現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
横浜につどう人々と横浜断片風景写真パート1
2007年05月26日 (土) | 編集 |
横浜断片風景-1

PENTAX istDS+smc PENTAX-DA 18-50mm(f3.5-5.6 AL), f9 1/50s(絞り優先)



 横浜と東京の街の性格の違いをひとことで説明するのは難しい。どちらも観光地と生活の場という両方の性質を持っている点では共通しているものの、似ているか違っているかといえばやはり全然異なっているという印象を受ける。それは都会度の差ではない。
 かなり乱暴に結論めいたことを言ってしまうと、横浜というのは非常にほどよい感じに支配された街だと思う。すでてにおいて適度な感じがあって、過剰さがない。必要充分に都会で、でも東京ほどガチャガチャしてないからあまり緊張せずに済む。言い方を換えれば刺激が足りない。
 ひとつには、東京に対する妙な対抗意識みたいなものがなくて自己完結的というか自己満足的なところがある。それが居心地のよさにつながっているのだろう。大阪や京都や名古屋あたりとはそのへんに決定的な違いを感じる。横浜には大人の余裕がある。あるいは、生まれも育ちもいいお坊ちゃん的な街とも言えるかもしれない。嫌味がなくて、卑下したところがない。

 横浜は歴史を現代に上手く取り込んでいる街だ。過去の遺産に頼るでもなく、古いものが単に放置して残ってしまったのでもなく、古さと新しさを上手く調和させている。
 上の写真の汽車道(きしゃみち)もその一つだ。明治の時代に港地区の物資を運ぶために敷かれた鉄道の線路を今に残している。使われなくなったらなんでも取っ払えばいいというものではない。こうして残したことで歩道が観光スポットになった。歩き慣れた人にとってはなんでもなくても、初めて訪れた人はこれだけでちょっと心が浮き立つ。
 汽車道をゆく和装の夫人たちも、エキゾチックでハイカラな横浜の街には新鮮に映る。文明開化の頃の風景がふとよみがえるようだ。

 今日はそんな横浜の街に集まってきた人々の姿を断片的に捉えた写真を並べてみる。そのことでぼんやりでも横浜の街がどんなところなのかが浮かび上がってくるのではないかと期待して。
 5月の日曜日ということで人出は多かった。夜になって少し冷えたけど、昼間はいい天気で暖かくていい一日だった。みんな横浜の街をゆったりと楽しんでいるように見えた。

横浜断片風景-2

 赤レンガパークは海に面していて開放があって気持ちがいい。人々は芝生やベンチで思い思いにのんびりしている。カップルで海を眺めたり、家族でお弁当を食べたり、コスプレ撮影会をしたり。って、コスプレ撮影会? 芝生の上でセクシーポーズ。私も便乗してコスプレ撮影会風景を撮影させてもらった。横浜にもいろんな人がいる。

横浜断片風景-3

 赤レンガのバルコニーにある鐘。あの鐘を鳴らすのはあなたとばかりに、見つけたカップルたちが次々にガンガン鳴らして赤レンガパークは少し騒々しかった。これを慣らせば幸せになれるという根拠のないエピソードを信じようと信じまいと、とりあえず見たら鳴らせ。それが人の道。もちろん、私たちも鳴らしてみた。鐘の音はやや微妙な感じ。あまりロマンチックな音色ではなかった。

横浜断片風景-4

 大さん橋ふ頭では、消防隊によるブラスバンド演奏がおこなわれていた。途中で演歌のメロディーになったときは何ごとかと思う。ブラスバンドによる陽気な北酒場を初めて聴いた。短い時間だったけど、しっかりアンコールまで演奏して、けっこう盛り上がっていた。
 向こうに見えているのがお馴染みのベイブリッジだ。あっちまでは遠いので、あまり観光コースには入ってないんじゃないかと思う。橋の上を歩くこともできるけど600円はちょっと高い。東京のレインボーブリッジは無料なのに。
 ベイブリッジから見るみなとみらいの夜景はきれいだそうだ。それはちょっと見てみたい気がする。

横浜断片風景-5

 山下公園にある赤い靴を履いた女の子像の前で記念撮影をする女の子たち。このシーンは私に思いがけない驚きを与えた。赤い靴を履いた女の子の像を写真に撮るのは分かるけど、その女の子の像と一緒に記念撮影をするという発想が私の中にまったくなかったから。渋谷の忠犬ハチ公と一緒に写って記念写真を撮ることが考えられないように。
 でも、女の子たちだからこれはこれでいいのかと思い直す。カップルが像を挟んでツーショットで撮っていたら、それは違うだろうと思っただろう。
 写真の彼女たちは赤い靴の歌を知っていたのだろうか。あの歌詞の悲しい背景とかも。

横浜断片風景-6

 古い洋館が残る山手地区は、現在も高級住宅地として人々が暮らしている。すっかり観光地になって週末は騒がしいだろうけど、住み心地はどうなんだろう。
 そんな途中で、ノラと思われるサビ猫とたわむれている男の子を見た。観光客のようではなく、周りに家族らしき人もいなかったから、地元の少年だろうか。よほど猫が好きなのか、いつまでもひとりで猫をかまっていた。その姿を見て、なんとなく寂しい感じがしたのは私の思い違いだろうか。猫と人というのは孤独というキーワードでつながれているようなところがあって、それがときに物悲しく映ることもある。
 帰りに通ったときはもう少年の姿はなくなっていて、それでちょっとホッとした。代わりにカップルの撮影モデルとなっていた。やはりこのあたりにすみついているノラのようだ。

横浜断片風景-7

 ちょうどバラのシーズンということで、山手の洋館まわりにはたくさんのバラが咲いていた。洋館にはバラの庭園がよく似合う。
 ここは「ローズガーデン えの木てい」のテラス。私たちもここでバラソフトクリームを食べた。初めて食べた味はバラの風味が独特で不思議な美味しさだった。バラの花は食べたことがないけど、確かにこれはバラだねと思った。

横浜断片風景-8

 大さん橋国際客船ターミナルの中では社交ダンス大会が開かれていた。おそるおそる会場に足を踏み入れてみると、そこはものすごい熱気に包まれていて、私たちはかなり圧倒されたのだった。こりゃすごい。まさに映画『Shall we ダンス?』の世界そのもので、思わず見入ってしまう。「54番!」とか「27番!!」とか、ゼッケンの番号で応援のかけ声をかけるのも映画で見たあのままだ。かなり真剣に見てしまった。これは面白いもんだ。
 映画といえば、この場所で行われた社交ダンス大会で、映画版『HERO』の撮影がクランクインしたそうだ。キムタク演じる検事久利生公平がダンス大会の応援にかけつけたというシーンだったそうだ。

 横浜断片風景第一弾はこんな感じになった。でも、まだこんなものでは横浜の表情の断片しか捉えられていない。もっと写真と文章を費やさないと横浜は見えてこない。
 というわけで、今週末から来週にかけては横浜編が続く予定です。にわかハマっ子として横浜の魅力を少しでも伝えていければいいなと思ってます。
 ハマの番長と呼ばれる日は近くて遠い(リーゼントは無理だ)。




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