現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
何もないけど意外と街だった河和駅周辺紹介で島巡り編は完結
2008年07月09日 (水) | 編集 |
河和周辺-1

PENTAX K100D+TAMRON SP 17-35mm f2.8-4



 二島巡り最終回は、番外編として河和駅周辺のレポートをお届けしたいと思う。
 河和駅周辺は特に何もないところなのだけど、めったに行くようなところではないから、高速船乗り場まで歩きながら写真を撮っておいた。
 名鉄河和線の終着駅ということで、もっとひなびた田舎の駅を想像していたら、意外にも街中で驚いた。知多半島の真ん中あたりの東端で、どうしてここが終着駅に選ばれたのかよく分からない。どうせならもう少し伸ばして先端の師崎まで行って欲しいところだ。半島の西には北の富貴駅で分かれる知多新線というのが走っていて、それも内海止まりになっている。内海の方は海水浴場があるから分かる。ここは名古屋一の海水浴スポットだ。
 それにしても、どっちかは師崎までいってもよかったんじゃないか。名鉄のことだから、採算が取れないことはしないという考えなんだろうけど。
 地図で見てもこれといったものがない河和は、降り立ってみてもやっぱり何もなかった。海水浴場があるわけでもなく、港町の風情もなく、少し離れたところに寺が3つあるくらいのものだ。住民以外の人間がこの駅を利用することがあるとすれば、日間賀島と篠島へ行く高速船に乗るためくらいしか考えられない。高速船も名鉄がやっている。
 駅から少し北へ行ったところに、戸塚ヨットスクールがある。一昔前、何かと賑わしたあのヨットスクールだ。ほとんどの人にとっては過去の話題として忘れ去っているだろうけど、戸塚校長は2006年に出所して、ヨットスクールは現在でも運営されている。スクールを支援する会のメンバーには石原慎太郎や伊東四朗などがいる。石原慎太郎はともかく、伊東四朗はちょっと意外だ。
 河和駅はパレマルシェの駅ビルになっている。これは昔の名鉄パレで、街中のスーパーのように何でも揃ってる感じだった。このときは金曜の午前中というのにお客もたくさん入っていた。河和の駅周辺は私が思っていたよりもずっと街だった。
 しかし、駅を出てすぐ目の前が閉店したペットショップというあたりがホッとさせてくれる。そもそもこの一等地にペット屋はないだろうと思う。仕事帰りや買い物帰りに、今日はちょっとペットでも買っていきましょうかねとかは、なかなかならない。ペット屋さんはもうちょっと住宅地でよかったんじゃないか。最近は、こういう個人のペット屋は経営が難しそうだけど。
 見えているバスは、高速船乗り場までつれていってくれる無料バスだ。バスに乗れば3分くらいで着く。歩いていくと7、8分というところか。

河和周辺-2

 昭和は遠くなったけど、意外と近いところに残っていたりする。この喫茶店のテイストは、まさに昭和の風情そのものだ。ショーウインドウのメニューサンプルが懐かしい。ここなら昔ながらのクリームソーダが出てきそうだ。こういうところで食べるお子様ランチは美味しかったというか、嬉しかった。ファミレスでは思い出にならない。
 印刷したメニューを貼るだけでは営業努力が足りないと感じたのか、いろいろ手書きの紙も貼られている。食後のコーヒー200円とか、みそかつとか、モーニング サービス アリマスとか。なんでそこだけカタコトの日本語なんだ。
 のぼりには「ビデオダビング致します」とある。ダビングといっても、ビデオからDVDにダビングするのではなく、ビデオからビデオにするサービスだと思う。あまり需要はなさそうだ。

河和周辺-3

 生うどん、生そばと書かれているけど、とても売ってる感じはない。そもそも何屋さんかまったく分からない。もともとは製麺屋さんだったのだろうか。
 電柱に高速船乗り場の案内がある。ところどころにこういう矢印があるので、地図を持っていかなくても迷うことはない。

河和周辺-4

 もう人は住んでないようだけど、なかなか雰囲気のある家が建っていた。
 昔、ここはどんな町だったんだろう。一応港町ということだったんだろうか。
 鉄道自体の開通はわりと古く、前身の知多鉄道が1931年(昭和6年)に太田川と成岩間で開業している。翌年には河和口まで伸び、1935年(昭和10年)には河和まで全線が開通した。この頃からすでに名古屋のベッドタウン化が始まっていたのかもしれない。
 名鉄に吸収されたのが1943年(昭和18年)で、当時は知多線と呼ばれていた(河和線と改称されたのは1948年)。
 駅から港まで少し歩いたものの、河和駅周辺の印象は薄かった。思ったよりも街中だったことは確かだけど。

