 Canon EOS 10D+TAMRON 28-300mm XR(f3.5-6.3), f7.1, 1/50s(絞り優先)
私にとってのムクドリは、馴染みのない隣人に近い。たまに見かけるけど、親しくはない。でも会えば挨拶くらいはするといった関係だ。ヒヨドリは森なんかでギャーギャー騒いでるので、親しくはないけど馴染みはある。写真もめったに撮らないのだけど、たまにはと撮ってみた。春には田んぼなどでよく見かけてた。この時期は河原にたくさん訪れていた。 ヒィーヨ、ヒィーヨと大きな声で鳴いてる灰色のがヒヨドリで、黒くてキュール、キュール鳴いてるのがムクドリだ。ムクドリの方が耳障りじゃない。ヒヨはかなりうるさい。私はどちらかというとムクドリは嫌いじゃない。特にこんなふうに河原なんかにいるときはおとなしいもので、かわいげもある。しかし、家の近くが集団寝床となってしまった人はたまらない。夕方から大量に集まってきてうるさく騒ぎ、フンもすごい。河原なんかでおとなしく寝てればもっと好かれてただろうに。
北海道では夏鳥、沖縄では冬鳥、本州では一年中いるありふれた鳥だ。ありふれ度でいえば、ハト、スズメ、カラスに次ぐくらいなんだけど、その割に認知度は低い。存在感が弱いから。 国外では、中国、朝鮮半島、モンゴル、シベリアあたりに分布してるそうだ。最近ではオーストラリアにもいるとか。 冬場は山の方に行っていて見かける機会が減り、春になると公園、田んぼ、河原などでよく見るようになる。完全な自然よりも人間に近い場所の方が好みのようだ。 体長は25センチくらいだから、スズメとハトの間くらいだ。体重は80グラム前後。 歩きに特徴があって、スズメのようにピョンピョン跳ねず(ホッピング)、両足を交互に出してひょこひょこと歩く。地面で拾い食いをしつつ、ふと顔を上げる様子はツグミに少し似ている。警戒心は強めで、あまり近くまでは寄れない。 体は基本的に黒っぽい感じで、頬が白く、クチバシと足はだいだい色をしている。オスとメスは似ていて区別は難しい。メスの方がやや褐色で、頬の白い部分が少ないとか。 春夏の虫が多いときは、地面をほじくってミミズや昆虫などを食べ、虫が少なくなる秋は木の実を食べる雑食性だ。 子育ては春から初夏にかけて。年に一度か二度で、多くは一婦一夫。木の穴などに鳥の羽やらがらくたやらを集めてきて巣を作る。 卵を産んでから温めて産まれて巣立ちするまでにひと月ちょっと。ヒナは大きくなるまで家族と行動を共にする。 巣立った後は、また大きな群れとなり、ときには数百、数千になるという。
ドラマチックでもなく、地味な椋鳥さんたち。語源は群れて生活するから群来鳥(むれきどり)、それが転じたと言われている。 江戸時代、信州あたりからやって来る集団出稼ぎの人たちを椋鳥と呼んだそうだ。大飯喰らいの象徴としての陰口だったらしいけど、なんとなく分かる気がする。鵯(ヒヨドリ)という感じではない。 場所によっては嫌われ者扱いされつつも、ムクドリたちは割と淡々と生きているような印象を受ける。あまり自己主張をしない勤め人を思わせる。ムクドリなりに楽しいこともあるんだろうし、つらい思いもしてるんだろうけど、そのへんのところを見せないのがこの鳥の美徳と言えるかもしれない。 今後ともムクドリさんたちをさりげなく見守って、何を考えて暮らしているのかを私なりに探っていこうと思う。
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