駅周辺を歩いて、藤が丘の今を少し知る【後】 <フィルム8回>

Canon EOS 620+TAMRON SP 17-35mm f2.8-4 +FUJI 400
藤が丘後編は、駅周辺と少し離れたところをぶらり歩いたところを紹介していこう。思い出話は昨日だいたいしてしまったから、今日は現在の藤が丘という視点で書いていくことにする。
上の写真は、今回とめた駐車場横から撮った写真だ。駐車場は右前の建物で、右後ろがマツザカヤストアになる。この建物の地下にリニモの駅があって、ちょうど立っている下あたりを線路が通っている。
地下鉄東山線は、一社を出て上社の手前から地上に出てきて、藤が丘の駅も高架駅になっている。開業当時、このあたりは民家も少ない郊外の田舎だったから地下を掘るよりも地上の土地を買収した方が安上がりだったのだ。
今では民家や店が建ち並んぶ街になったので、本来高架線であるはずのリニモは藤が丘周辺では地上に出ることができず、地下に潜った。リニモが地上に出てくるのは、次のはなみずき駅の手前からだ。その間はグリーンロード沿いの地下を走っている。
藤が丘周辺の勾配がきつくて地上に作るのが困難だという理由もあったようだ。
マツザカヤストアでは、「リニもなか」を売っている。藤が丘名物にしようとリニモ開業にあわせて開発されたもので、万博のときなどはけっこう売れたようだ。
最近第2弾が新発売になった。思い切ったテコ入れが必要と感じたのか、味噌入りタイプが加わった。名古屋といえば味噌というのは分かるけど、ちょっと方向性を間違えているような気もする。
10個入り1,300円というのはそんなに高くはないにしても、自分で食べるために買うにはもったいない。都電もなかの真似をして、小さなもなかをばら売りにしたらいいのに。1個ずつリニモの格好をしたパッケージに入れて売れば、おみやげだけでなく日常的にも売れるはずだ。リニモの車両が1種類しかないからコレクション的な面白さがないのが残念なところか。10個入りのものはパッケージがリニモのペーパークラフトになっている。

藤が丘東交差点の東から西を見たところ。この後ろには地下鉄の車庫や引き込み線がある。かなり広くて、一部は長久手町にかかっている。この土地を提供する条件で東山線が藤が丘へ来たのだった。
その線路の様子なども写真に撮ろうと思いつつ、後回しにしたら結局行けずじまいになってしまった。歩いて行くには遠いから車で行ったら途中でとめておくところがなくて断念するしかなかった。夜に地下鉄が戻ってきて線路に並んで休んでいる様子など撮れたらいいのだけど、暗がりの中でそんなことをしていたら電車好きの不審者に間違われそうで危険だ。夏の早朝とかの方がいいかもしれない。
実際、フェンスによじ登って写真を撮ってる電車の人とかいそうだ。

いったん、駅前ロータリーのところに戻る。このあたりもなんだか洒落た感じになったものだ。
クリスマスシーズンになると、アーチのあたりを中心にイルミネーションで飾られる。いつも車の中から見てるだけだから、今年は一度歩いて撮りにいこうか。ちょっと恥ずかしいけど、クリスマスなら私の他にも写真を撮っているお仲間がいるだろう。
そういえば、藤が丘も路上禁煙になって、煙草の吸い殻は落ちてなかった。煙草を吸う人にとってはますます生息域を狭められるようで気に入らないだろうけど、街がきれいになるのはいいことだ。駅もダメ、公共の場もダメ、路上もダメとなって、店内も全面禁煙のところが増えてきそうだ。

右端に止まっている名鉄バスは、中部国際空港セントレア行きのバスだ。1時間10分で片道1,400円はやや高い。うちから藤が丘までバスで15分、200円。合計1時間半くらいで1,600円。
名古屋駅まで行って、そこから電車で行くパターンもある。この場合はバスで1時間弱200円。乗り換え移動に15分。そこから電車で30分弱、850円。合計1,050円。
藤が丘からの方が時間はかからないけど、500円以上差が出るとメリットは感じない。藤が丘起点にしても、地下鉄で名駅まで行って、そこから電車に乗り換えた方が安くて早い。このバスを利用するのは、途中の日進や三好の人たちだろう。

リニモの2番出入り口。こちらはサブゲートなので、こぢんまりしている。これがメインゲートだったら、万博のときは乗客をさばききれない。もしかすると、万博のあとに作られたところかもしれない。
それにしても、リニモはどう考えても無理があった。地下鉄の車両が6両編成で藤が丘まで満員の乗客を乗せてやってきて、藤が丘からは3両編成のリニモになってしまっては半分も乗せられない。当然開幕前からこの点は問題視されていたのだけど、まあなんとかなるだろう的な安易な考えによって愛・地球博は開幕し、一部なんとかならなかったりもしつつ、どうにかこうにか無事に終わった。
名古屋人や愛知県民の多くは、一生万博のことを忘れないと思う。本音を言えば、名古屋オリンピックだっていまだにあきらめきれていない。密かにソウルを憎んでいたりもする。

正面に見えているのが、高架駅の地下鉄藤が丘駅だ。外観がだいぶ変わったような気がするけどどうなんだろう。万博にあわせてお色直しをしたのだろうか。
藤が丘駅はほとんど利用したことがないから、どうなっているのかよく知らない。どうしても地下鉄に乗らなければいけないときは、バスで本郷まで行く方が近い。
そういえば、中学のテニス大会が瑞穂競技場であったときは、自転車で藤が丘まで行って、そこから地下鉄に乗っていったような気もする。

