現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
アヒル、アヒラー、アヒリスト、目指せアヒルコンベンション
2007年02月03日 (土) | 編集 |
アヒルさん後ろ姿

OLYMPUS E-1+Takumar 200mm(f3.5), f3.5, 1/125s(絞り優先)



 野鳥を撮っていると、人工の鳥に対する評価がどうしても低くなる。きれいな鳥を撮りたいという思いは、たとえばカワセミなどを撮りたいのであってカゴから逃げ出したセキセイインコを撮りたいのとは違う。派手なオウムよりも地味なワシの方が比べものにならないくらい見ると嬉しい。同じ理屈で、池にカモを撮りに行ってアヒルしかいないとがっかりしてしまうのは仕方がないところだ。
 けど、そういう先入観や偏見を抜きにして見たとき、アヒルというやつはけっこうかわいいもんだし、きれいでもあることに気づく。純白と言っていいくらいの毛並みと、黄色いクチバシ、赤くて小さな目、オレンジの足と、なかなかキュートだ。これがもし純野生種で数が少なかったら、私たちはきっともっとありがたがったことだろう。
 世の中にはアヒルLOVEの人々も大勢いるという。私の周りにはいないけど、たぶん日本国中にいるのだと思う。全国アヒルコンベンションを開いた日には何万人という人々が一堂に会して大盛況になるかもしれない。それぞれが自慢のマイ・アヒルを東京ドームに持ち寄って見せ合いっこする微笑ましい光景が目に浮かぶ。けど、あちこちでガァガァとアヒル同士のいざこざが始まって、逃げるアヒルに追う飼い主、見失う我がアヒル、ドーム内は混乱の極みに達し、アヒルと人間の大騒動というのも想像がつく。
 第一回アヒルサミットは見送った方がいいかもしれない。

 去年、アオクビアヒルを撮って、そのときアヒルについて基本的なことは書いた。もともとは3,000年ほど前の中国で、野生のマガモを飼い慣らして品種改良したのがはじまりだとか、それが世界に広まった経緯だとか、ガチョウや合鴨との違いや、生態などについてを。
 だから今日は、アヒルを飼うにはどうすればいいのかについて書いてみたいと思う。Let'sアヒル飼育。キミもアヒルのオーナーになってみないかい? ビバ! アヒル、ということで。

アヒルの毛づくろい

 毛づくろいをするアヒルのアップ。近くで見ると目の小ささに気づく。顔の中で目の占める割合が小さすぎないか。アヒルの目があと1センチ大きかったら世界の歴史は分かった……だろうか? 世界までは変わらなかったとしても、アヒル自身の運命は今と少しだけ違うものになっていたかもしれない。もし、フクロウのような大きくて眼光鋭い目を持っていたら、アヒルは食用ではなくペットとしての道を歩むことになっていた可能性もある。人間は怖い目をしたものを食べるのを避ける傾向があるから。
 しかし、アヒルの目は幸か不幸か小さかった。そして今の地位がある。今さら進化の方向性として目が大きくなっていくことはないだろう。アヒルはアヒル。

 ある日突然、そうだ、アヒル飼おう、とあなたの頭の中でひらめいたとする。それぞまさに天啓というものだ。そうなったらもはや飼わずにはいられない。
 さて、そういうときどこへ行けばいいか。一目散に近所の池へ駆けていって捕獲する、なんてことをしてはいけない。近所でたまたまアヒルの子供が産まれて引き取り手に困ってるなんて都合のいい話もめったにない。なので、お店に買いに行くことになる。どこで売っているかといえば、たぶんペットショップということになるのだろうけど、具体的にどういう店で売っているのかまでは私は把握してない。ホームセンターには売ってないと思う。子供が1匹1,000円くらいという話を聞いたことがあるけど、それが相場なのかどうかもよく分からない。なんとか頑張って見つけて欲しい。
 飼うための設備としては、なかなか厳しいものがある。6畳一間のアパートではニワトリは飼えてもアヒルは飼えない。泳ぐためのプールが必要不可欠だからだ。風呂桶をアヒルに譲る覚悟があればなんとかなるかもしれないけど。
 集合住宅でもなかなか難しいだろうから、現実問題として庭のある一軒家ということになると思う。隣近所に逃げ出していかないように囲うスペースとして、3メートル四方くらいは欲しい。そのうち3分の1くらいがプールならいい。アヒルは体の割に足が弱いから、一日の中である程度の時間以上水に浮いてないと足に負担がかかりすぎて関節が曲がったりして歩けなくなってしまうのだ。

