 PENTAX istDS+smc PENTAX-DA 18-50mm(f3.5-5.6 AL), f6.3 1/40s(絞り優先)
鎌倉番外編パート2は、鎌倉の街風景を中心に。歴史の街鎌倉といっても、魅力は神社仏閣だけではない。買い物や食事も楽しみのひとつだ。そちらが好きで鎌倉に通い詰めているという人もたくさんいることだろう。 こうして並べた写真をあたらめて見てみると、本当にこの日はどこへ行っても人の波から逃れることができなかったんだなとあらためて思った。人口密度は同じ日の東京以上だったかもしれない。
鳩サブレーといえば鎌倉。鎌倉みやげといえば鳩サブレーしか思い浮かばないくらい有名だ。なんとなく東京みやげのような気もしていたけど、それはまったくの勘違いで、鎌倉の豊島屋が本家本元だった。まさか、鶴岡八幡宮の八の字が鳩の形をしていてそこからこれが生まれたとは思いもよらなかったな。 店の中も外も人が満載で、サブレーひとつ買うのもままならないくらいの混雑だった。最初から買うつもりはなかったけど、本店の作りたてはお土産屋で買うものより美味しいんだろうか。 しかし、鎌倉って他に何が名物なんだろう。それは最後まで分からずじまいだった。昔ハワイみやげといえばマカデミアナッツしかなかったように、鎌倉といえば鳩サブレーしかないのだろうか。もしくは、鎌倉ハムとか。
 鶴岡八幡宮前の小町通りのにぎわい。よくよく見ていけば魅力的なショップや商品がたくさんあるんだろうけど、とにかく混雑していて思うように前へ進めないのでそれどこじゃない。とてものんびり買い物をしてる気分にはなれない。 鎌倉の街はどこも道が狭すぎる。しょうがないのだけど、この点はいかんともしがたく、ちょっと頼朝さんをうらみたくもなる。もう少し広々とした都を造って欲しかった。道の広い名古屋に暮らしているから、余計にそう思うのだろうか。 人混みが苦手な人は、混雑時の鎌倉は行かない方がよさそうだ。
 若宮大路にあるKIBIYAベーカリー「come va店」。自家製天然酵母のパンが地元だけでなく観光客にも人気となっている。 食べたパンはどれも固めで中身がギュッと詰まっていた。最近のやわらかパン路線から真っ向勝負の固さだ。フランスパン風というのだろうか。でも、店の名前はcome vaとイタリア語(調子はどう? ってな意味)。 噛むほどに味わいがしみ出して、これはこれで続けて食べていると好きになっていくのだろうなと思わせる。カフェオレとかに浸して食べると美味しそう。
 江ノ電鎌倉駅の夕方風景。これは駅に向かって歩いている途中ではなくて、駅の改札をくぐるために列を作っている人たちの最後尾についたところだ。ロータリー半周ぐるりと列が続いている。すごいぞ、江ノ電。 江ノ電は混雑して乗れないかもしれないというウワサは聞いていたけど、まさかこれほどとは思ってなかった。混んでたらホームで一本くらい待ってもいいなんて考えたら甘すぎた。そのホームに入るまでに長蛇の列ができている。いったん入ったら、もう何が何でも江ノ電に乗り込まざるを得ない。待っていても事態は改善しない。普段はもちろんこんなことはないはずだけど、気候がいいときの日曜などはこれに近いものがあるのかもしれない。 今度江ノ電に乗るときは、平日の人が少ないときにしたい。そして、江ノ島までの車窓風景をゆっくり楽しみたい。江ノ電そのものも撮りたいし。
 江ノ電長谷駅の踏切。向こうが由比ヶ浜で、後ろが長谷寺と大仏。 鎌倉は丸ポストの多い街で、それが風景とよく馴染んでいる。あまりにも違和感がないので見逃しそうになるほどに。こういう気の利いたところはいいことだ。 電柱と電線も全部に地下に埋めたらどうだろう。工事費はかかるけど、電柱がなくなるとずいぶん景観もよくなるし、狭い道も少しは広くなる。お寺の拝観料から費用は半分くらい出してもらえば、鎌倉市政としてもなんとかなるんじゃないか。こういうのは心意気の問題で、損得じゃない。
 鎌倉大仏前のおみやげさん。 完全に怪しい。松と桜と赤鳥居はいいとして、なんで五重塔と富士山が描かれているんだ。明らかに外国人観光客狙いだ。 「SOUVENIRS OF JAPAN」って、全部大文字だし、外国人から見てもちょっとヘンなのは分かるんじゃないだろうか。 扱っている商品も、普通のみやげものに混じって刀とか忍者の武器とか能面とか笠とかも所狭しと並べられている。日本フリークの外国人が日本好きが昂じて開いてしまったようなみやげ屋さんだ。面白いからいいか。
 鎌倉のみやげも分からなかったけど、鎌倉の食事処もよく分からなかった。鎌倉ならではの食べ物というのが見えてこない。ガイドブックを見る限り、そばは有名なようだし、和食から洋食までなんでも一通りの店が揃ってはいるのだけど、ここでしか食べられないものは何なんだろう。 海に近いし、しらすは一応名物のようなので、しらす丼を食べてみることにした。腰越の「かきや」へ行くつもりが時間がなくなって、鎌倉駅前に引き返して、若宮大路の「レストラン 四季菜」というところを見つけて入ってみた。ビルの2階という立地条件なのか、店内は空いていてすんなり坐って食べられた。あまり知られてないところなんだろうか。かき揚げしらす丼にみそ汁と桃のシャーベットまでついて1,000円なら、まずは安いといっていい。味も普通に美味しかった。しらすなんて普段は喜んで食べるようなものじゃないけど、地元とれたてとなるとやっぱり美味しく感じてしまう。
 日が暮れて、最後の最後に江ノ電の後ろ姿だけわずかに捕らえることができた。さすがに疲労も激しく、もうここらで鎌倉散策は限界を迎える。長いようで短かった鎌倉行きはこうして終わった。長かった鎌倉紀行も、もう終わりだ。
行く前は得体の知れない恐れを鎌倉という土地に対して抱いていた。恐れというより畏れといった方がいいかもしれない。何か敷居が高いような、申し訳ないような、複雑な思いが胸にわだかまっていてなかなか近づけないでいた。実際に行ってみたら、全然変な感じも違和感もなく、無事に一日過ごすことができてよかった。突然理由もなく泣き出すとかそんなこともなく。私の胸の内にあった予感めいたものは結局何だったんだろう。 帰ってきてからあらためて鎌倉の歴史について勉強してみると、やっぱり浮かれ気分でふらついているようなところではないとあらためて思い知ることになった。鎌倉はやっぱり怖いところだ。あるいは、畏敬の念を抱くべき土地というべきだろうか。 まだまだ鎌倉もほんの表面をなでただけで、深いところには指先さえ触れていない。これ以上深く足を突っ込んでいいものかどうか迷うところではあるけど、もう一度行って確かめてみたいとも思っている。特に源氏ゆかりの地を訪ね歩いてみたい。北条に関しては特別感じるものはないことが分かった。源氏山から頼朝の墓、義経の足跡も辿ってみたい。深みにはまらないように気をつけつつ。 何事もなく源氏巡りを終えることができたら、次は江ノ島まで足を伸ばすのもいい。あちらも見どころがたくさんあって楽しそうだ。 一回行ったことで、遠かった鎌倉が少し近づいた。あちらも私を近しい者としてもっと受け入れてくれるだろうか。そうだったらいいな。鎌倉よ、また近いうちに行きますから。
|