 OLYMPUS E-1+ZD 14-45mm(f3.5-5.6), f4.0, 1/25s(絞り優先)
いいことあるぞ〜お、ミスタード〜ナツ、という所さんのCMに聞き覚えがあるのは昭和の人。平成の人にとってのミスドのイメージキャラクターは誰なんだろう。相武紗季や玉木宏なんだろうか。当初、明石家さんまや片桐はいり、ダウンタウンも登場したというのだけど記憶にない。所さんのゆるい感じが今でも印象として強く残っている。 私がミスタードーナツを最初に食べたのはいつだったろう。中学のとき、友達の圭一と藤が丘で一緒に食べたのが初めてだっただろうか。それから今に至るまで、ミスドでいいことがあったとかそういうことはない。そもそも、ミスドのドーナツを食べた回数が合計でも10回かそこらだということもある。自ら店内に入ってドーナツを買い求めたのは5回もないんじゃないだろうか。それじゃあ点数もたまらないし、いいことも期待できない。ミスドのアルバイト店員に惚れて毎日ドーナツを買いに通ったなどという甘酸っぱい思い出もない。 私にとってファーストフード店はどこも近くて遠い存在だ。マックもロッテリアもケンタッキーも数えるほどしか入ったことがない。別にファーストフード店へ行かなくても普通に生きていける。この先もきっとそれは変わらないだろう。この前、東京で初めてスターバックスに入ったけど、次に入る予定は今のところまったくない。 そんな私がどうしてミスタードーナツについて調べて書こうと思ったかといえば、たまたまた撮ったこの写真が使いたかったから。ちょっと気に入った写真を使うにはミスドについて書くしかなかった。これがもしサーティーワンだったら、アイスについて書いていただろう。そういうこともある。 ミスドについて書くなら、やはりドーナツの写真も欲しいと思った。けど、ミスドにドーナツ1個か2個を買うために入るのはためらわれた。できることなら避けたいと思った私は、ドーナツの自作を思いつく。この発想の転換がAB型的な性格なのだと思う。都合が悪くなると正面から事に当たらず、なんとかちょろまかそうとする。A型なら嫌でも何でも買いに行っただろう。O型ならなんのためらいもなく1個買いに行ったはずだ。B型なら人に買いに行かせたに違いない。 それはともかくとして、怪我の功名的にドーナツを作ることになって結果的に有意義なものとなった。ドーナツ作りは思ったよりも簡単で楽しかった。その自作ドーナツが下のこいつだ。
 とっさの思いつきで型抜きもなく、道具も揃っていなかったので、思っていたのとはずいぶん違うドーナツとなってしまったけど、味は美味しかったからよしとする。 卵1個に砂糖15gを加えてよく混ぜ合わせる(これはあっさり味なので倍くらいまで増やしてもいい)。溶かしたバター15gと、牛乳大さじ2杯も加えて更に混ぜる。トロッとしてきたら、ホットケーキミックスの素100gとベーキングパウダー5gを振り入れてざっくり混ぜていく。 ここでひとつポイントとしてはラップをして冷蔵庫で30分から1時間寝かせるというのがある。理屈はよく分からないけどレシピに従っておいた。 あとは手で棒状にこねてリングにして揚げるだけ……なんだけど、何を間違えたのかトロトロで手に取るとドロ〜ンとくっついて収集がつかない状態になってしまっている。一体何がぁ!? これじゃあ手でこねるとかそういう話ではない。手に付くとねばねばでにっちもさっちもいかない。あきらめて頭を切り換える。そうだ、ショートケーキを作るときに使った生クリーム絞りを使おうと思いつく。 で、170度くらいの少なめの油に、ケーキ絞りでネズミ花火の動きのように回し入れて揚げていった。するとどうだろう、今まで味わったことのないようなサックサクの食感のドーナツができたではないか。なんだか知らないけどいいぞ、これ。ドーナツに関してはフワフワ系よりもサクサク系の方が好きな私なので、この食感は気に入った。牛乳でゆるめすぎたのと、細く入れたことでサックリと揚がったようだ。こういう棒状のねじれた食パンがあるけど、あれに近い。名前はなんというのか知らないけど。 ちょっと揚げすぎて香ばしくなりすぎたものの、想像とは違ったドーナツに満足の私だった。ミスドに勝ったか!? ただ、コイツ、冷めると妙に脂っこくなっていけない。やはりどこか失敗していたようだ。表面がデコレーション状で面積が多くなった分、たくさん油を吸ってしまったからかもしれない。まだ改善の余地がたくさん残る。今後もドーナツ作りにはチャレンジしていきたい。再チャレンジ支援を推進していこう。ドーナツのある美しい暮らしのために。