河和周辺-5

 高速船乗り場に到着。バスターミナルや鉄道の駅とはまた違う独特の雰囲気がある。
 島名物なのか河和名産なのか、せんべい類が売られていた。ただ、行きにこんなおみやげを買っていく人はいないだろう。船の中で食べるならともかく、いきなりここで荷物を増やすのは得策じゃない。高速船の中でものを食べられる人間は、三半規管がどうかしてる。乗り物酔いする人が三半規管が正常な人で、酔わない人は鈍いだけだから自慢にはならない。

河和周辺-6

 なんだか分からないけど、ショーケースの中にいろいろ飾ってある。日本人形や獅子舞の頭、鼓など。この地方の伝統行事か祭りの関係だろうか。あえてそれをここに飾るかと思ったけど、他に飾るものがなかったのかもしれない。
 隣には柱時計がかかっている。

河和周辺-7

 密航、密輸、不審船、海の事故は118番に連絡するんだ。初めて知った。
 以前、日本海の福井へ行ったとき、「許すな密航!」という看板をあちこちで見かけて、デカルチャーと心の中で叫んだことがあるけど、密航とかが日常的なものであるという感覚はまったく馴染みのないものだ。海から遠いところに住んでいて、たまに行く海も湾の中だと、こういうことは遠い世界の出来事にしか思えない。

河和周辺-8

 乗客ではなさそうな人が、たくさんの段ボールを船に積み込んでいた。島の人が注文した品かもしれないし、宅配や郵便物かもしれない。こういう定期船があるところは、よほど大きいものじゃない限り陸地とさほど変わらないのだろう。
 この程度の離島でも特別料金が発生するのかどうか。郵便物はかからないと思うけど、宅配はかかる可能性はある。島はたいていの店が独占企業だから物価は高いはずで、離島料金を取られなければ通販を利用してまとめ買いをした方が安くあがりそうだ。けど、それをやると島の経済が成り立っていかないことも考えられる。ガソリンも本島よりも高いんじゃないかと思うけど、島には島の暗黙の了解みたいなものもありそうだ。

河和周辺-9

 堤防の釣り人と、向こうに工場が見える。一色町の方だろうか。あんな煙を吐くような工場があのあたりにあるのかどうか。一色町は、うなぎの偽装問題で今大きく揺れている。角度的に見て、あのあたりは広大なうなぎの養殖場があるあたりじゃないか。

河和周辺-10

 船着き場っぽいパーツを撮ってみた。なんて名前のものかは知らない。足を乗せて遠くを眺めるために設置されたものではないはずだ。
 でも、一応お約束としてやっておいた。片方の足を乗せて、膝に肘をついて手はアゴに置き、海を見る。あのポーズを発明したのは誰だろう。イメージでは渡り鳥シリーズの小林旭だ。

河和周辺-11

 高速船の内部。前の半分はやけに人気がなくて、みんな後ろ半分に座る。どうしてか理由が分からなくて、帰ってきてから理由が分かった。後ろの方が一段高くなっていて、そちらの方が窓からの景色がよく見えるからだそうだ。前の方に座っている私たちは、きっと高速船の素人丸出しだったのだろう。

河和周辺-12

 時間はいきなり飛んで、帰りの河和駅。夕方が近づき、駅のホームも黄昏風景になった。
 日間賀島と篠島のことはもう全部書いた。これで私の二島巡りレポートはおしまいだ。
 最後におまけ写真を一枚。

河和周辺-13

 半日ちょっとでこの状態。日差しを遮るところのない島の太陽を侮っていた。両腕と顔がこんな色になってしまったのだった。
 一週間後には両腕の皮がべろべろにめくれだして、なんとも汚いことになっている。小学生でもまだ皮はめくれてない時期に、ひとりだけ皮がべろべろなんて。色は赤からどす黒くなって、なんとも格好悪い。
 島へ遊びに行くときは、日焼け止めを持っていこうと今更思ったけど、もう遅い。

 なんだかんだで長く続いた島シリーズもこれで完結となった。また明日からは平常通り(?)神社仏閣編に戻る。
 そろそろ次の遠出も考えていかないといけない。7月20日からは青春18きっぷが使える。岐阜歴史巡りの旅はぜひ実現させたい。関ヶ原、大垣、岐阜を中心とした強行スケジュールを計画しているところだ。滋賀巡りの続編的なものを考えている。また10時間くらい歩こうかな。


