現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
10時間も歩けばその町の魅力を知ることができる 〜滋賀巡り総集編・後編
2008年05月10日 (土) | 編集 |
滋賀総集編-1

Canon EOS 20D+EF-S 17-85mm f4-5.6 IS



 彦根の町巡りは、期せずして寺巡りの様相を呈した。ちょっと歩くと寺に当たる。歩いた場所がたまたま寺の多いところだったというのもあるのだろうけど、それにしても寺密度が高かった。
 ただし、今回は時間もなくて、前を素通りしただけだった。寺の名前も分からないものがほとんどだ。有名なところもあったのかもしれない。
 上の写真もなかなか趣のある三門を持ったいいお寺さんだった。
 滋賀歴史巡り総集編の後編は、まず寺の写真が続く。

滋賀総集編-2

 額の字が読めない。だから何寺か分からない。名前が分からなければ調べようもない。こういう寺がありましたという、いい加減な報告写真だ。

滋賀総集編-3

 これはたまたま説明板の写真を撮ったから分かる。大信寺だ。初代彦根藩主の井伊直政が建てた寺だそうだ。
 三門はかなり真新しい感じだけど最近建て直したものだろうか。寺自体は井伊直政が建てたというから古いものだ。
 石垣は彦根城の余ったもので造ったらしい。

滋賀総集編-4

 願通寺ときたか。そのものズバリの名前だ。真っ直ぐど真ん中のネーミングに不意を突かれた感じだ。願いが通じる寺。この名前の寺は初めて見たけど、全国にどれくらいあるんだろう。ありそうで案外少ないんじゃないか。

滋賀総集編-5

 これは蓮華寺(れんげじ)というお寺。米原にある蓮花寺の方が有名なようだけど、ここもかつてはなかなか立派な寺だったようだ。
 井伊直政によって上野の箕輪(群馬県)に建てられたものが高崎に移されて、彦根城ができたときにこの地に移ってきた。江戸時代の半ば(1741年)に火事で焼けて、1776年に再建されている。
 門や本堂などもけっこう古そうだった。

滋賀総集編-6

 お寺巡りはこれくらいにして、町巡りに戻ろう。
 歴史のある家並みと、ただ古びてしまっただけの家並みは意味が違うわけだけど、こういうのも個人的には好きだ。すげえ、と思わず口走ってしまいそうになる。
 これも一種の曲線美と言えるかもしれない。本来直線であるべき部分が、みな思いおもいに酔っぱらったように波打っている。とても自由な感じがする。

滋賀総集編-7

 こちらは古くてもしっかり手入れがされている家だ。古さと近代性が両立していて美しい。古いだけではなく、生活感や彩りがあって好感が持てる。歴史のある家並みの一つのお手本と言えるんじゃないか。古さをそのままにするために住んでいる人が不便を我慢するというのもよくない。

滋賀総集編-8

 この本屋の看板はまた古い。私が知ってる昭和よりももっと昔のものだ。描かれているキャラクターが分からない。戦後間もなくといった感じかもしれない。

滋賀総集編-9

 彦根の町で出会った猫。たぶん、飼い猫だろう。いい体をしていた。
 猫って、すました顔で両手を前で揃えてる姿がコミカルでかわいいんだなとあらためて思う。

滋賀総集編-10

 4ヶ所目で、最後になった長浜の写真はもうあまり残ってない。この頃は日没で薄暗くなってきていた。長浜鉄道スクエアの写真2枚で終わりとなる。
 隣を通過する電車を待って撮ったのだけど、シャッタースピードが遅くてよく分からない写真になってしまった。
 手前に写ってるのは何の車輪だろう。線路の幅ってこんなものだっけ。

滋賀総集編-11

 長浜の桜は散り始めで、鉄道スクエアは落下盛んだった。
 ここも開いていたら寄りたかったけど、まあ仕方ない。よくぞここまで辿り着いたものだ。

 滋賀歴史巡りの報告はこれでおしまいだ。たくさん写真も載せたし、書きたいことは書いた。もう思い残すことはない。
 滋賀は思った以上にいいところだった。見所もたくさんあって、一日では回りきれなかったから、また機会があれば行ってみたいと思う。そして、その機会は案外近いうちにやって来るかもしれない。
 今回は米原を素通りしてしまったから次回は米原まで行って、醒ヶ井、柏原に戻りつつというコースも考えられる。この路線は、岐阜県にも関ヶ原、大垣、岐阜などがあって、見るところに事欠かない。行くとなったら、またハード&タイトスケジュールを組んで、びっちり回ってこよう。一日に10時間は歩けることを自分自身に証明して見せたというのも、滋賀行きの大きな収穫だった。
 印象としては地味な滋賀県だけど、滋賀県にあるのは琵琶湖だけじゃない。個人的には今回で滋賀県の地位がぐんと上がった。こんな魅力的なところだとは知らなかった。私からも滋賀県をよろしくお願いします。ぜひ一度行ってみてください。


