 PENTAX istDS+Super Takumar 50mm(f1.4), f2.8, 1/60s(絞り優先)
突撃!私の晩ごはんが始まった今、重視すべきは作って楽しいことではなく、食べて美味しいこととなった。これからしばらくは冒険を控えて味重視でいこうと思う。山を下りた山男が勤め人になるように。モシャモシャのあごひげも剃ってしまおう(生えてないけど)。 実際のところ、人に食べてもらうものを作るとなると、味の安定感というのが大切になる。これまでのように大きく当たり外れがあっても別に作るのが楽しけりゃそれでいいじゃんという10代の若者の投げやりな態度の調理人ではいられない。人に出すという前提で作ると、思った以上に重圧になるということも知った。小さな発表会みたいなものだから。 ということで、今日はこれまで使ったやつにアレンジを加えて、これからの定番になり得るようなメニューを3品作った。食材の都合や財布との関係なども考慮しつつなので、必ずしも現時点でのベストではないものの、まずまずバランス良く作れたと思う。分量も味も申し分なかった。これなら人に出しても大丈夫そうだ。私としても、美味しくて満足だった。今回がたまたま当たりだっただけ、かもしれないけど。
メイン料理は鮭。鮭というとおかずとしてはあまり嬉しくない部類に入るものだと思う。お母さん、今日の夕飯何? 塩鮭よ、なんだ、がっくり、というのが子供らしい反応だろう。定番の塩焼きなどは私も美味しいと思ったことがない。しかし、鮭は化ける可能性を持った食材だ。形のまま出さず、素材と考えてひと工夫すれば、ごちそうにもなり得る。和食としてよりもむしろフレンチ系で考えた方が美味しいものになりやすい。私は味覚がお子ちゃまなので子供の気持ちがよく分かる。魚は基本的にまずいものだという前提がある。肉よりもおかずとしてはずっと落ちるものだと。そんな私が美味しく食べられるように調理したものは、きっと現役の子供も気に入ると思うから、魚嫌いのちびっこに私の魚料理はおすすめしたい。魚も美味しいもんなんだなと思い直してくれると嬉しい。 鮭はまず小さめに切り分ける。ここがまずお子様ポイントその一だ。魚を丸のまま出されるとそれだけで食べる気が失せる。ひとくちサイズになるとちょっと食べてみようかなという気になるものだ。 鮭は塩、コショウをして少し置いておく。その間に、下に敷くジャガイモを作る。皮をむいて輪切りにして、ある程度柔らかくなるまでゆがいて、あとはバターで焼く。 次に、オリーブオイルでタマネギとしめじを炒める。白ワインをふりかけて、少し塩コショウする。 それをいったん取り出して、今度はバターで鮭を焼く。ここでも白ワインを少々。全部を皿に盛りつけてから、刻んだパセリを乗せる。 味の決め手はやっぱりソース。今回は少し前にケーキを作ったときに残った生クリームがあったから、それでホワイトソースを作った。やっぱり生クリームを使うと牛乳とは全然違う。温めながらオリーブオイル、塩、黒コショウ、コンソメの素で味をととのえて、あとは鮭にかければ完成だ。 鮭だけに全責任を負わせるのではなく、素材の中のひとつとして扱ってやることで子供の意識は分散して、鮭に対する拒絶感が薄くなる。鮭の塩焼きを弁当に入れて子供を魚嫌いにしてしまわないようにしてほしい。このことを30年前の私の母親に教えてあげたかった。
左下は、ナスのチーズパン粉焼きとでも言おうか。前にも同じようなものを作った気がするけど、今回はツナ缶を使ったのが新しい試みだった。ナスのピザ風と言った方がいいかもしれない。 ナスを薄めに横に切って、オリーブオイルで焼く。それをいったん取り出す。 タマネギのみじんとベーコンを炒め、それも取り出す。次にツナ缶も炒める。それぞれ塩コショウで味付けをする。 あとは、ナス、タマネギ、ベーコン、とろけるチーズの順に載せ、パン粉をたっぷりまぶしてトースターで焼けば出来上がり。載せるものもいろいろアレンジできるので、そのあたりは好みに合わせて。味にもう少しインパクトが欲しければ、この上に何かのソースをかけてもいい。ピザ風ということでトマトソースなども合いそうだ。
右奥のやつが今回一番のヒットとなった。なんと名づけていいのか分からなかったのだけど、また明日にでも作って食べたいくらいだったのでおすすめしたい。 豆腐は絹ごし豆腐を使う。使う分量だけ切り分けて、少し水分を飛ばしておく。 鶏肉、戻ししいたけ、エビをごま油で炒める。ごま油というのがポイント。そこに切り分けてた豆腐を加え、白ワインを振りかける。豆腐の形が崩れにくいように小麦粉もまぶし入れる。 たれは和風だれ。めんつゆ2:しょう油2:酒1:みりん1くらいの割合で混ぜたものをいったん煮立たせる。それを豆腐などの中に半分ほど回し入れて下味を付ける。そこに溶き卵を入れてフタをする。半熟になったところで早めに火を止める。 皿に盛った後、刻み青のり、かつお節、青ネギをたっぷり振りかけて、だしを上から少しかけて味を調節する。 半熟と絹ごし豆腐のフワフワ感と、青のり、かつお節、めんつゆベースのたれがよく合う。お好み焼き風でもあり、玉子丼ぶり風でもあるこの一品、簡単で美味しい追加の一品として明日の夕飯にでもぜひ。
ある程度味が安定してきたら、次の課題は調理スピードということになる。今日のこの料理でも、途中休みを入れて合計2時間くらいはかかっている。ゆっくり作ってるというのがあるにしても、ちょっとかかりすぎだ。人の家の台所にそんなにゆったり作ってるわけにもいかないから、この程度なら1時間くらいにおさめたい。冷めることを度外視して一品ずつ作っていけばもっと早くできるのだろうけど、最終的に3品を同時くらいに仕上げようとするとどうしても時間がかかってしまう。そのへんの効率というのがまだよく分かってない。火が3つあるコンロが欲しい。 見知らぬ国の料理シリーズはいったん休止して、しばらく味重視サンデーを続けていこうと思っている。自分の持ち料理が10くらいは欲しいところだ。食材に合わせて臨機応変に作れるように。 来週はまた、突撃!私の夕ご飯が敢行される予定になっている。果たして上手くいくかどうか。とりあえず台所で爆発だけは避けたい。火事も厳禁。油をひっくり返すなんて以ての外。安全第一で美味しいサンデー料理を目指したい。料理をする上で危険な香りのする男となってはいけない。
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