現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
鳥は見るだけのものではなく触れて乗せるものだと知った掛川花鳥園
2007年10月27日 (土) | 編集 |
花鳥園1-1

Nikon D100+VR Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6



 静岡県掛川市に鳥天国がある。それは鳥にとっての天国ではなく、鳥好きの人間にとっての天国だ。その名を掛川花鳥園(かちょうえん)という。鳥に囲まれて暮らしたい、そんな夢物語というか妄想を叶えてくれる夢の楽園がここにあった。
 そこはもう、鳥に触れられるとか、鳥にエサを与えられるとかいう次元の話ではない。鳥と同じ空間に存在して、鳥と対等になれる世界だ。あるいは人はここで鳥以下の存在となる。
 とにかく鳥を見て、触って、エサをやって、写真を撮って、記念撮影をしてと、忙しい。何故か笑いが止まらない。だんだん感覚がおかしくなってくる。最終的には鳥がどれだけいようと慣れる。いつの間にか異常な空間だったものが当たり前に思えてくるから恐い。
 今日はそんな鳥天国掛川花鳥園を写真で紹介したいと思う。まず第一回目はほんのさわりということで、人と鳥が触れ合っているシーンを中心に並べてみることにする。これで園内の雰囲気がある程度分かってもらえると思う。中には触れ合いの度を超しているものもあるけど、それもまた笑って許せてしまうのがここの素敵なところなのだ。

花鳥園1-2

 止まり木に止まっておとなしくしているフクロウさん。置物っぽいけど置物ではない。
 金網も檻もないすぐ目の前にフクロウ(ユーラシアワシミミズク)がいる。手を伸ばしたら触れられそうな距離だ。実際、ふれあいタイムでは手に乗せたり触ったりもできる。一回200円。

花鳥園1-3

 外の水鳥の池は野生とも飼い鳥ともつかないやつらが雑居房状態になっていた。渡りのカモとハクチョウとアヒルたちが渾然一体となって泳いだり浮いたり丸まって寝たりケンカしたりしている。これも不思議な光景だ。
 エサをやると、カモもアヒルもハクチョウも入り乱れての争奪戦になる。慣れたやつは手からも食べる。どこまで野生なのかよく分からない。もっと季節が進めば、渡りのカモたちも増えていくのだろう。

花鳥園1-4

 エミューに囲まれて襲われている人。エサを持っている人間をよく知っていて、みんなで取り囲んでエサを奪おうとする。コーナーに追い詰められると逃げ場がなくなるので、サイドステップを踏んで横に回り込まなくてはいけない。
 けど、エミューはその見た目とは裏腹にそんなに凶暴でもなく、クチバシも痛くない。奈良の鹿よりもソフトなアプローチだ。図体が大きくて恐竜っぽいからちょっと恐いけど。

花鳥園1-5

 温室の水場もすごいことになっている。セイタカシギやフラミンゴ、トキなどが水の中にたむろし、陸地ではオオハシさんやエボシドリたちがエサを持った人間を狙っている。
 本来動物園のようなところは、飼育展示してある生き物を人間が見るというスタンスだけど、ここの場合は鳥の生活空間に人間がお邪魔するというスタイルなので、立場が逆転している。お客は誰もがエサを与えるための飼育員を兼ねることになる。
 こいつらは人間をまったく恐れないので、うっかりしてると足下を歩いてるやつを蹴飛ばしそうになる。人間の方も、しばらくここで過ごしているとこの状況に馴染んでしまう。目の前をクジャクが羽を広げながら通り過ぎても、ああ、クジャクかで終わってしまう。

花鳥園1-6

 これがお目当ての一つだったオオハシさんだ。
 こんな大きなクチバシは必要なさそうだけど、エサをクチバシの先でくわえて、頭をひょいっとのけぞらして器用に口の中に放り込む。そのしぐさがなんともキュートで、どんどんエサをやってしまう。エサはメロンとリンゴをサイコロ状に切ったもので、100円分くらいは1匹で簡単に平らげる。恐るべし、オオハシさん。
 花鳥園では、エサと触れ合いで100円玉がどんどん消えていく。ゲーセンみたいだ。

