現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
2007年お大師参りは過去と未来をつなぐお礼参り
2007年08月28日 (火) | 編集 |
大師さん-1

PENTAX K100D+smc PENTAX-DA 18-55mm(f3.5-5.6 AL), f5.6 1/200s(絞り優先)



 思えば神社仏閣との縁は、子供時代から慣れ親しんでいる田舎の丹生大師にあったのかもしれないと、今更ながら思った。名古屋に移ってからは、少年時代も学生時代も、自分から神社仏閣に行くことはほとんどなかった。長い空白の後に、再び私が自らの意志で寺社へと向かうようになったのは、写真を撮り始めたここ数年のことだ。決して根っから信心深い神社野郎などではなかった。
 夏休みや冬休みに田舎へ行くと、たいていお大師さんへ行っていた。昔は大師前に三交バスのバス停があったというのもあったし、大晦日はどんど火を見に行き、正月は初詣がいつもここだった。
 村の人間は誰もがみなお大師さんの馴染みであり、村人の誇りでもある。私は何度くらい行ってるのだろう。少なくとも50回以上はいってるから、そんなに何度も行ったことがある神社仏閣はもちろんここしかない。
 丹生大師については、以前ここで書いたのでもうやめておく。今日は2007年に行ったときの記録をとどめるという意味で写真を貼り付けておこう。何年か経って見返したとき、私はこの日のことをどれくらい覚えていて、写真を見てどんなことがよみがえるだろうか。

大師さん-2

 丹生大師の中で最も印象的な風景は、奥の大師堂へ向かう石段と回廊だ。下から見上げる光景が好きだけど、上から見下ろすのも悪くない。
 丹生大師の創建は奈良時代の774年とされているけど、この回廊はいつ造られたのだろう。時代劇っぽい感じも受けるから江戸時代のもののような気がする。伽藍は何度か焼けて再建されているから、おそらくこれもそれくらいの時代のものだろう。他では見たことがないから、なかなか珍しいものなんじゃないだろうか。

大師さん-3

 昔はこの回廊の中が恐かった。暗くて何か出そうで。今は別の意味でちょっと恐い。今にも崩れてきそうなほど古めかしくて。
 かなり老朽化してるけど、今度も大丈夫なんだろうか。ずっと残して欲しいものではある。

大師さん-4

 石段を登り切ったところに大師堂がある。手前の龍がついてるやつは何だろう。子供の頃、これに乗ってるところの写真を撮ったのが残っている。あのときと変わらず同じだろうか。でも、龍が青いガラス玉のようなものを持っているのは記憶にない。昔から持っていたのか、最近持たせたものなのか。
 大師堂の本尊は、弘法大師空海が42歳のとき自ら刻んだ自画像なのだそうだ。のぞいたとき見えたあれがそうだったのか。

大師さん-5

 大師堂の右側奥に、丹生都比売神社(二ウツヒメ)がある。こんなところにあったとは初めて知った。こっちまでは来たことがなかった。
 どうして寺の境内に神社があるかというと、弘法大師は丹生都比売に導かれてこの地にやって来たということと、丹生都比売は弘法大師の守護神ということでここに祀られているのだった。
 平成6年に新しく建て直したようだ。ただ、入り口の鳥居まではお金が回らなかったのか、古いままだ。

大師さん-6

 石段の下にあるこちらが、もともの本堂である観音堂だ。開基は空海の師匠(兄弟子とも)にあたる勤操大徳で、こちらには十一面観世音菩薩像が祀られている。
 空海が建てたといわれる七堂伽藍は、このあたりで起こった戦によってほどんど消失してしまった。現在残っているほどんどのものは江戸時代に再建されたものだそうだ。観音堂は1684年とされている。それでも320年以上経ってるわけで、相当古びている。よくぞ建っていると思うほどに。昔の宮大工さんは優秀だった。

大師さん-7

 丹生大師は、明治の神仏分離令をなんとかやり過ごして、現在も境内は神仏が渾然一体となっている。入り口は神宮寺の仁王門と丹生神社の一の鳥居で別になっているものの、中ではひとつにつながっている。男女の入り口が別なだけの混浴温泉みたいに。
 昔は寺院である神宮司の方ばかり行っていたけど、最近は丹生神社の方が近しいものに感じるようになった。お寺よりも神社の方が好きだから。
 丹生神社の祭神は、埴山姫命、水波売命(美津波女神)などで、できたのは523年というから神宮寺よりも古い。
 拝殿は昭和5年の伊勢神宮式年遷宮のとき、外宮の御正殿のそばにあった東宝殿を移築したものだそうだ。これも20年に一度、伊勢神宮の遷宮のときに出る木材をいただいて建て替えをするという。

大師さん-8

 こちらは参道一番奥の丹生中神社。祭神は、金山彦命、金山比女命など。明治になって村の神社30ほどをここにまとめて合祀した。

大師さん-9

 この日も暑かった。風がなくて、境内を歩きながら大汗をかいた。でも、強い光が作るこのコントラストは夏ならではの光景で、とても素敵だった。

 2007年夏の丹生大師は、思い出深いワンシーンとなった。過去と未来をつなぐ中間地点として記憶に残るだろう。
 昔ばあちゃんがよく言っていた。お願い事があったら、お大師さんにお願いするんだよと。今回の大師参りは、お願い事というよりもお礼参りだった。こちらは元気でやってるから、そっちも元気でやってください。これからもよろしくお願いしますということで。
 お大師さんは神様という感覚はなくて、私にとってはお墓参りみたいなものかもしれない。また来年の正月には初詣にいこう。




プロフィール

オオタ(マサユキ)

Author:オオタ(マサユキ)
ブログランキング・バナー(FC2)
ブログランキングに参加してます
Dry&Wet(ホーム)



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する