現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
コアラが動き回る動物だったら人気者になっていたかな? 2006年5月22日(月)
2006年05月23日 (火) | 編集 |
コアラは撮影オーケイ?

Canon EOS 10D+EF75-300mm(f4.0-5.6), f5.0, 1/8s(絞り優先)




 東山動物園一番の名物は、やはりなんといってもコアラだろう。なのに、どうしてここまで登場が遅れたかというと、コアラの写真ってオーケイなの? という問題が解決しないままだったからだ。昔は確かコアラ舎の中では全面的に写真撮影は禁止だったはずだ。でも、この前行ったら、「フラッシュ禁止」とプレートがかかっていた。フラッシュ禁止ということは、普通の撮影はいいってことなのか? 周りを見渡してみると、ややや! みんな普通に撮ってるではないかっ! なんだ、いいのか、と私も撮ってみた。しかし、暗いコアラ舎の中で、望遠200mmあたり、シャッタースピード1/8では、完全にピタリと止めるのは難しかった。焦る気持ちが手ぶれとなって表れたとも言える。
 それにしても、写真を撮ってよかったのかどうか、いまだに半信半疑ではある。東山動物園の公式サイトには書いてないし、問い合わせようにもメールを受け付けてない。ネットで検索すると、ダメ派と大丈夫派に意見が分かれていて、写真は少し出ている。たぶん、私の予想では、フラッシュを使ったり、三脚立てたりしなければ撮影は許可してるのだと思う。もしくは黙認というやつかもしれない。かつて禁止だったのは、コアラにストレスを与えるからという理由だったはずだけど、最近はコアラも環境に慣れて落ち着いてるということがあるのかもしれない。
 というわけで、今日はコアラについて勉強してみた。

 コアラといえばオーストラリア、そしてユーカリを食べるというのは多くの人が知っていることだ。でも、コアラには3種類いて、600種類以上あるユーカリの中で数種類しか食べない、というところまで知っている人は少ないんじゃないだろうか。3亜種いるというのは、私も今日初めて知ったことだった。驚き。
 一番寒い南にすんでいるビクトリア・コアラは、厚い茶色の毛並みをしていて、北の暖かいところにいるクィーンズランド・コアラは薄い灰色の毛並み、南東にいるニューサウスウェールズ・コアラはその中間の厚さの濃い灰色の毛をしている。写真のコアラは、クィーンズランド・コアラだ。
 コアラというと、非常に貴重な動物で数も少ないと思われているけど、それは現在の話で、かつてはオーストラリアにうじゃうじゃいた生き物だった。それで豪州人は調子に乗って毛皮のために年間数百万頭もとっていた。しかしそれはさすがにとりすぎで、1930年代には絶滅の危機に瀕してしまい、ようやく保護の方向に向かったのだった。
 ただ現在、乱獲はなくなったものの、ユーカリ林の減少で危機に陥りかけているという問題も起こっている。何しろコアラはユーカリの好みには非常にうるさい。どういう基準で選んでいるのか知らないけど、気に入った種類のユーカリしか食べない。東山動物園でも、たくさんの種類のユーカリ林を育てている。コアラによって食べるユーカリの木も決まっていたりするというから、何かコアラの中に確固たる基準があるのだろう。動物園での飼育が難しいのは、このユーカリ問題に他ならない。

