 Canon EOS 20D+EF-S 17-85mm f4-5.6 IS
彦根を出て長浜に着いたときはすでに夕方の5時を回っていた。まずは豊国神社に挨拶に行ったあと、黒壁スクエアへと向かった。ただ、漠然とこのあたりというのは分かっていたのだけど、しっかりと下調べをしていかなかったので、どこが主要ポイントなのか分からないまま当てのない散策となった。そもそも黒壁って何って話で、それが特定の建物を指すのか、このあたり全体の町並を指すのかさえ分かっていなかった。 上の写真はどのあたりだったんだろう。帰ってきて調べてみても思い出せない。それっぽい雰囲気の建物ではあったのだけど、まだ黒壁スクエアの外だったのだろうか。確か、最初に1号館になっている黒壁ガラス館というのを目指したはずだ。もう、それさえも記憶があやふやになってきている。一昨日食べた夕飯のおかずも思い出せない。
長浜の町も昭和40年代以降はさびれる一方で商店街もずいぶん寂しいことになっていたという。 1988年(昭和63年)に旧第百三十銀行の建物(1899年築)の取り壊しが決まって、地元住民が立ち上がった。黒壁銀行の愛称で親しまれたこの建物をなんとか保存できないかということになり、長浜市と地元企業が第三セクター「株式会社黒壁」を設立。ここから長浜は観光都市へと生まれ変わることになる。 翌1989年、銀行の建物を黒壁1号館「黒壁ガラス館」としてオープンさせた。周囲の古建築をギャラリーやショップ、カフェなどとして再利用することで店舗も賛同して、黒壁館は30号まで増えていった。 それ以前は人っ子一人観光客が訪れなかったような町が、今や年間300万人もの観光客が押し寄せる人気観光スポットとなっている。町おこしの貴重な成功例として、全国から視察に訪れているという。 もともと、長浜の城下町は秀吉が作った町で、楽市楽座で栄えた自由な商業都市だったという歴史があった。その下地というのも成功の大きな要因だったのだろう。本物のレトロ感というのは数年で作れるようなものではない。長浜には400年の歴史がある。 といったようなことをちゃんと予習していけば、見るポイントがもっと分かっただろうに。行き当たりばったりだから、大事なところを見逃す。まあ、行ってみないと分からない部分も多々あるのだけど。
 さて、これはどこだっけな。全然思い出せないぞ。どっちの方角を向いているのかもよく分からない。 駅の北にある豊国神社へ行って、そこを出て東に向かったと思うんだけど、じゃあ大手門通りかというとちょっと違う気がする。北国街道は歩いたんだっけな。 もうこの頃は7時間くらい歩き続けたあとだから意識がもうろうとしていたかもしれない。ウォーキングハイを通り越して、ウォーキングドランカー状態になっていた。
 この左に写ってるのがガラス館か。右手には大手門通りのアーケードの入り口があるから、位置関係としてはここじゃないかと思う。それにしてはガラス館そのものを撮った写真がないのはどうしたことか。ああ、ここがガラス館かと思った記憶はあるのだが。 夕方の時間だからもう店は閉まっていたようだ。世界中から仕入れたガラス製品がたくさん売られているらしい。 斜め前だったか横だったかに2号館としてガラス工房があったはずだ。そこではガラス製品作りができるそうだ。 少し離れた場所に10号館の黒壁美術館もある。そちらは行っていないのでどんな感じかは知らない。世界のガラスアート作品が展示されているようだ。
 これはスタジオクロカベとかいうところだったと思う。作家のギャラリーのようになっているみたいだ。 観光客というよりもはや通りすがりのようになっている私。一応、メインの目的地は長浜城だったので、このあたりはさらりと流してしまった。真っ暗になる前にお城に行きたいというのもあって、ちょっと急いでいた。
 いきなり場違いな感じの建物が建っていてちょっと驚く。「海洋堂フィギュアミュージアム」とあって、とりあえず撮っておいた。帰ってきてネットで調べたら、けっこう有名なところのようだ。 フィギュアに対して思い入れがない私としては、開いていても素通りしていた。入館料300円取られるし。
