 Canon EOS 20D+TAMRON SP 90mm f2.8
好物のブドウをもらって、うっとりしながら食べるアンソニー。いい表情だ。 足でブドウを掴んで、器用に皮をむいて中身だけ食べる。むいた皮はそのへんにペッペッと吐き捨て、最後は種も出して完食。終盤は片足立ちが長引いて立っている足がプルプル震えていたけど、それでも食べるのに夢中で気にしていない様子だった。そんなにブドウが好きだったんだ、アンソニー。許されるものなら、ブドウくらい一房でも差し入れするのに。 花鳥園新シリーズ第三回は、花鳥園の人気者トップスリーを紹介します。まずはヨウムのアンソニーから。 ヨウムといえば、少し前にちょっとしたニュースになった。逃げ出したヨウムが、保護された先で自分の名前と住所をしゃべって、無事飼い主の元に戻ったというものだ。オウムや九官鳥ほどではないけど、ヨウムもけっこう人間の言葉を覚えてしゃべる。アンソニーも、ハローとかいらっしゃいませとか、4つか5つくらいを気まぐれに発する。でも、自分ちの住所を番地までしゃべれるヨウムは、なかなかいないと思う。足輪に電話番号を書いておいた方が早いとかそういう問題ではない。 これくらい大型のインコになると知能も高く、言葉を覚えるだけでなく意味も理解して、人間とのコミュニケーションもとれるといわれている。なにしろ50年も生きるから、人と長く暮らしていればその間にいろんなことが分かるようになるのも不思議ではない。 アンソニーは確かまだ若かったはずだ。3歳とか4歳とかじゃなかったか。まだまだこの先、賢くなっていくことだろう。
 相変わらず、とぼけた顔のアンソニー。おすましさんなのだけど、どこか抜けていて笑える。おバカそうに見えて思慮深く、無愛想を装いながら人なつっこいところもある。アンソニー! と呼びかけても無視するくせに、離れていこうとするとハローと話しかけてきて、いかないでとアピールする。とっても憎めないやつなのだ。 いろんな鳥が放し飼いにされていて、他にもヨウムはいるのに、アンソニーだけが特別な何かを持っている。スタッフもみんなアンソニーのことは気にかけていて、そばを通りかかると呼びかけたり手を振ったりしていく。アンソニーもそちらに顔を向けて、気にしている様子を見せる。 アンソニーなりに好きな人がいるようで、人をちゃんを見分けている。よく遊んでもらっているスタッフの人が好きというのはあるのだろう。
 習性なのかイラついてるのか、いつも何かをかじっている。木の台をかじってガリガリにしたり、このときはヒモをカジカジし続けていた。人間がプチプチをつぶし続けてストレス解消するみたいに。 一日ここにいて、特にすることもないから、何かかじったりしてなければ間が持たないということかもしれない。鳥は毎日何を考えて過ごしてるんだろう。野生の鳥はエサを探すことで頭がいっぱいだろうけど、ここにいればエサの心配はしなくていい。いろんな人間が訪れるから、それを見て退屈を紛らわしているのか。
 アンソニーは小屋のような台の上にいて、つながれてないから、手を差し出すと乗ってくることがある。気が向くとだけど。 大きい体のわりには体重はさほどなく、400、500グラムくらいにしかならない。足の温かさからすると体温はけっこう高そうだ。 腕に乗ってきたからといって、こちらに特別な関心を示すわけではなく、視線はあさっての方向を向いたまま。アイコンタクトとかそういうものはない。どこを見てるかも、よく分からない。犬や猫と違って、呼んでも返事をするわけではない。アンソニーは特別とぼけたところがあるのだけど。
 こちらは入り口近くにいるヨウムくん。アンソニーとはずいぶん性格が違う感じだ。 人との積極的な関わりを求めるふうでもなく、たまに独り言のように何かをつぶやいている。
 テレビ出演以来、すっかり人気者になったポポちゃんの前は、いつも人だかりができていた。ポポちゃんは休まる暇がない。 右側にテレビ出演のときの写真が貼ってある。自分より弱いメンフクロウに対しては大きく翼を広げて威嚇して、強いフクロウに対しては木のように細くなって隠れたつもりになるという本能が芸のようになってしまって、テレビで何度もやることになってしまった。相当なストレスがかかるから、普段はやらない。あんなもの毎日やってたら身が持たない。
 人に注目されることに疲れたのか、ほとんどこちらを見ないポポちゃん。なんだか面やつれして元気がない。かなり心配だ。人気者はつらい。 一日一回、ポポちゃんと一緒に記念写真を撮れるイベントがあるのだけど、そのときもなかなか正面を向かず、何度も顔を前に向けられて気の毒なようだった。 ポポちゃん人気でかなり来場者が増えているようだけど、少し休ませてあげた方がいいかもしれない。
 ずいぶん待って、やっとこちらを向いたと思っても、どこか遠くを見てこっちと目を合わせてはくれない。ポポちゃん、大丈夫かい。 なんとなく顔や体つきに精彩を欠いている気がした。今年の1月に見たときはもっと元気だった。
 うつむくポポちゃん。悩みは深そうだ。
 ポポちゃんとは別のアフリカオオコノハズク。顔の張りや目つきの鋭さが違う。ポポちゃんもちょっと前まではこれくらい精悍だったのに。 ポポちゃん人気にあやかって、同じグループの神戸花鳥園からアフリカオオコノハズクを10羽くらい掛川に移してきた。でも、ポポちゃんほどの芸達者は他にいなかったようだ。誰かピンチヒッターはいないのか。
 オニオオハシさんも花鳥園の人気者だ。こいつを目当てに訪れるお客さんもけっこういるんじゃないか。 オオハシさんは全部で7、8羽くらいいるだろうか。温室やスイレンプールで放し飼いにされている。それぞれに名前がついているのかどうかは分からない。ついていたとしても、どれがどれだか見分けはつかない。 相変わらず器用にエサをくわえては、ひょいっと上を向いて、ポイッと口に中に放り込む。ほとんど百発百中で外さない。100円分のエサなど、その気になれば1分もかからずに平らげてしまう。一日にどれだけ食べていいのか、自分で分かってるだんだろうか。 ただ、週末で人が多いときは、午後になるとエサを食べなくなるというから、満腹という感覚はあるらしい。花鳥園へ行くなら、断然、平日が面白い。
 正面から見ると面白い顔になるオオハシさん。横顔がお馴染みすぎて、正面顔の印象はあまりない。大きなクチバシが邪魔して視界が悪そうだけど、クチバシの先で小さなエサをつまむことができるから、よく見えているらしい。 鳥の視界って何度くらいなんだろう。目が横に付いてるから、180度以上見えているんだろうか。
 オオハシさんはクチバシだけでなく目も印象的だ。ラピスラズリのような深い藍色をしている。 このふちどりの青い部分はどんな役割の部分なんだろう。瞳は黒いところだと思うから、ただの飾りだったりするんだろうか。 オオハシさんの瞳に映る景色というのを撮ればよかった。そこまで近づけるかどうかだけど、次回はそれにも挑戦しよう。
今回はアンソニーにたくさん遊んでもらって楽しかったのだけど、ポポちゃんの元気のなさが気になった。オオハシさんはいつもと変わらず脳天気だった。 花鳥園新シリーズは、まだ何回分か写真が残っている。今週は雨が多そうだから、写真を撮りに行けずに案外早く在庫を出し切ってしまうことになるかもしれない。
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