花鳥園1-7

 インコや小鳥たちも慣れたもので、エサを持ってるとどんどん手や肩や頭に乗ってくる。子供の頃インコを飼っていたときの遠い記憶がよみがえった。手乗りインコにするためにはチビのときから育てて苦労して慣らしたものだけど、ここではそういう手間は一切かからない。どいつもこいつも慣れきっている。
 逆に鳥の立場からいえば、黙っていてもエサがもらえるわけではないから、観光客を積極的に狙ってエサをもらう必要がある。鳥にも要領のいいやつとそうでないやつがいて、もらえるやつはいくらでももらえるけど、引っ込み思案なやつはなかなかエサにありつけない。ここにはここの弱肉強食がある。

花鳥園1-8

 クロトキとクジャクみたいなやつ。ここにいると名前がどうだとか細かいことは気にならなくなる。
 珍しい鳥たちが床をヒョコヒョコ歩いてる姿も、考えてみると変なものなのだ。ニワトリ状態になっているなんて。人の目の前でも平気で横切っていく。野生の鳩より10倍は人になれている。

花鳥園1-9

 スイレン温室にいるコガネメキシコインコは、人に慣れているのを通り越して人を人と思ってないようなところがある。エサを持っていようといまいと攻撃的に人に乗ってくる。腕だろうと肩だろうと背中だろうと頭だろうと。油断しているとインコまみれになってしまう。
 けっこう凶暴で、服やアクセサリーなど、いろんなものをかじってくるから取られないように気をつけないといけない。指を噛まれるとけっこう痛い。
 面白いのは、この中を歩いている誰もが皆、手や肩に2、3羽のインコを乗せていることだ。まるでマイインコの見せ合いっこのような様相を呈している。ここの中だから違和感はないけど、これが電車の中だったりするとものすごくシュールな光景だ。

花鳥園1-10

 ペンギンが鳥だということを忘れがちだけど、ペンギンだって鳥だ。空を飛ぶことをやめて海に帰った飛べない鳥だけど。
 ペンギンともこれだけ接近遭遇できるところはそうめったにない。エサの魚を買ってあげることもできる。そのどさくさで触ることもできる。
 花鳥園は絶対に平日がオススメだ。週末はかなりの賑わいで、エサやりも触れ合いも制限されてしまうけど、平日ならほぼ好きなだけ触れ合うことができる。平日はエサもそれほどもらってないからよく食べてくれる。

 とまあ、こんな花鳥園なのです。この写真を見て早速行きたくなった人もいるかもしれない。もし少しでも興味がわいたのであれば、あなたはまず間違いなくここを楽しめる人だ。触れ合い興奮度は動物園の比じゃない。それはもう、ウハウハなのだ。あなたはきっと、嬉しくて笑いが止まらなくなるだろう。鳥好きの人には絶対のオススメスポットと言い切ってもいい。私も近所ならちょくちょく行きたいと思ったけど、掛川はさすがに遠かった。
 明日以降も何回かに渡って花鳥園で撮った写真を紹介する予定です。一人でも多くの人を花鳥園へ送り込むために。


この記事に対するコメント

ここは楽しそうです!エミューに囲まれている人の写真が最高です(笑)。
調べてみたら車がなくても駅からすぐのようですね。でも掛川かぁ、、、東京から行くにしても中途半端な場所です。。。
検索に引っかかったのですが、神戸にも花鳥園というのがあるんですね。そっちも同じような感じなのかな?

【2007/10/27 16:48】 URL | QingZui #- [ 編集]

掛川は遠いけど
★QingZuiさん

 こんにちは。
 掛川花鳥園は楽しいですよー。オススメです。
 東京からだと中途半端なんですけどね。いや、名古屋からもけっこう遠い。(^^;
 東京からなら時間がかかっても在来線か、高くても新幹線か。ただ、静岡からはこだましか止まらないので結局時間がかかります。
 神戸や松山、富士にもあって、全部同じところが経営してるようです。

 行ってみれば、エミューに囲まれる体験もできますよー(笑)。
 鳥にたかられたり、触れたり、エサがあげられたり、それはもう興奮なのです。はは。
 機会があればぜひ。(^^)

【2007/10/28 06:32】 URL | オオタ #dcJU4M0Q [ 編集]


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