 FUJIFILM FinePix S2 pro+Nikkor VR 24-120mm f3.5-5.6 / TAMRON SP 90mm f2.8
フクロウコレクション第3弾で最終回はフクロウたちの凛々しい姿をお送りしたいと思う。 今日登場するのはこれまでに出てきたものがほとんどだと思うので、名前調べはほどほどにして、フクロウのカッコいいところを見てもらうことにしよう。鋭い眼光に揺るぎはなく、立ち姿は威風堂々、飛んでいるところはワシタカに劣らず勇壮なフクロウたち。彼らは獣の風格を備えているといっても大げさではない。実にクールな生き物なのだ、このフクロウというやつは。花鳥園へ行って実際に間近で見てみると、フクロウに対する認識が大きく変わる。フクロウはカワイイだけではないのだ。ヒヨコやネズミだって丸呑みだし。 上の写真は、たぶんユーラシアワシミミズクだったと思う。両足ですっくと立ち、遠くをにらみつけている姿は、勇猛な武士を思わせる。とてもクールだ。 大きなものは体長80センチを超えて1メートル近くになるという。体重は3キロにもなるというから猫が空を飛んでいるようなものだ。 シベリアの北へ行くほど羽は白っぽくなる。北の大陸で吹雪の中でもゆるぎなくじっとしたままオレンジの瞳で一点を凝視している姿を想像すると、日本の温室の中などではぬるま湯生活でまったく物足りないと感じていることだろう。 エサにつられてとはいえショーもこなすくらいだから、知能もなかなか高そうだ。気が向かないと飼育員さんが呼んでもそっぽを向いてちっとも飛ぼうとしない。
 険しい目つきというか、意地悪そうにも見えるこの瞳の前では愛想笑いは通用しない。ヘラヘラと笑って誤魔化そうとしても笑顔の途中で固まってしまいそうだ。 ミミズクの顔がちょっとコミカルでキュートなのは、クチバシが小さいからというのがある。これがおちょぼ口のようだからそんなに凶暴そうに見えないけど、実際の口はこの下に隠れていて、グエェーとだみ声で鳴くと大きな口が開くのだ。それを見ればこいつが紛れもなく猛禽だということが分かる。もしミミズクのクチバシがワシのような立派なものだったら、見た目の印象はもっと恐ろしげに思えたに違いない。目だけでも充分恐いけど。
 こちらは少し色白なベンガルワシミミズクだ。 インドなどの山岳地帯に生息しているわりには人によく慣れて、好奇心旺盛でフクロウの中でも知能が高いといわれている。フクロウショー向きな性格といえるだろう。 そういわれてみると、同じワシミミズクでもこちらの方が目の表情が軟らかく感じる。食べてるエサは結局同じなんだけど。 ミミズクの耳(羽角)はなんのためについているのかよく分かってないそうだ。もちろん耳としての機能はなく、何かの器官でもないわけだけど、それにしても何か意味があるだろうと思うのは人間の側の勝手な思い込みなんだろうか。仲間のフクロウでもこれを持たないものが半数いるから、なければ絶対困るというものでもなさそうだ。単なるオシャレでもなく、オスだけでもないからメスのためのアピールとかでもない。ミミズク本人にもなんでついてるのか分かってないのかもしれない。
 そりゃっと飛び出したところ。この大きな体で平行に飛び出して地面スレスレを飛べるというのはすごい能力だ。脚力と翼の羽ばたきがよほど強いのだろう。 飛び姿もやっぱり格好いい。
 これは上のワシミミズクとは別のやつだ。上の写真と比べると、顔つきや毛並みが違っているのが分かる。ん? 分かる? ホントに? こっちの方がクチバシの周りの白ヒゲがもしゃもしゃしている。 小屋の中にいたけど、こいつもショー担当をするやつなんだろうか。ショーのメンバーはその都度呼ばれてる名前が違うから、いろんなやつが交代で担当してるようだ。何度も通っているうちに見分けられるようになるだろうか。
