 Canon EOS 20D+EF-S 17-85mm f4-5.6 IS
滋賀の歴史巡りをしたのは4月10日のことだったから、あれからもうひと月になる。時間が経ったような、そうでもないような、なんとなくはっきりしないのは、滋賀編を終わらせていないせいかもしれない。だから、気持ちのどこかに滋賀のことがずっと引っかかっているのだ。 今日は滋賀歴史巡りの残った写真を前後編に分けて総集編として紹介して、きっちり完結させることにした。そうすればきっと、滋賀のことは私の中で記憶から思い出に変わるはずだ。 時間をもう一度、4月10日の近江八幡に戻そう。このときは八幡堀の桜がきれいに咲いていた。 今頃桜の写真を見せられても流行遅れで気持ちがしらけると思うだろうけど、いやいや、まだ北海道は今桜シーズンの後半戦をやっている。道北、道東の寒い地域はちょうど満開で、更に寒いところはまだ咲いてさえいない。マラソン大会は最後のランナーがゴールしたら終わりなように、桜シーズンも全部のところが咲き終わるまで終わらない。自分のところが過ぎてしまえばもう他人事というのは、ちょっとつれない。そういう意味では、もし北海道に住んでいる人が今この写真を見たら、とてもタイムリーな写真に思えるはずなのだ。私がそこまで計算して今日この写真を出したはずもないけど。
 ここの堀端は、時代劇で頻繁に登場する。行って帰ってきてからだけでも、もう3回くらい見ている。主人公がちょっと歩くだけみたいなシーンでも使われているから、わざわざそのシーンだけを撮るために行くのだろう。京都からなら遠くないけど、東京で撮ってる時代劇は大変だ。セットなんかじゃ本物感は出ねぇからロケじゃないとダメなんだよなんていうこだわりの監督に当たると役者は迷惑をする。 けど、この場所を使いたいという気持ちはよく分かる。ロケーションとしてはとても魅力的なところだ。
 年季の入った看板だけど、字が読めなくて何屋さんかよく分からない。あ、そうか、右から読んで醤油さんか。
 醤油の看板があるところの家。醤油屋さんは昔の話で、今は看板だけが名残として残っているだけなのか。それとも、中では今でも醤油造りが行われているのか。 近江八幡の中では、新町と永原町通りに昔の日本家屋がよく残っている。私は新町に行けなかったのがちょっとだけ心残りだった。
 どこでも丸ポストを見ると必ず撮る。反射的にといっていいほど。特別丸ポストが好きというわけでもないけど、なかなか珍しいから。 近江八幡も丸ポストが似合う町で、二つ見つけた。帰ってきてネットで検索したらまだ11基も残ってるそうだ。それはかなり多い方だと思う。
 近江八幡をあとにして、安土へとやって来た。駅から安土城までの道のりはけっこう遠かったな。行きはともかく、山登りをした帰りがこたえた。 でも、田園風景はよかった。春の緑と、点在する菜の花の黄色と桜のピンク。電車が遠くを行き過ぎる。貨物列車がやたら多かった。5分おきくらいに行ったり来たりしていたけど、どこに何を運んでいる列車だったんだろう。 安土という町が、こんなにも何もないところになってしまうなんて、信長は思っただろうか。
 菜の花前の親子。安土は名古屋よりも10日くらい遅い春だった。隣では満開の桜の下でたくさんの人たちが花見をしていた。 今年は松本と滋賀と河口湖で季節が戻ったから、1ヶ月以上桜の春を味わう年になった。
 安土城天主跡に至る山登りは大変だったねぇ。何も知らないから、まだかまだかと思いながら頑張って登っていったけど、二度行くようなところじゃない。すっかり記憶が薄れるまでもう一度行きたいとは思わない。天主跡に天主でも再現してくれない限り。 それに、大手道などの再現と整備が中途半端でガタガタで、それが悲しくて嫌だった。
 安土駅でなかなか来ない電車を待つ。どこかで遮断機だか信号機だかが故障して40分だか遅れてますと盛んにアナウンスしていた。私が待っていた電車は10分遅れくらいでやって来たのだけど、田舎の電車ってけっこう平気で遅れる。都会のように分刻みのダイヤで運行してないから、少しくらい遅れても大丈夫なのだろう。 こういう駅のホームに立つと、旅行してるなぁという実感が湧く。
 彦根城は本編と桜編と2回書いたから、それで写真はだいたい使い切った。これはもう帰るところだ。 ベレー帽のおじさんがオールドカメラで桜を撮っている姿が印象的だった。写真は未来への贈りものであり、今この瞬間を切り取って自分の見たものを実感する手段でもある。おじいさんになっても私は写真を撮ってるだろうか。
 ピンクの桜と白い桜があるんだなぁと思ってその下を見たら、赤毛のアンがいてびっくり。久しくこんな赤毛の人を見てなかったので衝撃的だった。彦根では今この髪色がひそかに流行してるんだろうか。コスプレのカツラというのでもなさそうだ。
ここまでが滋賀巡りの前半で、後半は彦根の町と長浜へと舞台を移す。 後編へと続く。
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