心に引っかかっていた記憶が思い出にかわるまで 〜滋賀巡り総集編・前編
2008年05月10日 (土) | 編集 |
滋賀番外編1-1

Canon EOS 20D+EF-S 17-85mm f4-5.6 IS



 滋賀の歴史巡りをしたのは4月10日のことだったから、あれからもうひと月になる。時間が経ったような、そうでもないような、なんとなくはっきりしないのは、滋賀編を終わらせていないせいかもしれない。だから、気持ちのどこかに滋賀のことがずっと引っかかっているのだ。
 今日は滋賀歴史巡りの残った写真を前後編に分けて総集編として紹介して、きっちり完結させることにした。そうすればきっと、滋賀のことは私の中で記憶から思い出に変わるはずだ。
 時間をもう一度、4月10日の近江八幡に戻そう。このときは八幡堀の桜がきれいに咲いていた。
 今頃桜の写真を見せられても流行遅れで気持ちがしらけると思うだろうけど、いやいや、まだ北海道は今桜シーズンの後半戦をやっている。道北、道東の寒い地域はちょうど満開で、更に寒いところはまだ咲いてさえいない。マラソン大会は最後のランナーがゴールしたら終わりなように、桜シーズンも全部のところが咲き終わるまで終わらない。自分のところが過ぎてしまえばもう他人事というのは、ちょっとつれない。そういう意味では、もし北海道に住んでいる人が今この写真を見たら、とてもタイムリーな写真に思えるはずなのだ。私がそこまで計算して今日この写真を出したはずもないけど。

滋賀番外編1-2

 ここの堀端は、時代劇で頻繁に登場する。行って帰ってきてからだけでも、もう3回くらい見ている。主人公がちょっと歩くだけみたいなシーンでも使われているから、わざわざそのシーンだけを撮るために行くのだろう。京都からなら遠くないけど、東京で撮ってる時代劇は大変だ。セットなんかじゃ本物感は出ねぇからロケじゃないとダメなんだよなんていうこだわりの監督に当たると役者は迷惑をする。
 けど、この場所を使いたいという気持ちはよく分かる。ロケーションとしてはとても魅力的なところだ。

滋賀番外編1-3

 年季の入った看板だけど、字が読めなくて何屋さんかよく分からない。あ、そうか、右から読んで醤油さんか。

滋賀番外編1-4

 醤油の看板があるところの家。醤油屋さんは昔の話で、今は看板だけが名残として残っているだけなのか。それとも、中では今でも醤油造りが行われているのか。
 近江八幡の中では、新町と永原町通りに昔の日本家屋がよく残っている。私は新町に行けなかったのがちょっとだけ心残りだった。

滋賀番外編1-5

 どこでも丸ポストを見ると必ず撮る。反射的にといっていいほど。特別丸ポストが好きというわけでもないけど、なかなか珍しいから。
 近江八幡も丸ポストが似合う町で、二つ見つけた。帰ってきてネットで検索したらまだ11基も残ってるそうだ。それはかなり多い方だと思う。

滋賀番外編1-6

 近江八幡をあとにして、安土へとやって来た。駅から安土城までの道のりはけっこう遠かったな。行きはともかく、山登りをした帰りがこたえた。
 でも、田園風景はよかった。春の緑と、点在する菜の花の黄色と桜のピンク。電車が遠くを行き過ぎる。貨物列車がやたら多かった。5分おきくらいに行ったり来たりしていたけど、どこに何を運んでいる列車だったんだろう。
 安土という町が、こんなにも何もないところになってしまうなんて、信長は思っただろうか。

滋賀番外編1-7

 菜の花前の親子。安土は名古屋よりも10日くらい遅い春だった。隣では満開の桜の下でたくさんの人たちが花見をしていた。
 今年は松本と滋賀と河口湖で季節が戻ったから、1ヶ月以上桜の春を味わう年になった。

滋賀番外編1-8

 安土城天主跡に至る山登りは大変だったねぇ。何も知らないから、まだかまだかと思いながら頑張って登っていったけど、二度行くようなところじゃない。すっかり記憶が薄れるまでもう一度行きたいとは思わない。天主跡に天主でも再現してくれない限り。
 それに、大手道などの再現と整備が中途半端でガタガタで、それが悲しくて嫌だった。

滋賀番外編1-9

 安土駅でなかなか来ない電車を待つ。どこかで遮断機だか信号機だかが故障して40分だか遅れてますと盛んにアナウンスしていた。私が待っていた電車は10分遅れくらいでやって来たのだけど、田舎の電車ってけっこう平気で遅れる。都会のように分刻みのダイヤで運行してないから、少しくらい遅れても大丈夫なのだろう。
 こういう駅のホームに立つと、旅行してるなぁという実感が湧く。

滋賀番外編1-10

 彦根城は本編と桜編と2回書いたから、それで写真はだいたい使い切った。これはもう帰るところだ。
 ベレー帽のおじさんがオールドカメラで桜を撮っている姿が印象的だった。写真は未来への贈りものであり、今この瞬間を切り取って自分の見たものを実感する手段でもある。おじいさんになっても私は写真を撮ってるだろうか。

滋賀番外編1-11

 ピンクの桜と白い桜があるんだなぁと思ってその下を見たら、赤毛のアンがいてびっくり。久しくこんな赤毛の人を見てなかったので衝撃的だった。彦根では今この髪色がひそかに流行してるんだろうか。コスプレのカツラというのでもなさそうだ。

 ここまでが滋賀巡りの前半で、後半は彦根の町と長浜へと舞台を移す。
 後編へと続く。




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