野に咲く花が見つからないから温室の花を撮ってきた 2006年2月24日(金)

ハート型をしたこのピンクの花の名前はケマンソウ。知ってる人は知ってるし、知らない人は知らない。私は今日から知ってる人になった。ケマンソウ。なんとなく覚えにくい気がするのは、私の脳の記憶部分に問題があるからだろうか。
漢字で書くと、華鬘草。これも覚えづらい。というよりも書けない。仏殿の梁にかかってる装飾の華鬘に見立てて付けられた名前で、仏教用語では「華」は花を意味し、「鬘」は首飾りを意味するそうだ。中尊寺金色堂の華鬘が有名だそうだから、仏教マニア(?)の人にはお馴染みなのかもしれない。私とはまったく顔なじみではない。一面識もないとさえ言える。
別名をタイツリソウという。漢字で書くと鯛釣り草。形が釣り上げられた鯛に似てるからというんだけど、そうかな。そんなふうには見えないけど。昔からロールシャッハテストは苦手だった。何に見えますかと言われても何にも見えないぞ、と子供心に思ったものだ。パッとひらめいて答えられるやつがスゲェと思ったあの頃。
それはともかくとして、これは何に見えるかと問われたら、何にも見えないけど壁に掛かってるハート型のキーを連想する。
姿を見ると洋物っぽいけど、原産は中国と朝鮮半島だ。日本には室町時代にやって来た。戦国武将やその妻たちもこの花を見ていたんだろうか。現在は園芸品種としてもポピュラーなもので、園芸好きの人なら知ってるだろうし、実際に育ててる人も多いかもしれない。
現在は世界的にも一般に知られていて、アメリカではイースターの飾りに使われたりもするそうだ。
コマクサ科で、高山植物の女王と呼ばれるコマクサの仲間にあたる。言われてみると少し似てる。園芸種で白い花もある。
学名はDicentra spectabilis。美しいコマクサ属というような意味だ。
英名はBleeding Heart。出血した心臓とはまたすごい想像力だ。そう見えなくはないけど、そんなおどろおどろしい名前が似合う花ではないと思う。英語圏での花言葉は「失恋」。これも破れたハートから来てるのだろう。日本での花言葉は「あなたに従います」。花ひとつ取っても、日本と欧米ではずいぶん感覚が違うものだ。
なんとなく繊細そうに見えるこのケマンソウだけど、見た目とは裏腹に丈夫で育てやすいそうだ。夏から冬にかけては地上の部分が全部枯れてしまってもうダメなんだと思うと、春になるとひょっこり芽を出してぐんぐん伸びてあっという間に花を付けるらしい。形だけでなく性質も変わってる。半日陰のところに植えておけば、あとは放っておいても花を咲かせるそうだから、ものぐさな人にもいい。
ひとつ問題があるのは、どこに植えたか分からなくなってしまうことだ。うっかり土を掘り返したり、他の種を植えたりしないように気をつけなければいけない。死んでしまった金魚をそこに埋めてしまっていいのかどうかはよく分からないけど。
ホームセンターでも普通に売ってるそうだから、私も挑戦してみようか。株分けするなら冬、種をまくなら秋がいいようだから、今シーズンはもう遅いかもしれない。まずは花から買って育ててみるのもいい。
2月に入って野草を探してあちこち歩いてるのにまったく見つけることができない。とうとう我慢できなくなって、今日はグリーンピア春日井(春日井市都市緑化植物園)に行ってきた。ここは入場も駐車場も無料なので、花のなくなる冬場はありがたい。ミニ植物園で花の種類も多くないけど、人が少ないのと、たまに写真を撮りに来てるお仲間もいたりして、あまり人目を気にせず写真を撮れるのがいい。外にも花が植えられてるし、ミニ動物園もある。池ではボートも漕ぐことができるし、野鳥も多い。気軽にフラッと寄るのにいいところなので、オススメします。
道路の反対側にある築水池周辺は湿地になっていて、珍しい野草が咲く。そちらとセットで回るのもいいだろうし、裏手には軽く登れる道樹山などもあるので、一日コースも選べる。
築水池湿地も寄ってみたけど、まだ花の姿はなかった。ハルリンドウはもう少しになりそうだ。
今年の春はのんびりやって来るつもりらしい。そして駆け足で去っていくのだろう。いつ来てもいいように気持ちの準備だけは整えておきたい。

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