現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
知らなかった水の中の世界をのぞいて見上げて撮って
2007年07月03日 (火) | 編集 |
水の中の世界-1

PENTAX istDS+Super Takumar 50mm(f1.4), f1.4, 1/5s(絞り優先)



 今日は名古屋港水族館の第二弾。特に決まったテーマの写真ではなく、個人的に印象な写真を集めてみた。組写真として名前をつけるとしたら、印象・水の中、ということにしよう。思い切りパクリじゃないかと人は言うかもしれない。そんなことないモんネ。

 まずはクラゲからいってみよう。火の玉が撮れてしまったわけじゃない。たぶん、アカクラゲだと思う。
 水中にふわ〜んと浮かんで、触手が光の帯のようで幻想的だった。クラゲマニアが部屋の中で明かりを消してクラゲを見ながらまったりするのが好きという気持ちが分かる気がした。これは確かに見ていると心が穏やかになる雰囲気を持っている。クラゲというと海で泳いでいると刺してくる痛くて気持ち悪いやつという先入観があるけど、水槽の中で見るクラゲは美しい。
 けれど、海で見たとしても近づかない方がいい。このアカクラゲは日本の海に普通にいるやつで、かなり強い毒を持っているそうだから。しかもけっこう攻撃的らしい。ビリビリくるくらいじゃ済まないかもしれない。
 別名の軍艦旗は何でだろうと思ったら、アカクラゲの触手が16本で、軍艦旗の光の帯も16本だからだった。
 それにしても、クラゲの撮影は難しい。水槽が暗い上に動いているから、手ぶれと被写体ボケでキリッと撮れない。絞り開放f1.4のISO400でもシャッタースピードは1/5までしか上がらなかった。クラゲは水の流れがないと沈んでしまうから、水槽の中は絶えず水流があって、クラゲもそれに乗って漂っている。しかも、水族館は混んでいて、クラゲ水槽は人気ときているから条件が非常にキビシーのだ。やっぱり手ぶれ補正機能が欲しいぞ。私が近々K100Dを買ってしまったとしたら、それはこのアカクラゲのせいだ。

水の中の世界-2

 これは何クラゲだったかプレートを見てくるのを忘れてしまった。透明な色とスタイルは一般的なやつだ。お盆過ぎの海水浴場で刺してくるのがミズクラゲだったか。
 クラゲの世界は、宇宙的だ。海世界と宇宙世界はまったく別のものでありながら共通するイメージを持っている。水の中のゆるやかな感じと、宇宙の無重力空間での動きが似ているというのもあるかもしれない。
 クラゲを漢字で書くと海月もしくは水母となる。ポルトガル人がクラゲを見て海の月と呼んで、そのまま日本語も当て字として採用したんだとか。水母は中国語だ。

水の中の世界-3

 ドーム状の通路の頭の上が水槽になっていて、そこを魚が泳いでいる。光が差していると魚がシルエットになってきれいだ。キラリと一瞬背びれが光る。
 水族館は雨の日でも楽しめると思いがちだけど、実はよく晴れた日差しのあるときの方が絶対にいい。屋内でも自然光を取り込んでいるところが多くて、光の演出のあるなしでずいぶん印象も違ってくるから。

水の中の世界-5

 頭の上を魚が泳いでいくというのも不思議で面白い感覚だ。ダイビングをしない人間にとっては、水族館でしか見ることができない。
 もう一つ気づくことは、水の中では光の屈折で水上の世界が歪んで見えているということだ。上の写真では屋根のフレームが激しく揺らいでいる。魚から見ると、地上は歪んだ世界なのだろうか。水槽をのぞき込む人間たちの姿もひどく歪んでいるのかもしれない。今日もみにくい生物が自分たちを見にきてやがるぜ、なんて思っているのかな。

水の中の世界-4

 昨日も登場したマイワシ。鰯と書くように、水からあげるとすぐに悪くなって、鮮度が落ちるとまずくて食べられなくなる。冬場も美味しくない。食べるなら春から秋にかけてだ。イワシの稚魚のしらすも同じことが言える。しらすはマイワシよりもカタクチイワシの子供が多い。
 そんな食べるときは美しさなんて思わないイワシだけど、大軍で泳いでいる姿はとてもきれいだ。この姿を見たら、食べようとは思わない。
 イワシが口を開けながら泳いでいるのは酸素が足りなくて苦しいわけじゃなくて、泳ぎながらプランクトンを食べているからだ。それをろ過して栄養にしている。

水の中の世界-6

 水槽の中を大きな翼のようなヒレで飛ぶように泳ぐのはマダラトビエイ。日本の中部以南から世界にかけて広く分布する、斑点が特徴のエイだ。映画『ファイティング・ニモ』のエイ先生のモデルにもなった。
 どういう理由からか、ある魚の群れがこのエイのあとをどこまでも追いかけていた。スターの追っかけのおばさま軍団のように。あの魚たちにとってエイを追うことにどんなメリットがあるんだろう。エイが好きだからという理由ではないと思うけど、食べ物で何かいいことがあるのだろうか。

水の中の世界-7

 ウミガメの目は怖い。完全にガメラの目だ。それもそのはず、ガメラのモデルはウミガメだ。これはアカウミガメだったか、アオウミガメだったか。もしかして違うウミガメ?
 名古屋港水族館といえばアカウミガメも有名で、1995年に日本で初めて屋内の人工産卵場で人工ふ化を成功させた水族館としても知られている。それから13年連続でふ化が続いているんだそうだ。水槽には赤ちゃんアカウミガメもたくさん泳いでいた。赤ちゃんといってもすでにかなり大きいのだけど。大人のアカウミガメは本当の大きくて、これなら浦島太郎の一人や二人、楽勝で乗せて泳げるに違いないと思わせる。

水の中の世界-8

 大きな水槽の中で黒い影がもぞもぞ動いていると思ったら、ダイバー3人が水槽の床や壁をキュッキュッと磨いていた。なんじゃそりゃ。あえてこの時間にか!? 日曜の午前中にする仕事ではないと思ったけど、もしかしたらあれも展示の一種だったのだろうか。しかし、こんな広い水槽に3人程度の手作業ではラチが開かない。水の中で身動きもままならないし、丁寧にやっていたら半日くらいかかりそうだ。どうせならショー形式にして、やってる方も見てる方も楽しめるものにしたらどうだろう。ビキニを着たお姉さんがやれば、家族連れで来たお父さんも子供そっちのけで水槽にかぶりつき間違いなしなんだけど。

 水の中の世界は、一般の人にとっては未知のものだから、いろんな部分で興味深い。今まで知らなかったを知るし、見たことがない生き物もたくさんいる。そして、いろんな不思議がある。
 水族館というと魚を見に行くものと考えがちだけど、実際はもっとトータルな水の中の世界を見に行くところだ。海の中には様々な生き物がいて、それぞれの水中世界があって、展示方法によっても全然違うものとなる。
 どの水族館も入館料が高いのが残念なところだけど、維持費の高さを考えると仕方がないか。名古屋港水族館の2,000円も、感覚的に少し高いと感じる。これが1,000円ならもっと何度も行きたいと思う。けど、そんなに安かったらものすごい人が押し寄せて収集がつかなくなってしまうか。この日もどの水槽の前のにも人だかりができるほど大盛況だった。
 今週一杯は名古屋港水族館編が続く予定です。今週の週末には自分も行ってみようと思えるものとなればいいな。




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