 KONICA MINOLTA α-7 DIGITAL+MINOLTA 100-300mm f4.5-5.6 APO
春の東山動物園シリーズは3回目で早くも完結を迎えてしまった。期待のドラマが視聴率の低迷で途中打ち切りになってしまったような唐突な終わりだ。予定ではたっぷり撮り貯めて、2週間分くらいの在庫にしようと目論んでいたのに。今回は全体的にみて低調だった。要因はいろいろあるのだろうけど、残念だ。こういうこともある。 今日は鳥写真を中心に、おまけ写真を加えて最終回とする。
このフラミンゴの名前をいつも思い出せない。ピンク色をしてるからピンクフラミンゴだろうと思うと違って、ああ、モモイロフラミンゴかと思い出したと思ったらそれも不正解。ベニイロフラミンゴだったかなぁと思いつつ、正解はチリーフラミンゴだ。全然ピンク色と関係ない。 チリやアルゼンチン、ブラジルなどの南米にいるからチリ産のフラミンゴということでそう名づけられた。東山にはベニイロフラミンゴもいるから、よけいに混乱しがちだ。 現地では塩湖や海岸線などで、数百羽から数千羽の群れで暮らしているそうだ。こんな大きなピンク色をした鳥が数千も集まっている光景はさぞかし壮観だろう。不忍池でカモが群れているのとはスケールが違う。 特徴は、半分から先が折れ曲がって黒色をしているクチバシだ。あと、間接が鮮やかなピンク色をしているのも見分けるポイントとなる。
 フラミンゴがいる小さな池には、毎年多くの訪問客が訪れる。動物園の中の生き物は外へ出たがり、外の生き物は動物園に入ってきたがる。エサが豊富で安全だから。 よほど居心地がいいのか、3月も半ばを過ぎたのに、北へ返ろうとしないやつらがまだ居残っていた。オナガガモやヒドリガモなどは、もう帰らないといけないだろう。快適だから、このまま日本で過ごしてしまおうかなんて考えてるのか。 基本的に暑さは苦手なはずだけど、渡りの鳥が渡るのは子育てとエサの問題が大きいから、それをクリアできるならあえて危険な渡りをする必要はないともいえる。 カモ界にも流行やムーブメントみたいなものがあって、渡りのスタイルにも変化が起きている。関東までしかいなかったのが関西まで進出したり、北へ渡ったやつが北海道で繁殖したり、例外とは呼べない傾向の変化がある。日本もだんだん暖かくなってるから、渡りも影響が出てくるかもしれない。 鳥たちが季節を感じるのは、気温ではなく日照時間だといわれている。確かにそうじゃなければ、年によって気温の差があるから、鳥たちにしてみたら季節感が狂ってしまう。昼と夜の長さで判断すれば、季節を間違えることはない。
 こちらは温室にいるオシドリたち。外へ出られないから、当然渡ることもない。一年を通じて安定した気候の中で暮らしているから、まさに温室育ちだ。 花の場合、温室育ちはきれいになるけど、鳥の場合は精彩を欠く。野生のオシドリはもっと色鮮やかだ。ここのは色がくすんでいる。 今年も田峯のオシドリの里へ行くことができなかった。何しろ遠いし、最近はあちこちでオシドリを見ているから、貴重にも感じられなくなって、なかなかあそこまで行く気になれない。一度くらいは行って見てみたいとは思っているのだけど。
 上を見ながら寝るオウサマペンギン。 キングペンギンという呼び名の方が一般的だろうか。コウテイペンギンについで2番目に大きなペンギンで、体長は90センチくらいある。 ペンギンというと極寒の地に暮らしているというイメージがあるけど、多くのペンギンは暖かいところにすんでいる。キングペンギンは、南大西洋とインド洋の島々で暮らしている。 極寒の南極にいるのはコウテイペンギンだ。コウテイペンギンは、夏場にクーラーががんがんに効いた部屋がないと生きていけないから、水族館に多い。キングペンギンなどは室外飼いでも大丈夫なので、動物園にもいる。