日本で最初にミスドができのが1971年のことだった。日本での運営が大阪に本社のあるダスキンだったから大阪府箕面市になった。 本場アメリカのボストンでの創業は1955年。エバンズ博士なる人物とダスキンの創業者鈴木清一が知り合いで、ミスドを紹介されて、半ば無理矢理に日本でのチェーン店展開をさせられたのが始まりだった。掃除屋さんがなんでドーナツなんか売ってるんだろうと疑問に思ったことがある人もいただろう。鈴木清一は本当はあまり乗り気じゃなかったのだけど、ダスキンをチェーン店展開する上でチェーン店の在り方を勉強するためにやることにしたのだという。 値段はドーナツ1個40円、ドリンク1杯50円に設定された。当時としてもこれはかなりのサービス価格だったのだろう。まだドーナツそのものが日本人にとってあまり馴染みのないものだったから、本当に受け入れられるのかどうか半信半疑だったに違いない。 しかし、始めてみればこれがたちまち評判になり、2年後には全国で50店舗にも広がったのだった。現在では全国で約1,300店になり、すっかり定着した。日本人にとってドーナツは欠かせない食べ物となった。 少し前までダンキンドーナツというのもあったのを覚えているだろうか。今はもう撤退していってなくなったのだけど、アメリカではミスドと創業者が親戚で(奥さん同士が姉妹)、ダンキンに吸収合併されて向こうではミスドの方がなくなってしまった。だから、アメリカへ行ってミスドを探し歩いても永遠に見つからないのだ。その前に、ミスドどこでっしゃろなどと訪ねても通用しない。mister Donutというのはどうやって発音するんだろう? 単数形なのになんでドナットゥではなくドーナツなんだろうか。 ちなみに、ドーナツの語源は、パン生地を意味する「dough」と、クルミの「nut」とあわせたものだ。もともとはクルミを乗せて揚げていたものをドーナツと呼んでいたらしい。真ん中に丸い穴が空いているものをドーナツというわけではない。 ついで言うと、ミスタードーナツの名前は、敬意を込めたドーナツの人というような意味合いで付けられたそうだ。たとばミスタープロ野球のようなものと思えば遠くない。ミスターといえばチョーさん、ムッシュといえばかまやつ、みたいなものだ(それはちょっと違う)。 ドーナツというとアメリカというイメージだけど、オランダ生まれというのが定説とされている。イギリスの清教徒がオランダで覚えてアメリカに渡ったとき、クルミが手に入らなくて真ん中に穴を空けたのが今の形の元になったという話だ。またはアメリカの子供が、丸いドーナツが生っぽいと母親にクレームを付けて、真ん中を空けさせたのが始まりという説もある。ボストンといえばイギリスからピューリタンが渡って作った都市ということで、オランダのドーナツとつながる。
ドーナツは村上春樹の大好物としても一部では知られている。『羊をめぐる冒険』の中で、ドーナツの穴は空白ではなく穴という存在だというようなことを書いていたりもする。 ドーナツ化現象というのも学校で習った懐かしい言葉だ。 ドーナツ盤と聞いて、シングルレコード、EP、45回転などの言葉が頭に浮かんだとしたら、それは完全に昭和の人に間違いない。平成生まれの人はドーナツ盤という言葉自体知らないだろう。 ドーナツの話をしていたら、何故か昭和ネタが満載になってしまった。考えてみると、ドーナツというのはケーキなどと比べて安上がりで庶民の食べ物だ。平成よりも昭和の方がよく似合う。パンの耳を揚げたものだってドーナツといえばいえなくもない。 ミスドで買うドーナツももちろん美味しいけど、自分でもぜひドーナツを作ってみて欲しい。目を閉じて揚げたての素ドーナツをかじってみれば、口の中にジュワッと昭和の味が広がる。
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