 Canon EOS 10D+TAMRON 28-300mm XR(f3.5-6.3), f6.3, 1/60s(絞り優先)
鳥の人とそうじゃない人との差は小さいようで大きい。どちらに属するかを決めるとき、写真のこいつはいい判断材料となるかもしれない。すぐに分かってしまった人は間違いなく鳥の人だし、スズメじゃないの? と思った人は一般人だ。ある意味安心していい。訊かれてもいないのに、オスとメスの見分け方や、オオジュリンやカシラダカとの違いについて熱く語ってしまうと、自分の知らないところで野鳥の会とか言われてしまうことがあるので注意が必要だ。私はつい最近、ようやくスズメとこのホオジロの区別がつくようになったところだ。 図鑑で見てるときは、スズメにそっくりに見えたけど、実物を見たらかなり違っていた。スズメよりひとまわり大きいし、尾っぽが長い。腹はオレンジ色だし(スズメは白)、眉の白と顔の黒がよく目立つ。ただ、メスは顔の黒い部分が茶色いので、遠くからだとスズメと見分けがつきにくいことがある。 いずれにしても、スズメとホオジロははっきり違う。それが分かったのは、私にとっては大きな進歩だ。野鳥の会へのカウントダウンはもう始まっている。
北海道は夏鳥で、本州、四国、九州は留鳥。一年中見ることができるありふれた野鳥のひとつだ。多くの人がホオジロと意識しないままスズメと思って見てる可能性は高い。ただ、沖縄や小笠原諸島などにはいないそうだ。 世界では、ユーラシア大陸の東、中国や朝鮮半島などに生息している。 生活環境は、里山や低地の林、低山、農耕地などで、都会のビル群などにはいない。ちょっと郊外へ行くといるのに、街中ではいないというのは、ホオジロの中では何か明確な線引きができているのだろう。広大な草原などにもいないそうだから、人里近くのほどよい賑やかさがあるところが好きなようだ。人間そのものとは一線を画していて、人と馴れ合うことはない。 春から夏にかけてよく見かけるのは、この季節が繁殖の時期だからだ。メスを呼んだり、縄張りを主張するために、高い木の上や電線などにとまって大きな声でさえずっている。夏から秋にかけては、山の方に行っていて、目にする機会が少なくなる。繁殖期は単独またはペアでの行動が多く、それ以外は小さな群れを作る。
体長は17センチくらい。印象としてもスズメより大きな感じがする。 写真はオス。顔の黒い部分がはっきりしてるので見分けがつきやすい。メスは更にスズメに似てるけど、腹のオレンジと尾っぽの長さを見れば区別がつくと思う。 エサは、植物の種子や昆虫など。地面でよく拾い食いをしている。このときの様子が特にスズメに似ていて、パッと見間違えやすい。 産卵は春から夏にかけて1回から3回くらい。一夫一婦で、卵は4個前後、メスが卵をあたため、オスは外で見張り番。エサやりはオスメス共同作業。 高い声でさえずるのはオスだけで、メスはチッチッとくらいしか鳴かない。オスは、チッチョ、チッチョとかチッチョピーとか鳴くのだけど、昔の人はこれが「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう」と聞こえたんだとか。しかしそれは、「掘ったイモいぢるな」以上に無理があると思う。さえずり声自体はきれいだと思う。
頬白の名前の由来は、頬が白いから。でも、このネーミングに納得いかないものを感じてる人は多いだろう。確かに頬の部分はちょこっと白いけど、それがこの鳥の一番の特徴だとは言えない。そんなこと言ったらスズメだって頬は白いし、最も特徴的に頬が白いのはシジュウカラだ。よく似た鳥で、頬が赤いホオアカというのがいるのだけど、あれなら納得がいく。けど、ホオジロのこの名前はどうだろう。名前と姿が一致しなさすぎる。だから一般的な知名度が上がらないということもある。目の回りが白いメジロにならって、こいつは眉が白いマユジロにすればよかったのだ。 名前はともかくとして、このホオジロ、やっぱり存在自体のインパクトが弱いのは否めない。一般受けする要素が少なすぎる。見た目も渋好みだし。もう少し発声練習をしてもらって、はっきりとイッピツケイジョウツカマツリソウロウと言えるようになったら、一気に人気者となるだろう。テレビに出てくるセキセイインコのピーちゃんのように。
里や山でこいつを見かけたときは、周りに人がいるのを確認して、あ、ホオジロだと聞こえるようにつぶやいてみましょう。その言葉に反応したは、鳥の人の可能性が高いです。あれ? もしかしてカシラダカかな? などと続けて言った日には、鳥の人なら間違いなく激しく見て判別作業に入るはずなので、その目の動きを見逃さないでください。ただし、その鳥がスズメだった場合、このエセ鳥人が、という冷たい視線が飛んでくる恐れがあるので注意が必要です。
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