 コアラは英語だ。それはそうだ、オーストラリアの生き物だから。つづりは、Koala。由来は、原住民アボリジニの言葉で「水を飲まない」という意味だそうだ。実際、コアラはほとんど水を飲まない。つねに木の上で生活していて水を飲みに地面に降りているのが面倒だから飲まないことに決めたのだろう。まったく飲めないというわけではないらしい。
 オーストラリアではコアラの天敵はいないという。それなのに何故木の上に生活の場を求めたのかはよく分からない。かつては敵がいたのだろうか。
 一日20時間睡眠。それ以外は、ユーカリを食べているか、オスがメスを追いかけているかのどちらかだ。ものすごくシンプルな暮らし。あんまりやることがないから長生きしても退屈なのか、寿命は10年から12年と、このサイズの動物にしては短い。ユーカリでは栄養が少なすぎるということもあるのだろう。
 コアラはカンガルーと同じ有袋類なので、子供はお母さんの袋の中で育つ。赤ん坊はものすごく小さく、生まれてきたときは人間の親指くらいしかない。妊娠期間が約35日と短いためだ。袋の中で7か月くらいを過ごしたあと、もそもそと出てきて、しばらくはお母さんの背中におんぶされて育つ。東山動物園では、今ちょうど袋から出てきた子供が見られるそうだ。

 コアラが初めて日本にやって来たのは、1984年のことだった。東山動物園もそのひとつで、当初は連日の大賑わいで大変な騒ぎだった。コアラ舎は押すな押すなの大盛況で、係員が立ち止まらないでください! と大声を張り上げ、見物客は長い時間並んでやっと見られたのに立ち止まるなとはどういうことだと言い返し、殺気だってさえいた。今はもう、そんな熱気はない。コアラも静かな暮らしを喜んでいることだろう。
 現在は、多摩動物公園、横浜市立金沢動物園、神戸市立王子動物園、大阪市天王寺動物公園、鹿児島平川動物園、沖縄こどもの国などで見ることができるようだ。だいぶ日本の動物園もコアラのことが分かってきたのだろう、数も増えてきた。
 動物園の動物は動かないからつまらないとはよく言われることだ。コアラは動かなくてもかわいいけど、やっぱり動いた方がよりかわいいことは間違いない。動いてるコアラを見たければエサやりの時間がチャンスだ。コアラは動かないものという先入観があるから、動くコアラを見ると、ハナ肇の銅像が動いたときのような驚きと喜びが得られるだろう。


この記事に対するコメント

コアラ見たことな〜い。
というか、動物園自体あまり行かないないから
どんな動物も、あまり実物は見たことないんですが・・・。
コアラって写真の規制があるんですね〜知らなかったです。

【2006/05/23 16:33】 URL | kuroneko #- [ 編集]

旭山動物園はたぶん私の方がくわしい
★kuronekoさん

 こんにちは。
 コアラは、東京から西の動物園にしかいないから、北日本の人たちにとっては縁遠いものですね。残念。
 やっぱりオーストラリア生まれだけに北の冬には耐えられないのかな?(^^;
 すごくデリケートな生き物だから、どこででも飼育は難しそうなんだけど。

 コアラの写真は、出し惜しみしてるってんじゃなくて、たぶんストレスと、あとは昔は混み合っていたから写真なんかで粘ったら迷惑だったからじゃないかなぁ。他の動物園ではどうなってるんだろう。

 動物って、いろいろ見てるようで実は見てなかったりしますね。私も、最近動物園へ行って気づいたのでした。
 東山動物園のものはほぼ見て回ったんで、今度は他のところも行ってみたくなりました。旭山動物園へ行って時は、私がkuronekoさんを案内してあげましょう(笑)。

【2006/05/24 03:50】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]

地上で眠るコアラ
こんにちは。
>やっぱり動いた方がよりかわいいことは間違いない。
地上で眠るコアラの映像がありますよ。
http://mi84ta.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_1864.html

【2006/05/28 12:28】 URL | mi84ta #hgo87Ue6 [ 編集]

コアラがあんなにキビキビしてるなんて
★mi84taさん

 こんにちは。
 コアラの映像を教えていただきありがとうございます。(^^)
 地面で眠るアオイのことは知ってたんですが、映像がどこで見られるのかなぁと思ってました。
 地面で寝てるのも驚きだけど、その前の木の上をキビキビと走ってる姿の方がびっくりでした(笑)。
 あんなに走れるんだ。しかも、むしゃむしゃユーカリ食べてる。これはやっぱり、ユーカリタイムに見に行かないといけないですね。

【2006/05/29 03:19】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]


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