この記事に対するコメント
離島の誘惑☆
こんにちは☆
日間賀島、篠島それぞれに魅力がありますね♪
これからは海水浴がメインでちょっと混んでくるようなので
秋口あたりにでも行ってみようかと思います(^^
そういえば夏の海特集を雑誌でみていたら佐久島の昨年の海水浴客が6千人ほどでしたが東海地方で唯一5813人と一桁までしっかり書いてありましたw
琵琶湖の沖島も行ってみたいですね☆

【2008/07/09 13:04】 URL | mimi #GCA3nAmE [ 編集]

す〜〜っと
青春18切符って18歳限定の物だとおもっていました

【2008/07/09 14:03】 URL | ただとき #sSHoJftA [ 編集]


二島巡り、最後まで楽しく拝見させていただきました^^
この二島は比較的テレビでも放送されることが多いので
ちょくちょく見たりはするのですが
どちらも同じような島という印象しかなかったので勉強になりました。
撲は寂しげな秋や冬の島よりも夏本番な島が好きなので
この夏にでも どちらかだけでも 行ってみようかなと思います^^
立体迷路のような篠島のがおもしろそうかな?

【2008/07/09 19:51】 URL | 大和屋観音 #- [ 編集]

夏か冬か
★mimiさん

 こんにちは。

 日間賀島と篠島は、mimiさんの行動範囲内だからオススメです。
 もうそろそろ海水浴客が来てる頃だろうけど、行くなら夏休みが始まる前かなぁ。
 私は次は冬に行きたいと思ってるんだけど、最初に行くならやっぱり夏の方がいいのかな。

 佐久島の海水浴客6千人というのは多いのか少ないのか、よく分からないですね。(^^;
 ひと月で割れば単純に一日200人。けっこう多いかもしれない。

 琵琶湖の沖島って、知らなかったです。
 人が住んでる離島があるんですね。なかなか面白そうだから、私も行ってみたくなりました。
 琵琶湖は10年くらい前に、一般道で行って、琵琶湖を一周して死にそうになったんで、それ以来なかなか行けずにいます。(^^;
 あれは13時間くらいかかりましたからねぇ。

【2008/07/10 04:52】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]

お年寄りでも青春
★ただときさん

 こんにちは。
 青春18きっぷって、意外とそう思い込んでる人が多いみたいです。
 青春に戻ろうという趣旨で青春18って名づけたんだとか。
 だから、お年寄りでも買って乗れるんですよー。
 一日乗り降り自由で2,300円ってのは魅力です。
 そんなにハードスケジュールを組まなくても、近場で何度も乗ったり降りたりするだけで得だし。

【2008/07/10 04:56】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]

島巡りは楽しめました
★大和屋観音さん

 こんにちは。
 島巡り楽しんでいただけたようでよかったです。
 私も行って楽しく、書いて楽しくで、二度楽しめました。

 篠島は帰ってきてからいろいろ調べて歴史の深さを知ったので、これを知ってから行ってたらまた違った感想になったんじゃないかなぁと思います。
 行くときは二島を巡って比べてみると違いが分かって面白いと思うけど、どちらかなら日間賀島の方がオススメかもしれません。
 あっちの方が観光としては楽しいところだから。

【2008/07/10 05:00】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]

はじめまして。
突然の書き込み失礼致します。私は河和出身で、今は名古屋で一人暮らしをしています。
「河和」で何気なく検索していたら、こちらの記事にたどりつきました。
懐かしい風景の写真がいっぱいで、思わず心が温かくなりました(・v・)

ちなみにあの工場は、まだ河和の一部です。手前にもうひとつ大きな工場があるんですが、
どちらも水飴をつくっている化学工場なんですよ♪

懐かしい写真、どうもありがとうございました。

【2008/08/18 21:36】 URL | いそみ #- [ 編集]

水飴は懐かしい
★いそみさん

 はじめまして、こんにちは。

 いそみさんは河和出身の方ですか。
 何もないところなんて失礼なことを書いてしまってまずかったなぁ(笑)。
 いや、でも駅前の風情は昭和を感じさせて好きでした。

 見えている工場は河和の水飴工場なんですか。
 それはロマンチックな話ですね。いいことを教えてもらいました。ありがとうございます。
 水飴かぁ。もう何年食べてないだろう。あれも懐かしい食べ物になりました。

 もう河和の写真が出ることはないと思いますが(^^;、名古屋のネタはちょくちょく出ると思いますので、またそのうち遊びに来てください。
 近々大須のことを書く予定です。

【2008/08/19 05:17】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]


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