今回藤が丘を歩くとなったとき、高架下を南へ行くと何があるんだろうというのがあって、信号のあるところまで200メートルくらい歩いてみた。このあたりは車でも通ったことがない未知の場所だった。
飲食店などがずらりと並んでて、ちょっと驚いた。何かの店がありそうだなとは思っていたけど、こんなにもたくさん並んでいるとは想像してなかった。古くなって閉鎖されたような店は少なく、新しい感じの店がしっかり営業しているようだ。客層は駅の利用者が多いのか、周辺住人が多いのか、昼間だっただけにそのあたりの状況はよく分からない。

特に意味もなく、このあたりでパチパチ何枚も写真を撮った。そんなに撮る必要はなかったけど、せっかく撮って使わないのももったいないから、撮った分は全部出してしまう。
この写真などは何が撮りたかったのか、自分でも判然としない。

古そうなペット屋さんもあった。店先にインコなどがいる古典的なペット屋さんだ。こんな場所で生き残っているのも意外に思えた。
私が知っている藤が丘は、駅西エリアだけだったということをあらためて知る。南エリアは、グリーンロードに出る道沿いしか知らない。そこには昔、T&Eという老舗パソコンゲームソフト会社があって、一時は大きなビルに引っ越したりして成長したなと思わせたのだけど、そのうち会社の名前も見聞きしなくなり、どこかへ移ってしまってその後の消息はよく分からない。
「ハイドライド」や「遙かなるオーガスタ」などはいいゲームだった。

シャッターが降りている店舗跡もある。
このあたりは学生の下宿もけっこうあるのか、大学生風の姿をよく見かけた。学生向けらしい店もあるし、雰囲気が大学周辺という空気を感じた。藤が丘から大学行きのバスが何本か出ているようだし、ここから行く大学は郊外の山の中といったところがほとんどだから、大学の近くに下宿するよりも藤が丘に住んだ方が便利で楽しいに違いない。
地上を走る地下鉄が写っているのに気づいただろうか。こんなふうにして地下鉄だけど地上高くを走っている。

駅を通り越した北側にいつも地下鉄車両がとまっている。この先は線路がぷっつり途切れていて、ブレーキを踏み忘れると、地上に転落する。
車庫に入らずここで休んでいるのは、時間調整か何かだろうか。
東山線のイメージカラーは黄色で、シルバー車両になってからも黄色のラインが入っている。昔は一面黄色の電車だった。あれは野暮ったかった。地下鉄東山線というと、今でも黄色でクーラーの入っていない夏の暑い電車を思い出す。黄色いやつはいつまで走っていたんだろう。
日進のグリーンロード沿いにある「レトロでんしゃ館」には黄色い車両が保存展示してあるそうだから、今度一度見に行こう。

ぐるりと一周歩いて駐車場に戻ってきたところ。
これは駅前広場というのだろうか。地下鉄駅の東で、リニモの入り口でもある。
せっかく広いスペースを確保してあるのに、ベンチも少なく、これといった展示物もない。有効利用されているようには見えない。待ち合わせに使うには目印となるものが見あたらない。何かのイベントとかに使うためにスペースを確保しているとかだろうか。ラッシュ時には、ここが全部埋まるほど駅へ向かう人の群れが押し寄せるのだろうか。

立体駐車場の階段から駅前広場を見下ろしたところ。
左がリニモの出入り口で、正面には駅にとまっている電車の車内が見えている。
地下鉄とリニモの連絡の悪さも不評となっている。ダイヤはまったく連動しておらず、地下鉄が高架でリニモが地下なので、移動に時間がかかる。地下鉄駅から直接つなぐエスカレーターは作れなかったようだ。

立体駐車場からの眺めが面白かったので撮ってみた。
遠くに見えている本屋は、さくら書店とかいう名前だったか。10年くらい前に開店して、一度行ってみないとなと思っていたら、いつの間にか閉店していた。
うちの近所の本屋もどんどん減っていって、不便になった。四軒家の三洋堂がつぶれたのは痛かった。

車での帰り道。藤が丘駅南交差点。右斜め前に笑笑がある。これも昔はなかったから、入ったことはない。
ここを真っ直ぐ行った左側に、昔ながらの古本屋があって、何度か入ったことがある。その店も、もうずいぶん前になくなってしまった。
今回、フィルムで自分のうちの近所や馴染みのある街をあちこち撮って一つ気づいたのは、自分のための写真がどこかで誰かの役にも立っているということだ。自分にとって思い出のある街は、ここで暮らす多くの人にとっても思い入れのある街で、そういう人の目に触れることがあったとするなら、私が撮った写真も無駄じゃない。昔このあたりに住んでいて、今は引っ越してしまったという人にとっては懐かしさもあるだろうし、今住んでいる人にしても見慣れすぎている風景を写真に撮ろうとは思わないから、写真で見ることで発見した魅力というのもあるんじゃないだろうか。
私自身にとってもそうだった。特に藤が丘は、長い間眠っていた中学時代の記憶を呼び覚ましてくれた。
近所の街撮りシリーズは面白い。これはやっぱりフィルムで撮るべき被写体だ。デジで撮ると写真も違ってきてしまう。
候補地はたくさんある。近場でいえば、大森、天子田、四軒家あたり。地下鉄沿線は全部で、中でも星ヶ丘と本山は街撮りに向いている場所だ。名城あたりもどう変わったのか見てみたい。
今回は17mmに慣れるということであえて自分に縛りをかけていたけど、次回はもっといろいろなレンズを使って街の様々な表情を切り取りたいと思っている。
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