 PENTAX K100D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di
冬のこの時期、川にはたくさんのハクセキレイがいる。だから、セキレイを見ても興味対象外でカメラを向けることもほとんどないのだけど、うっかりしてるとその中にキセキレイが混じっていることがあるから油断ならない。キセキレイは比較的上流のきれいな川辺にいることが多くて、街中の川で見かけることは少ない。ただ、冬場になると山の方は寒いのか、都市部まで下ってくることがある。そういえばそうだったと、こいつを見て思い出した。ご無沙汰してました、キセキレイさん。 一般的に、セグロセキレイは水辺、ハクセキレイは地上部、キセキレイは川の上流という棲み分けがなされているといわれている。けど、その境界線は曖昧で、しばしば入り交じり、ちょっとした縄張り争いが起きる。特にキセキレイは縄張り意識が強くて、仲間のオス同士が争ったり、他のセキレイにつっかかっていったりすることが多い。やつらの中では同じセキレイとしてひとくくりにしてくれるなという思いがあるのかもしれない。 ハクセキレイは仲間同士仲良しで、しばしば緩やかな群れを作って行動している。セグロセキレイとキセキレイは単独行動を好んで群れないとされる。春から夏にかけての子育てのときだけペアで行動する。 姿は似ていても、はっきり別の種だということがその行動パターンからも分かる。当たり前といえば当たり前なのかもしれないけど、不思議といえば不思議だ。きっと、普段から考えてることも違うのだろう。プライドの高いキセキレイは、ハクセキレイとは違うのだよ、ハクセキレイとは、なんて思ってるんだろうか。
 これまでキセキレイを撮ったことが3回か4回くらいあったと思うけど、ここ最近はしばらくチャンスがなかった。さかのぼって調べてみたら、2006年の6月に海上の森で撮ってる。去年かおととしの秋に岩屋堂でも見た。久しぶりということで、今回はパチパチ撮りまくった。 夢中でたくさん撮って家に帰ってきて写真を見てみると、やけにブレている。手ぶれ補正のK100Dで、明るさもそれなりにあったのに何事かと思ったら、その直前に太陽のシーンを撮っていて絞りをF10にしたまま戻してなかったからだった。しまった。そりゃブレる。手ぶれよりも被写体ブレが激しかった。 でもせっかくなので、あと2枚は載せておこう。いいチャンスだったのに、もったいないことをした。このキセキレイも長い時間モデルになってくれたのに。
 どんな構図だ、と思いつつ、キセキレイのポーズが面白かったので捨てがたかった。走り幅跳びの着地のときみたいでもあり、跳び箱を跳ぶ直前のようでもある。 これは手ぶれではなくピンぼけ。K100DとTAMRON 70-300mm f4-5.6 Diと、両方の遅いオートフォーカスが動きについていけてない。 若いときは腹の黄色が薄めで、成熟すると黄色が濃くなる。夏はやや薄い。 オスとメスの見分けるポイントはノド。黒ければオスで、メスは白い。ただ、白に黒が混じるメスもいるので、見分けづらいこともある。写真のやつは熟女といっていいだろうか。
 お馴染みのハクセキレイ。セキレイの中では圧倒的な多数派だから、見かける大多数はこいつだ。 背中が黒いからセグロセキレイかと思うかもしれないけど、違いは顔における黒と白の面積の差だ。白い部分が多ければハクセキレイで、黒地に白い線が入ってるだけならセグロセキレイとなる。 冬場はセグロセキレイの背中が黒くなるから区別がつきやすい。夏になると違いがあまりなくなって、パッと見では迷う。幼鳥も似てるから、やはり見分けるのは顔ということになるだろう。
 こっちがセグロセキレイ。こうして並べてみれば明らかに違うのがよく分かる。黒の強さが全然違っている。背中だけでなく顔も大部分が黒色をしている。 鳴き方や飛び方はみんな似ている。上下に波を打つような特徴的な飛び方や、尾っぽを上下に振るしぐさも一緒だ。 一番の違いは、ユーラシア大陸を中心に世界中に分布しているハクセキレイと、日本の固有種であるセグロセキレイという点だろう。心情的にセグロセキレイの方に肩入れしたくなるのは仕方がないところだ。
 たぶんコサギのはずだけど、写真を見てたら自信がなくなった。逆光でシルエット気味になっていて、オスの方がよく見えない。でもオナガじゃないから、やっぱりコガモだ。 コガモも何度も登場してるし、前に詳しく書いてるから、特に追加説明はない。
 メスだけを単独で見て見分けるのはけっこう難しい。日頃、派手な色のオスにばかり目がいっていてメスのことはほとんど見てないから、特徴を覚えていない。男好きとかそういうことではないのだけど。 これは少し離れたところにマガモのオスがいたから分かった。マガモのメスだ。 こいつを特別撮りたかったわけではなく、光の加減と水模様に心惹かれて撮った。マガモの背中にも少し哀感のようなものを感じる。
 マガモのカップル。 おしどり夫婦なんていうけど、実際のオシドリは全然おしどり夫婦なんかじゃなく、毎年相手を変える乱れたやつらだ。それに対して、マガモはペアでいることが多い仲良しカップルという印象が強い。カモは基本的にそうではあるのだけど、特にマガモにそれを感じる。 ちなみに、スズメやカラスなど、鳥類の90パーセント以上が一夫一婦だといわれている。それを思えば、オシドリは例外であって、仲のいいカップルのことをおしどり夫婦という使い方は正しくないことになる。芸能界のおしどり夫婦だと言われていたのに離婚なんてニュースを聞くと、そこまで見越しておしどり夫婦という言葉を生み出したのかと、深読みしてしまったりもする。
 オマケ写真はホトケノザ。河原にたくさん咲き始めていた。こういう姿を見ると、立春という暦は必ずしも気の早いものではないなと思う。私たちが気づかないところで春は確実に始まっている。 この前はオオイヌノフグリも見たし、ヒメオドリコソウやハコベなどが出そろえば、いよいよ初春のオールスターそろい踏みとなる。ナズナやタネツケバナなんかも、もうどこかで咲いていそうだ。 3月になればカモたちも北へ渡っていって、被写体の主役は鳥から花へと交代になる。だからあとひと月は、鳥を撮ろうとあらためて思った。このブログが鳥まみれになってしまったとしてもいい。冬とはそういうものだ。 実は今日もまた近場で鳥を撮ってきたので、今日、明日と鳥ネタは続くのであった。
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