 OLYMPUS E-1+Super Takumar 50mm(f1.4), f4.0, 1/20s(絞り優先)
「Book off」の100円コーナーで、神田川俊郎の古い料理本を見つけた。裏の写真を見ると、ものすごく若い神田川俊郎がにっこり微笑んでいて、思わず吹き出しそうになる。「Book off」の100円コーナーで笑ってる人はあまり見たことがないと思うけど、もしそのときの私を見て、あいついい本を100円で見つけて喜んでやがるぜと思った人がいたら、それは誤解です。若い神田川俊郎の写真が面白かっただけですから。発行が1982年ということでいったんは棚に戻しかけた。ちょっと古すぎるかと思って。けど、考えてみると料理なんて時代と共にそうそう変わるもんでもない。この20年、25年で日本の料理は劇的に変わったかといえば決してそんなことはない。パラパラとめくってみると、ほぼカラーページで、参考になりそうな料理もたくさんある。よし、買おう。「2時のワイドショーでお馴染み」の神田川料理本を。「一流料亭の味を、家庭のお台所へ」。私の台所にも運んでもらおうではないか。 結局、作った料理4品はどれも神田川レシピからかなり離れたものになってしまったけど、どれもこの本の料理が参考になってる。最近はレシピ通りに作ることがほとんどなくなった。これも成長の証だろう。
まずは一番手前のやつ。写真で見るとお好み焼きの食べ残しに見えなくもないけど、もちろん違う。レンコンの大葉包みというのか、そんな感じのものだ。 レンコンの皮をむいて、水に浸けてあく抜きをした後、すり下ろす。そこに卵黄と小麦粉、塩、コショウを混ぜて、大葉の上に乗せる。小麦粉も適当にまぶして、たっぷりのオリーブオイルで揚げ焼きして、青のりを振りかければできあがりだ。タレは、しょう油、酒、みりん、だし汁の甘辛ダレで。 表面はパリッと、中はくちゃっとした食感のマッチングが面白くて、レンコンらしからぬ美味しさをみせてくれる。本来は、大葉や海苔で巻いて揚げるのが基本なのだろうけど、面倒なときは揚げ焼きでいい。
その右の黄土色の物体は、カボチャ・ダンゴだ。 カボチャの皮をむいて、適当な大きさにぶつ切りしたら、レンジで3分ほど加熱する。充分にやわらかくなったらつぶして、卵と小麦粉を混ぜて丸める。表面にも小麦粉をまぶして、あとは転がしながら焼くだけだ。タレは、マヨネーズ、カラシしょう油、塩、黒コショウ、バジルなど。 本当はもっと丸かったんだけど、転がしているうちにいびつな格好になってしまった。ちゃんと丸くして3つくらい並べると、いい感じの一品になるはずだ。甘いのでおやつとしてもいいかもしれない。
一番奥は豆腐の茶巾。これは前にも似たようなものを作ったことがある。今回はそれの少し応用。 木綿豆腐をキッチンペーパーに包んでレンジで加熱して水分を飛ばす。それを適当に砕いて、卵、だし汁、カタクリ粉、シイタケ(干しシイタケを戻したもの)、ニンジン、エビを混ぜる。あとは、サランラップで茶巾縛りにしてレンジで3分ほど加熱するだけだ。お手軽茶碗蒸しのようなものだ。最後に長ネギの刻みを上に乗せ、タレは、しょう油、酒、みりん、だし汁に水溶きカタクリ粉でとろみをつけたものをかける。 冷や奴は日常的に食べたいと思わないし、湯豆腐を積極的に食べようとは思わないけど、ひと工夫すると豆腐は美味しく食べられるから好きだ。他にもいろいろ応用も効くし、栄養もあるので、積極的に食べていきたい。
左奥のものは写真では伝わりにくいかもしれない。これを見て、白身魚の白菜巻きカレーソースがけだな、と思った人がいたらすごい。もしいたら、その通り! と児玉清のモノマネで褒め称えたい。 白身魚を粗みじんにして、刻んだタマネギを混ぜ、塩、コショウする。白菜はあらかじめ半茹でにしておいて、カタクリ粉を塗って具を巻く。あとは蒸し器で20分くらい。 タレは、牛乳でカタクリ粉を溶いて、飲むヨーグルト、塩、コショウ、カレー粉を混ぜて、温める。今回ちょっと失敗だったのは、このタレがややパンチを欠いて、しかも固くなりすぎたことで白菜巻きとの絡み具合がもうひとつだった点だ。この料理に関してはまだ改善の余地がある。むしろ、コンソメスープで煮込んだ方が美味しいかもしれない。
普段の3品から1品増えて4品になると、とたんにてんてこ舞い度が200パーセントに上昇してしまう私。ひとりの台所で、人気店のランチタイムの厨房のように殺気立ってしまいがちだ。そのときの私に話しかけるのはやめてください。あわわわ、どうしたらいいんだぁ〜、となってしまうので。 今日の4品を神田川俊郎に出してみたらどうだろう。自己採点では甘めで75点くらいだとしても、俊郎的には60点くらいだろうか。ようやく一般家庭料理に達したレベルくらいだから、この程度では神田川道場への入門さえ許可は下りないだろう。更なる修行が必要だ。 週に一度料理を作るようになって、そろそろ一年になる。けっこう経ったんだなという感慨を抱きつつ、でも回数にしたらまだ50回くらいだ。これくらいで料理ができるような気になるのは早い。毎日作ってる人の2ヶ月分にも満たないのだから。ただ、ペースとしてはこれが限界だ。こんなものを毎日作っていたんではとても持たない。もともと食べることには淡泊な私だから。 これからも力尽きるまでサンデー料理は続けていきたい。いつか、自分でも本当に納得できる料理が作れるようになったときは、神田川料理道場の門を叩こう。そして、若き日の神田川俊郎の写真が載った古い料理本を投げ入れて逃げるのだ。もうこの本は卒業だぜとばかりに。
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