 PENTAX istDS+Super Takumar 50mm(f1.4), f2.8, 1/30s(絞り優先)
3月3日といえば、ひな祭り。今年は料理でひな祭りにちょっこっとだけ接近してみた。突撃!私の晩ごはん番外編、ひな祭り料理編ということで、東京のツレの家で作ることになった。というか、私がお手伝いして作ってもらったといった方が正しいかもしれない。私がしたことといえば、ひな人形の顔を書いたくらいのものだから。 それにしても写真で見ると、なんだか人相の悪いひな人形になっている。黒メガネをしたカップルびなは、1980年代の香りだ。ナメ猫を思い出す。 ひな祭りにちなんだ料理は何を作ればいいのか今ひとつよく分からなかったので、とりあえず「すし太郎」に頼ってみた。任せたぞ、サブちゃん。その他、ちらし寿司には欠かせないピンクの粉を某所から入手して準備は万端。早速ひな祭り料理開始だ。
ちらし寿司は、すし太郎をあったかご飯に混ぜるだけだから簡単にできた。まずはひな人形作りとして、ちらし寿司を三角おにぎりにする。 衣装は薄焼き卵。お内裏様は海苔を巻いた。顔は海苔をハサミで切って貼り付けた。 顔はうずらの卵。手持ちはブロッコリーとチーズで。このあたりで凝るなら凝れる。今回はあるもので間に合わせた。 もうひとつのメイン、菱餅のちらし寿司バージョンは、ノーマルの白と、ピンクの粉と、大葉の刻みで三色にした。緑色がしっかり出てないところにやや不満が残ったものの、まずまずそれっぽくできたんではないだろうか。 菱餅の三色はそれぞれ、ピンクは魔よけ、白は清浄、緑は草萌える大地の生命力を表しているんだそうだ。 あとは、麩を浮かべた吸い物とカニかまの手まり寿司、何かおかずが欲しいということでひな祭りとは無関係に鶏そぼろを作った。 ふたりがかりで合計2時間半、けっこうかかってようやく完成にこぎつけた。なかなかひな祭り料理っぽくできているじゃないかと喜ぶ我々。祭りの日くらいこういう遊び料理でもいい。 ひな祭り料理といっても、特に決まった食材や形式があるわけではない。春らしく華やかで女の子が喜びそうなものというのが基本となる。 ひとつ、つきものとして蛤(はまぐり)がある。これは、ひとつひとつ形と大きさが違って他の片割れとぴったり合うことがないことや、汚れた水を嫌うことから、貞操や純潔を象徴するものということで、ひな祭りに食べるようになったそうだ。
ひな祭りは桃の節句というように、古代の中国から伝わった五つの節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)のひとつだった。元々は女の子の祭りではなかった。平安時代になって、貴族の間で上巳(じょうし)の節句としての行事が行われるようになり、当時上流階級の女の子が紙で作った人形を使った「ひいな遊び」とあわさって、ひな祭りとしてのスタイルがだんだん確立されていった。 桃の節句といったのは、旧暦の3月3日はちょうど桃の花が咲く季節だったからで、今は季節がずれてしまっている。 現在のようにひな壇にひな人形を飾るようになったのは江戸時代からで、最初は宮中行事だったものが上流階級や大奥でも行われるようになって、だんだんそれを庶民もまねるようになっていった。 完全に一般市民の行事として定着したのは明治以降のことだ。 最初の頃は、人形を自分の身代わりに見立てて、厄を祓うという意味で川や海に流していたのに、それは定着しなかった。毎年買ったばかりのひな人形を流されてしまったら親はたまったもんじゃないということでうやみやになっていったのだろうか。今は女の子が無事できれいに育ちますようにという意味でひな人形を飾るということになっている。 ただ、今でも一部の神社で古いひな人形を流して供養するというのをやっているところはある。流したひな人形の行方が気になるところではあるけど。 ひな人形は早く片づけないとお嫁に行くのが遅れると言われるのは、当初の考え方としてひな人形は自分の穢れを託したものということがあった。これを早く流さないと自分の穢れが払えないということで、片づけないとよくないことが起こると言われるようになったというわけだ。片づけられない症候群とかそういうこととは関係ない。 お内裏様とおひな様の位置が関東と関西では逆というのは有名な話だ。私たちのひな祭り料理は東京だったので関東式になっている。 昔の中国や日本では、左の方が上位という考え方があった。左大臣と右大臣では左大臣の方が位が高い。関西式はこの伝統にのっとって、お内裏様が左、向かって右側に来る。 関東で逆になったのは、大正天皇が即位式のとき西洋にならって男性(天皇)が女性(皇后)の右側(向かって左)に立ったことで、それ以降皇室ではお内裏様を右側に置くようになったのだった。現在でも、天皇の立ち位置はいつも向かって左側になっているはずだ。 ひな人形の置き方に関しては、現在はどらでも間違いではないということになっている。 もうひとつ、内裏は天皇の住居を意味する。だから、本来、お内裏様というのは男雛、女雛をセットで呼ぶ呼び方だった。今は男雛とお内裏様と呼ぶのが普通になってるけど、これは間違いといえば間違いなので、そういうことにうるさい人に対しては男雛、女雛と呼んだ方が無難だ。
例年だと桃の花が咲き始めるまであとひと月ほどあるところだけど、今年は冬が暖かかったからぼちぼち桃も咲いてきそうな気配だ。早くも潮干狩りが始まったというニュースも読んだ。なんだか季節が前のめりに焦ってるみたいで、こちらの季節感も狂ってしまいそうだ。桃はゆっくり4月に咲いてくれればいいのに。 ひな祭りが終わればいよいよ季節は春だ。その前にホワイトデーというやつがゴール前のキーパーのように両手を広げて通せんぼをしているからなんとかそれをやっつけて、ぼちぼちと気持ちを桜の方に向けていきたい。 ここまで来ればもうのんびりはしていられない。桜、カタクリ、桃、ツツジ、藤、バラ、カキツバタ。野草も待ったなしでどんどん咲いてくる。また花の季節がやって来た。イベントはしばらく休みになっても退屈している暇はない。 次の特別料理は、少し気が早いけど、こどもの日料理がある。端午の節句ってどんな料理を作るんだろう。全然思いつかないけど何かあるんだろうか。オリジナル創作料理として、立体鯉のぼりと鎧兜料理を作ってみたいと考えている。って、できるのか、そんなもの!?
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