 これはたぶんアフリカワシミミズクだと思うけどちょっと自信がない。 掛川はガラス張りの小屋に入ってるやつと、温室の止まり木のようなところにいるやつといて、これは温室の方にいたやつだ。たぶんそれは、人に対する慣れ度合いによって居場所が変わってくるのだと思う。こっちにいるやつは人を怖がらないやつのはずだ。触れられはしないけどかなりかなり近づける。けどまったく恐れている様子はない。写真を撮られていてもまるで平気だ。 上の方に何か気になるものがいたのだろうか。じっと上を見ていた。こういうところもちょっと猫っぽい。でも猫の何十倍も落ち着きがある。猫の知能とフクロウの知性は根本的に方向性が違う。
 これはアフリカワシミミズクでいいと思う。 2羽揃ってどこか遠くを見ている姿になると、またちょっと違った雰囲気になる。 この顔つきは、キツネザルにちょっと似ている。2羽を見比べるとやはり模様が違っている。特徴を覚えれば一目で区別がつくようになりそうだ。その域に達するためにはあと何度通わないといけないだろう。
 横顔はこんな感じ。こいつは特に丸っとしている。耳がなければだるまみたいだ。 こうして横から見ると、左右の視界は人間以上に広そうだ。フクロウは首をぐるりと180度回転させることができるから、体を正面に向けたまま360度を見渡すことができる。フクロウも猛禽とはいえ、他の大型動物に狙われたらやられてしまうわけで、常にあたりを警戒していないといけない。夜起きているのは自分たちだけではないし、昼間寝てるときも身の危険がある。 フクロウはカラスの天敵の一つとされているから、街の近くにフクロウがもっといれば、今ほどカラスは大きな顔をしてなかっただろう。地方の農家などでは、悪さをするネズミを食べてくれるフクロウはありがたい存在となっている。
 これもユーラシアワシミミズクだと思うけど、かなりでかい。図体も大きく、態度もふてぶてしくて、森の主のような風格をたたえている。 同じ種類でも個性があって、それぞれに持っている雰囲気も違う。こいつは強烈な存在感を示していた。
 前回のお眠編に入りきらなかったのでここに入れてしまおう。見ようによってはカッコいい仲間に入れてもいいかもしれない。 ウサギフクロウという名前を聞いて、なるほど大きな耳からそうきてるのだねと納得した。ただ、英名はStriped Owlと、縞模様のフクロウという名前になっている。耳よりもおなかの模様を特徴として捉えたようだ。 中南米のフクロウで、見た目のかわいさとは裏腹にけっこう凶暴な性格をしているらしい。開けた草原の草の上に巣作りをする変わった習性を持っている。 ぱっちり目を開けるととてもカワイイ顔をしていて、その姿は白っぽいマントを羽織った王子様みたいだ。このフクロウのファンも多いという。
 最後はケープワシミミズクの凛々しい姿で締めくくろう。 エチオピアやケニアなどのアフリカの山岳や峡谷に暮らす大型のフクロウで、体長は50センチを超える。ときにウサギなどの小動物も捕らえて食べる。 他のワシミミズクよりも羽の色が濃いめで、森の中ではなかなか姿を見ることができないそうだ。 野生のフクロウには珍しく、昼間も活動してハントをする。いつ寝てるんだろう。
3回にわたってお送りしたフクロウコレクションはこれで終わりです。おつき合いいただきありがとうございました。お疲れ様でした。これでもう当分フクロウは見なくていいと思ったことでしょう。 いやいや、ますます見たくなったという方はぜひ、お近くの花鳥園に出向いていって実物を見てください。どこの花鳥園もへんぴなところにあって、誰にとってもお近くではないと思うけど、頑張って行く価値はありますから。 私もますますフクロウに対する興味がわいてきたから、今後とも折に触れてフクロウを追いかけていこう。掛川花鳥園でも更にコンプリートを目指したいし、できれば富士国際や神戸、松江まで足を伸ばしたいと思っている。 フクロウはかつて死の象徴とされていた時代があった。現在では不苦労、つまり苦労しないということで受験生などにも人気なんだとか。今後は知性の象徴というだけでなく、強さのシンボルとしても認識される日が来ることを願おう。メガネ屋のマスコットだけでなく、もっといろんなところでキャラクターとして使われてもいい存在ではないだろうか。 フクロウはかわいくてカッコいい鳥なのです。
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