 いつ見ても、恐竜チックなヒクイドリさんだ。 でもこれもおかしな鳥で、派手なのは首から上だけで、その下はいたって地味な黒い毛並みをしている。足は白だ。これが顔まで黒だったら、面白みに欠ける鳥だった。顔の印象が強すぎて、他のところにあまり目がいかない。 ニューギニアとオーストラリアのごく一部に生息していて、現在野生種は絶滅を危惧されている。 オーストラリアで暮らしていても、ヒクイドリが道路を時速50キロで疾走している姿を目撃するなんて経験は一生に一度もないだろう。 けっこう乱暴な性格で、現地では蹴られて命を落としたということもあったそうだから、ヒクイドリを見かけても気軽に頭をなでようとしてはいけない。
 花鳥園へ行って以来、インコのおなじみさんが増えたので、動物園でも見るのが楽しみになった。あ、キミ、ここにもいたんだというのを何羽も見かけた。 これは知らない。花鳥園にもいなかったと思う。鮮やかなブルーが美しい。 花鳥園ならある程度自由に飛び回れるけど、小屋ではほとんど飛べないから気の毒に思えてしまう。
 仲良くくっついて寝てるところへ私が近寄っていったので、パチッと開いた目と目が合った。何見てるんだようと言いたげな表情だ。
 リスと小鳥の森で、ルリビタキのメスは見つけた。尾っぽだけが鮮やかなルリ色をしている。 オスはどこか奥の方にいたんだろうか。ここも、開園直後の午前中に行くと、小鳥が活発に活動していて見られる確率が高いとのことだ。ヤマガラやメジロもいるはずだ。
 モノレールと桜のつぼみ。行ったのは21日だったから、まだソメイヨシノは咲いてなかった。 植物園には早咲きの桜が何種類が咲いているそうだから、時間があればそちらも回りたかったのだけど、2時間では動物園と植物園は両立できない。動物園を一周歩くだけでも1時間以上かかるから。
 前も一度紹介したことがある、東山の古いモノレール。 サフェージュ式と呼ばれる吊り下げ式モノレールとしては日本最初のもので、三菱がフランスの会社と技術提携して作ったものだ。営業開始は昭和39年(1964年)で、昭和49年(1974年)まで東山動物園の中を走っていた。 そのときの車両がいまも動物園の片隅に置かれている。せっかくだから中も見学させてくれればいいのに。人が乗ったら落ちてきてしまうくらい朽ち果てそうになってるのだろうか。 日本最古(1962年)で現在も営業している犬山モンキーパークのモノレールが、今年の12月で営業を終えることが決まった。去年、モンキーパークへ行ったとき乗ったけど、あれは下手なジェットコースターよりもスリリングで面白い乗り物だったから、とても残念だ。廃線になる前にもう一度乗りに行こうと決めている。
 ソメイヨシノはまだでも、別の桜が咲いていた。というか、ほとんど散っていて、わずかに花が残っているだけだった。とても早咲きの桜はなんて種類のものだったんだろう。 桜の見分けも勉強が進んでいない。この春は、少しでも覚えていきたい。
 小学生の女子グループ。この春小学校を卒業した子たちだろうか。 ちびっこを見ていると、断然女の子たちの方が真面目だということに気づく。男子はこういうところへ来てもふざけてばかりいてまともに動物なんて見てないけど、女子はしっかり観察しようという姿勢が見える。子供の頃は特に女の子の方が早熟で大人だから、同じくラスの男子を見てあきれてしまう気持ちは分かる。振り返ってみると小学生のときの私もおバカだった。動物園の社会見学でも野球をしてるような間抜けな少年だった。
 にぎわっていた動物園も、4時半を回ると人がぐっと減り、閉園間際ともなると哀感さえ漂ってくる。私はこの時間の動物園が一番好きだ。園内全体が夕方のけだるい空気に包まれて、寂しいんだけど嬉しいような、なんとなく微笑みが漏れてしまうような心地になる。 動物たちは部屋に戻り、飼育員さんたちが掃除をし、売店は店じまいを終える。歩き疲れた親子たちがゆっくり門へと進み、私は立ち止まって振り返る。今日も動物園は平和のうちに一日を終えた。お疲れ様と、誰にともなく声をかけたくなる。 春の東山動物園は、もう一つ収穫のないまま終わったけど、行ってよかった。また行こうと思う。 今回のシリーズはこれで終了だ。また次回、真夏の夜の夢動物園でお会いしましょう。今年も行くぞ、ナイトズー。
|