アヒルの足

 アヒルの足は水の中で進むためだけでなく、他の鳥と同様に体温調整の役割も持っている。特に暑い夏は、体は毛で覆われていて汗もかけないから、ここから熱を逃している。
 それにしてもこうしてまじまじと見るときれいなオレンジ色をしている。形状としては、かなり歩きづらそうだ。

 アヒルの成長は親戚の子供の成長より早い。店で売っているアヒルの子供は生後1〜2週間くらいのものが多いようだけど、飼おうかどうしようか迷って次の週に行ってみると驚くほど大きくなっているはずだ。生まれてから2〜3ヶ月ですっかり大人のアヒルになってしまう。ヒナのかわいい盛りは短い。
 成長は早いものの寿命は意外と長く、病気や事故にあわなければ10年から20年生きるという。犬と同じくらいと考えるとけっこう長生きだ。その分、飼うとなったら覚悟が必要となる。
 エサはアヒル専用のエサなどというのは売ってないから、ニワトリ用で代用する。ただ、それだけでは栄養不足になるので他にもいろいろなものを与えることになる。たっぷりの青野菜や、カルシウム不足にならないための煮干し、しらすなども。ヒナのときは猫缶でもいいようだ。パンやご飯もあげれば喜んで食べるけど、カロリーが高すぎて体によくないのであげない方がいい。肥満になって寿命も短くなってしまう。庭での放し飼いなら、ミミズなどを自分で獲って食べたりもする。
 ひなたぼっこも大切だ。日に当たらないともやしっ子になってしまう。砂や土などを食べるのも体にとって必要なので、やはり室内飼いは難しい。
 散歩まではいらないにしても、慣れてきて逃げなくなったら近所の池や川に連れて行ってあげると喜ぶ。ただし、車や犬、猫には充分注意して。アヒルは鳥目じゃなくて夜も見えるらしいから、夜に散歩へ行く方が安全かもしれない。いやぁ、眠いから勘弁してくださいよとアヒルは言うだろうか。

アヒルは水の中

 アヒルを飼ったことがある人によると、アヒルにもそれぞれ個性があって、ちゃんと感情を持っているという。人にもなついてとってもかわいいそうだ。怒るときは怒るし、嬉しいときは喜ぶんだとか。犬のようにしつけはできないし、散らかし放題散らかすだろうけど、それでもかわいいと思える人にはそこがたまらない魅力となるようだ。ガァガァうるさく鳴いても好きなものは好きなのだろう。
 これを読んで、自分もちょっと飼ってみたいなと思う人がひとりでもいたら、今回のこの文章は無駄じゃなかったということになる。目指せアヒラー、行こうぜアヒルサミット。アヒルがあなたを待っている。飼っておくれと鳴いている。
 私? 私のところは無理だ。だって、こいつがいるから。

天井でにらみをきかすアイ

 天井からにらみをきかすハンター・アイ。アヒルなんて家に連れてきた日には、あっという間もなく飛びかかって1分以内に仕留めてしまうだろう。その晩はアヒル鍋となってしまうから、近所の池にいるアヒルのところへ野菜を差し入れに行くくらいにして、アヒルを飼うのはやめておこう。孤高のアヒリストの地位は誰か他の人に譲りたい。




プロフィール

オオタ(マサユキ)

Author:オオタ(マサユキ)
ブログランキング・バナー(FC2)
ブログランキングに参加してます
Dry&Wet(ホーム)



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する