 Canon EOS 10D+TAMRON SP 90mm(f2.8), f5.0, 1/250s(絞り優先)
最初に見たときは蛾だと思った。前に見たことがあるシロモンノメイガに似ていたから。でも、近づいてよく見てみると、触覚の先が蝶の特徴であるふくらみを持っていた。じゃあ、コミスジとかあっちの仲間なんだろうなと思った。 しかし、調べてみるとダイミョウセセリ蝶と判明。セセリって、あのイチモンジセセリやチャバネセセリと同じ仲間ということか。全然違う。姿形も、止まっているときの体勢も。でも、言われてみれば触覚がセセリだ。体つきも似ている。なるほど、ダイミョウセセリか、覚えておこう。 本来はもっと黒い色をしているようだ。このときは西日が当たって茶色っぽく見えた。隠れ茶髪か。オキシドールで脱色しやがったか!?(世代が古すぎる) 関西型と関東型があって、後翅に白い紋があって、ふちどっている白い帯がはっきりしているのが関西型で、紋と白帯が不明瞭なのが関東型ということだ。なので写真のものは関東型になる。境目は三重県あたりだそうだけど、分類学上は曖昧なままだそうだ。中間型というのもいるとか。
日本では北海道から九州まで分布していて、沖縄や南西諸島にはいない。外国では、朝鮮半島、中国、台湾などにもいるそうだ。 発生は年に2〜3回くらい。街中ではめったに見かけることはないものの、ちょっと郊外の野山に行くと、わりと普通に見られる。これは、幼虫の食べ物によるところが大きい。ヤマイモ科の植物を食べて幼虫が育つためだ。山芋はあまり街中では作ってない。 成虫は、アザミやトラノオ、スイカズラなどの蜜を吸う。ときに獣フンも。 飛び方は直線的で、離着陸はけっこう速い。写真を撮っていると、フッとフレームアウトして、またヒョイっとフレームインしてくる。警戒心が弱いのか、それとも蜜を吸うことに対する執着心が強いのか、こちらが大きな動きをしなければ自由に写真を撮らせてくれる。 オス、メスはよく似ていて、私には区別がつかない。
「セセリ」という漢字があるというけど、どんな字だろう。見たことない。もちろん、ATOKでは変換しない。 だから、ダイミョウセセリを漢字で書くと、大名せせりとなる。ダイミョウはあの大名から来ている。翅の白い紋模様が、大名の着ていた紋付き袴みたいだからだとか、翅を広げて止まっている様子が大名行列のときにひれ伏す姿に似ているからだとか、そんなあたりから来ているようだ。どっちのたとえも微妙と言えば微妙だ。 ついでに大名とは何かというのを書いておくと、元々は「大名主」から来ていて、地方の大地主などのことを指す言葉だった。それが転じて、多くの所領や部下を持つ有力者のことを大名と呼ぶようになり、江戸時代には一万石以上の所領を幕府から与えられた武家のことをそう呼ぶようになった。一万石以下は旗本だ。 関ヶ原の合戦以前から徳川家の家臣だった家は譜代大名、合戦以降家臣になったものは外様大名と呼んだのは、社会科の勉強で習った通り。外様なんて言葉がこんな時代から今でも使われているあたりに、現代社会は江戸時代からの流れが続いていることを思わせる。
 あまりにもありふれていて、とっくに登場してるかと思いきや、意外にも初登場のモンキチョウ。 翅に白い紋があるのが特徴で、これがない黄色い蝶はキチョウという別の種類の蝶だ。これはけっこう知らない人がいるんじゃないかと思う。モンキチョウの方がひとまわり大きいので、慣れるとパッと見で分かるようになる。 日本全国はもちろん、全世界に広がっているモンキチョウ。日本ではモンキチョウと高山にだけいるミヤマモンキチョウの2種類しかいないけど、世界にはたくさんのモンキチョウがいて、外国にはモンキチョウの研究者が大勢いるんだそうだ。モンキチョウに捧げる一生、それもまた素敵な生き方だ。 オスは黄色で、メスは白型が多く、黄色型もたまにいる。真っ白に近いメスもいるので、モンシロチョウと間違えそうだ。写真のは、上が黄色いオスで、下が白っぽいメスだと分かる。 いろんな花に集まるけど、シロツメクサやアカツメクサによくいる印象を受けるのは、幼虫がそれらの葉っぱを食べて育つからだろう。 春先から秋が深まったあたりまで飛び交うモンキチョウ。発生はシーズンに4、5回。ということは、ワンシーズン通して生きられないということだ。もう少し長生きさせてあげたいなと思うのは、意味のない感傷なのだろう。
今年はどうもチョウやトンボの数が少ないような気がする。去年との比較でそう思うだけなのかもしれないけど、街中ではあまり見かけないし、森などでも少なく感じる。去年の今ごろはどこでも賑やかにたくさん飛び交っていたのに。梅雨が明けて夏になれば遅れを取り戻して一気に増えていくんだろうか。それなら安心なんだけど。 青空をバックに飛んでる蝶を撮るという目標はいまだ達成できていない。なんとかまぐれでもいいからこの夏中に一枚は撮りたい。そのためには、まず青空が戻ってくれなくては。
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