現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
自分の料理を作るということが趣味としてのサンデー料理
2007年08月20日 (月) | 編集 |
洋食崩れサンデー

PENTAX K100D+RICHO XR RIKENON 50mm(f2), f4.0, 1/25s(絞り優先)



 今日は洋食を食べたい気分だった。私のサンデー料理の気分を大きく分けると、和食を食べたいとき、フランス料理を作りたいとき、洋食を食べたいとき、たまには中華もいいかというとき、その他変わったものを作りたいとき、とだいたいこのパターンに分類される。料理を始めた頃は何を作りたいかが最優先事項だったけど、この頃は食べたさの占める割合が大きくなってきた。それだけ作るということに関して余裕が出てきたということだろう。
 そんな中で今日は洋食気分だった。しかし、結果的に当初の気分はどこかへ置き去られて、正体不明の料理になってしまった。上の写真を見てもらえば分かる通り。名古屋から東京へ向かったはずが気づけば富山県に出ていたというくらいのズレを見せた。いったい、ここはどこですか? アレンジにアレンジを加えていたら、どんどん洋食から離れていってしまったのだった。もはや洋食崩れという体もなしていない。作っている途中から、こりゃあ道が違うぞと気づいてはいたのだけど、もう引き返すことができなかった。この料理を洋食だといってだませるのは小学三年までだ。小四なら、これは洋食じゃないやいと見破られてしまう。最近の私の料理は国籍不明となっている。迷子の料理人だ。

 最初の予定では、ハンバーグとプレーンオムレツと白身魚の団子を作るはずだった。信じられないと思うけど、実際そうだったのだ。思惑通りにいかないのは人生も料理も同じらしい。
 ハンバーグになるはずだったものは手前の緑色のものではなく、左奥のものだ。お好み焼きの出来損ないに大量のマヨネーズがかかっているように見えるかもしれないけど、そうじゃない。これがハンバーグのなれの果てだ。
 名付けるとすれば、「絹ごしフワフワ豆腐ハンバーグのタルタルソース掛け」といったところか。作り方はこうだ。
 まずは絹ごし豆腐をペーパーでくるんでレンジで加熱して熱を飛ばす。それをボウルに入れて適当に砕き、白身魚、刻みタマネギ、とろけるチーズ、カタクリ粉、卵、パン粉を混ぜあわせる。通常のハンバーグならここでこねて形を整えるところだけど、絹ごし豆腐でやわやわなのでそれができない。なので、このままフライパンに流し込んで焼く。質感も食感もお好み焼きっぽいものの、これはこれでけっこう美味しい。とてもヘルシーでもある。もっとしっかり味が欲しければ挽肉を加えてもいい。
 ソースは、マヨネーズ、ゆで卵、刻みタマネギ、パセリ、塩、コショウ、ヨーグルト、レモン汁でタルタルソースを作った。しょう油やカラシなどを加えてもいい。

 右奥のプレーンオムレツは、プレーン度が足りずにやや不満の残るものとなった。卵をあまりかき混ぜすぎず、塩、コショウ少々、牛乳を混ぜ入れ、バターを敷いたフライパンで、よく動かしながら焼いて、半分に折りたたんだらバターを加えて、手早く焼き上げて完成となる。はずだった。少し焼きすぎたようだ。これは加減がすべてだから、かえって難しい。
 トッピングとして小エビとしめじの炒め物をのせて、ソースはいつものようにトマトソースを作ってかけた。
 味としては問題ない。体裁を気にしなければ、エビやキノコも一緒に加えてスクランブルエッグのようにしてしまった方が手間がかからず早い。

 手前の緑のものは途中から自分でも何を作ってるかよく分からなくなった正体不明の料理だ。
 なんとなくイメージだけで白身魚とほうれん草を混ぜあわせて団子にしてみようというのがあって、まずはそこまで手順を踏んでみた。けど、そのままではパサパサなので小麦粉を混ぜた。これでお湯の中に落としたら茹で団子になるだろうかと思って、試しに小さく丸めて湯の中に投入したところ、あっという間に分解してどこかへいってしまった。こりゃいけない。
 気を取り直してジャガイモを加えてみることにする。小さく切ってお湯で茹でたあと、砕いて混ぜ込んだ。これでけっこう団子のタネっぽくはなかった。まだ寂しい気がして、シラスも入れてみた。特に意味はない。これでもお湯に入れたら砕け散りそうだったので、仕方なく焼くことにした。そしてできたのがグロテスクな緑のハンバーグ風の料理だったというわけだ。子供が泣いて逃げそう。
 味付けもどうしていいのかよく分からないまま、コンソメの素をお湯とオリーブオイルで溶いたものをかけてみた。
 おっかなびっくり食べてみると、これが意外と美味しい。ジャガイモの少しくちゃっとした感じも嬉しい食感につながっている。これは結果オーライで成功だったんじゃないか。誰も食べたことがないであろうオリジナルの料理にもなった。失敗は成功の母とはこのことか。
 見た目をもう少しなんとかして、グリーンソースの上に浮かべたりしたら、けっこうしゃれた料理になりそうではないか。今度、これをもっと発展させたやつを作ってみよう。

 予定通りに事が運ぶことはもちろんいいことだけど、予定外の事が起きて思いがけないところに自分が運ばれるのも、それはそれで楽しいものだ。私は好きだ。ドライブでも見知らぬところへ行って、現地で迷って泣きそうになることがあるけど、それだって嫌いじゃない。偶然の発見や出会いこそが旅の醍醐味であり、それは人生にも通じるものだと思っているから。
 料理というのも、無謀な挑戦や失敗や偶然から生まれることが多い。たくさんの食材の中から無限の組み合わせがあるというのは、音楽と同じようなものだ。同じ曲が2曲とないように、同じ料理というのもない。料理を作るというのは二通りの意味があって、人が考えた料理を真似て作るということと、自分が料理を創作するという意味での作るということがある。人が作った曲を弾くのも楽しいけど、自分が曲を作れたらもっと楽しい。料理もそうだろう。レシピ通りに作っているだけでは面白くない。
 今後もいろいろトンチンカンなチャレンジをしていこう。その中で自分独自の料理もできてくるはずだ。誰も名前を知らない料理をたくさん作れるというのはちょっとした自慢になる。美味しいかどうかはともかくとして。
 題名のないサンデー料理会は今後もまだまだ続いていくのであった。




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