 Canon EOS D30+SIGMA28-80mm(f3.5-5.6), f8, 1/500s(絞り優先)
天には天才、異才、鬼才の画家がたくさんいるから、空を描く担当者に事欠くことはないだろう。朝焼け、夕焼け、星空、曇りに雨に嵐に雷。なんでもこいだ。使える絵の具が4色、5色しかなくても、彼らの手にかかれば、日々違う表情となって私たちを楽しませてくれる。 ダ・ヴィンチにゴッホにモネ、ルノワールにピカソにシャガール。ダリにモディリアーニにロートレック。数え上げればきりがない。 私の好きなスーラもきっといい空を描いてることだろう。でも、山下清が描いてるときは空から食べかけのおむすびが降ってくる可能性があるから気をつけよう。
天国世界を想像するのはとても楽しいことだ。 天国野球では沢村とスタルヒンが投げ合い、大下や藤村が打ってることだろう。新人の津田はストッパーで活躍してるだろうか。今度のドラフトの目玉はやはり川上で決まりだ。 天国F1ではセナがジム・クラークやジル・ビルヌーヴたちと走ってるだろうか。 天国プロレスも楽しそうだ。力道山対ジャイアント馬場とか。 天国映画も地上とは比べものにならいくらいの名画が続々と封切られてるんじゃないか。俳優、女優、監督、その顔ぶれたるやそうそうたるもので、豪華なんてもんじゃない。 作家にコメディアン、哲学者、写真家たち。才能溢れるメンバーが勢揃いだ。 音楽はそれこそ天国的な音楽に満ちあふれてることだろう。モーツァルトやらベートーベンやら、みんなあっちにいるだから。 戦争だってあるかもしれない。時代を超えた名司令官同士の戦いとかも盛り上がってそうだ。武田信玄・山本五十六連合艦隊vs.ナポレオン・ロンメル将軍連合軍の第十次天国大戦とか。 大晦日には天国紅白歌合戦もきっとあるに違いない。裏番組では初代引田天功のイルージョンとかもあったりするのか。
そんなことをあれこれ空想してると、すぐにでも天国に行きたくなってくる。 しかし、同時に天国が絶対にあるという方に全部を賭けるのはちょっと危険だとも思う。はらたいらくらいの高い確率があればいいけど、篠沢教授くらいかもしれないから。篠沢教授に全部的な人生はできれば避けたい。当たれば大きいけど、外れてしまったら元も子もない。 個人的な希望として天国はぜひあって欲しいけど、その前に入れてもらえるかどうかという大きな問題がある。天国の門は狭いらしいから、入るには何か決定的なセールスポイントが必要だろう。才能があるとか、確かな実績を作ったとか、世のため人のためにいいことをしたとか、狭いところを無理矢理くぐるビックリ人間的な特技があるとか。 他人の審査以外にも、自分の中の気持ちというか納得度といったようなものもある。たとえば学校に置き換えて考えると分かりやすい。まわりが天才やいい人だらけのクラスに入って果たして居心地がいいだろうか? たとえ入れてもらうことができたとしても、自分以外があまりにも優秀で、自分だけが落ちこぼれだったら、嬉しいどころかすごく肩身が狭いと感じるに違いない。 天国に行くには、まわりと対等だと思えるだけの決定的な何かが必要だ。他人に対してだけでなく、自分自身を納得させられる何かが。
私はあるとき思った。天国にふさわしい人になれるように生きようと。坂本さん(もちろん坂本龍馬のこと)と一緒に飲んであれこれ語れるくらいの。今すぐは無理でも、この先でそうなれるように精進していこう。 そして私は天に祈る。すみません、あと50年私にください、と。50年あればもうちょっとなんとかなるんじゃないか。なってるといいな。なっててください、自分みたいな。
仕事帰りや学校帰り、夕飯の買い物の帰り道なんかでいい夕焼け空を見たときは、ちょっとだけ立ち止まって、こう言ってあげるとその日の空描き担当者はきっと喜ぶでしょう。 「いい仕事してますねぇ〜」(中島誠之助風に)

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