り優先)


 今シーズン、初めてスミレを見つけて、喜んで駆け寄った。あ、こっちにも、あっちにも。撮るべし、撮るべし。でも、嬉しかったのは最初だけ、だんだん難しい顔になって、しまいには顔が歪み始める。うっ、区別がつかない。名前が分からない。えーと、おたく、どちらさん?
 スミレ問題。忘れていた頭の痛い課題が再び巡ってきた。去年はまったくのお手上げで、しまいには全部スミレで片づけていたけど、2年目の今年はそうもいかない。やっかいだといって放り出しておいたらいつまで経っても分かるようにはならない。一度に全部は無理でも、少しずつスミレの勉強を進めていかなくてはならないだろう。このどんよりした気持ちは受験勉強以来かもしれない(そんなに?)。
 何しろスミレ属の花は世界に400種類以上あって、日本にも60種類からあるという。しかも、どれもよく似ていて見分けるのが非常に難しい。色も似てるし、変種もあるし、よくよく近づいて見ないと気づかない特徴も多い。そもそも、現状の私の脳で60種類もの何かを見分けること自体できるのかどうか疑わしい。九九さえ忘れかけているのに。

 まず第一歩目として、タチツボスミレとニオイタチツボスミレの区別から始めようと思う。
 上の写真はニオイタチツボスミレ確率80ぺーセントと見た。そのパーセンテージはどこから来てるのかと問うなかれ。天気予報の降水確率のようなもので、ある程度幅を持たせておかないと外れたときに問題が起こるから、逃げを打っている。
 タチツボではなくニオイタチツボとした理由としては、花びらの形が丸くて柔らかい感じで、紫色が濃いこと、中の白い部分がくっきりしているという点で判断した。花柄には細かい毛が生えているということだけど、写真にはそこまで写ってない。
 名前の通りかすかに匂いがあるという。ただ、花粉症のこの時期、そんな微妙な匂いをかぎ分けろというのは無理な注文だ。
 日本全国どこにでも咲いている、もっともポピュラーなスミレのひとつと言えるだろう。

スミレ-その2


 続いてこいつ。こっちがタチツボスミレだと思う。予想としては70パーセント。ニオイタチツボに比べると花の色が薄めで、印象として和風というか、繊細な感じがする。花びらもニオイタチツボよりやや細身で反り返っている。葉っぱを見ると、まわりのギザギザが強くて、葉の先が尖っている。これもタチツボの特徴のはずだ。匂いはないという。
 このタチツボスミレも、日本全国どこでも見かけることができる。北海道から沖縄まで、人家のそばから公園、海岸、山の中まで、いろんなところで咲いているから、一番よく見かけるやつかもしれない。

スミレ-その3


 更にもう一枚。これは上のふたつと比べるとぐっと趣が違う。まず葉っぱの形がまったく違っていて、枚数も少ない。岩場にへばりつくようにして咲いていた。たぶん、ノジスミレだと思うんだけど、これは自信がない。60パーセントとしておこう。
 スミレとノジスミレはよく似ている。っとその前に、スミレというスミレもあるから、話がまたややこしくなる。「これはただのスミレです」と説明すると、「タダノスミレ」と覚えてしまう人がいるという笑い話がある。スミレにも何々スミレと名前をつけてあげて欲しかった。
 ノジスミレとスミレの違いは、葉っぱの角度だ。スミレの葉っぱは上に向かって立っているのに対してノジスミレはやや寝ている。ノジの方は花や葉っぱがよれよれっとくたびれた感じがする。スミレの方がシャキッとしている。ノジには香りとうぶ毛があり、スミレにはない。

<追記>
 3枚目のこれはシハイスミレやん? と教えていただいた。がび〜ん、そうなのか(驚き方が昭和)。で、調べ直したとろこ、こいつは確かにシハイスミレの確率高し。葉っぱの裏側が紫色なのがポイントで(写真には写ってないけど)、その他花の様子など特徴が一致する。
 が、話はここで終わらない。というのは、シハイスミレは関西に多いスミレで、関東はシハイの変種であるマキノスミレが多いという。じゃあ中部はどうなんだというと、両方入り交じるらしい。なんじゃそりゃ。ますますややこしいではないか。見分けるポイントとしては、葉が水平ならシハイ、垂直ならマキノというんだけど、写真のこれは角度が微妙。斜め45度ならどっちなんだ? やや水平に近いから、やっぱりシハイスミレかな。
 というわけで、やっぱりスミレの区別は非常に難しいということが更に分かったのだった。

 今日のところはこのみっつにとどめておこう。すでにおなか一杯でおなかこわしそうだ。スミレの勉強をするときはビオフェルミンを飲んでからした方がいいかもしれない。
 今回のみっつに関しては、個人的にはだいたい分かったような気がする。ただ、これを読んだだけでは分からないだろうから、やっぱり自分で写真を撮るのが一番だと思う。よく似たふたつの花の区別なら人に聞いても覚えられるけど、60種類を人に説明してもらって覚えるなんてのは無理な話だ。もしできたとしたら、それは脳がおかしい(すごい決めつけ)。
 私も、この春、一種類でも多く写真を撮って、調べて覚えていきたいと思っている。ワンシーズンですべて覚えようとしたら脳が焼けてしまいそうだから、まず今年は10種類くらいちゃんと分かるようになることを目標としよう。スミレ偏頭痛にならないように気をつけつつ。
 いつか、すべてのスミレを区別できるようになった暁には、スミレ問題で頭を悩ませている人たちのブログを回って、みんなに名前を教えてあげる、スミレお助けマンとなろう。登場予定は、2008年春です。

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