 秀吉が始めた曳山まつりで使われる2基の曳山などを展示している曳山博物館(4基所蔵で2基展示)。 様々な展示物や体感シアターで曳山まつりを紹介するところらしい。ここも入館するのに600円かかる。長浜を満喫しようとすると、けっこう小銭が飛んでいく。黒壁美術館は600円だし、吹きガラス体験は3,675円する。町を歩くだけならお金はかからない。
 アーケードの中を川が横切っていて、そこに大手橋という橋が架かっている。けっこう斬新だ。 大手門見返り橋とも言うらしいけど、理由は知らない。
 長浜の町を東西南北に流れる米川。緑の水草が流れに揺らめいていて、水もきれいだった。 水の流れというのは町にとって大事なもので、それを大切にしてきれいにできればいい町になる。簡単に埋めたりしてまうのはよくない。水の流れというのは気の流れでもあるから、住人の心に大きな影響を与えるものだ。 実用面だけでなく、川の大切さというのは昔の人も感覚的に分かっていたことだろう。
 書道や俳句などの書物を扱う文泉堂というのはここだろうか。文という字が見えているからたぶんそうだと思う。 普通の本も売っているのかいないのか。うっかり入りづらい店ではある。でもこういう店があるというところにこの町の懐の深さを感じる。 黒壁散策マップみたいなものがどこかに置いてないのだろうか。ガラス館あたりにあるのかもしれない。漠然と歩くだけではどこに何があるか分からないので、もったいない。
 突き当たりに見えているのが、おそらく大通寺だと思う。 NHK大河ドラマ「巧妙が辻」でおなじみの山内一豊・千代ゆかりの寺で、長浜城の追手門を移築したとされる薬医門をはじめ、多くの重要文化財を持つ寺だ。でも、あそこまで歩く気力がなくて省略してしまった。今となってはちょこっとでも寄ってくればよかったと、少し後悔している。 アーケードも終わったところで、長浜の町の散策はここまでとして、再び駅へと向かった。長浜城はこちらとは反対側の駅向こうになる。
 現在の長浜駅舎。米原で乗り換えなくても、長浜行きという電車がけっこうある。新快速が止まるようになったことも観光客が増えた理由の一つと言われている。 あたりはかなり暗くなってきた。最後に長浜城を見てから帰ることにしよう。
 閉まっていることは分かっていたけど、せっかくなので前だけでも通ることにした、長浜鉄道スクエア。 見えているのが明治15年に建てられた現存する日本で一番古い駅舎の旧長浜駅だ。それをそのまま移築して資料館にしている。 敷地内には、長浜鉄道文化館と北陸線電化記念館が併設されていて、これらをあわせて鉄道スクエアとなっている。 車両としては、ED701(国鉄ED70形電気機関車)と、D51793(国鉄D51形蒸気機関車)が保存展示されている。デゴイチはちょっと見たかった。 入場料は300円。この300円なら払ってもいい。
このあと行った長浜城についてはあらためて書きたいと思う。もう写真も多くなったし、長くなった。 帰る前、長浜といえばラーメンだろう! と思ってラーメン屋を探したのに見つからない。なんだよ、長浜ラーメン、本場じゃないのかよと帰ってきて調べたら、ええー、長浜ラーメンって九州だったの!? 知らなかった……。長浜ラーメンというから、てっきり滋賀の長浜だと信じて疑ってなかった。どうりでラーメン屋がないはずだ。 それはともかくとして、長浜の町は魅力的なところだと思った。どこも開いてなくて店に入ることはなかったけど、町歩きだけでも魅力は分かった。写真では伝えきれない町が持っている空気感というのがあって、それがいい。 私のように近江八幡から4ヶ所を一日で回るというのは無茶だから、彦根と長浜でセットにして一日回るとちょうどよさそうだ。午前と午後で4時間ずつあれば、それなりにゆっくり見て回ることができると思う。 物好きな人は、私が回ったのと同じコースを歩いて回ってみてください。安土城の山登りを含めて8時間も歩くと、意識がもうろうとしてきて気持ちいいですよ。
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