現身日和【うつせみびより】
この世界にはたくさんの美しいものや面白いものがあることを知るための毎日であれば、それは楽しくて幸せなこと。
白いヤツは人知れずローカルな池で量産型になっていた
2008年02月19日 (火) | 編集 |
ミコアイサ-1

OLYMPUS E-510+Super Takumar 300mm f4



 ひょっとしたら今年は来ているかもしれない。おととし初めての遭遇に興奮し、去年はついに再会を果たせなかった白いヤツ。今年も一度は空振りに終わった。でも今度こそ。
 淡い期待を抱いて向かった近所の雨池。あ、あれはもしかして!? 白いゴミが浮いてるだけ? いやいや、間違いない、白いヤツだ。静かに近づいて確認してみると、紛れもなくミコアイサのオスがそこに浮いていた。おー、やったね。ホントにいたんだ。よかった。
 ここ数年の雨池は、夏場に浮き草が大量発生して水面が見えないくらいになっていたから、生態系が崩れてしまったのではないかと心配していた。光が入らずに水中の生物にも悪影響が出てしまったんじゃないかと。秋になって水温が下がると浮き草は枯れてしまったけど、もうミコアイサは戻ってこないのではないかと半ばあきらめていた。それがまた戻ってくれたとは嬉しい限りだ。それにしてもどうしてもミコアイサはこの池を選ぶのだろう。
 ユーラシア大陸北部で繁殖した彼らは、冬になると暖かさを求めて南へ下る。日本には冬にやって来て越冬していく。北海道では一部が繁殖するそうだ。
 その数は他のカモと違ってかなり少ない。少し古い調査資料によると、シーズン中に確認できたのは日本全国で2,500羽ほどだったそうだ。それが何故、こんな無名の小さな池を選ぶのか、その理由がよく分からない。他にもカモがたくさん集まる池はいくらでもあるのに。名古屋では牧野ヶ池が有名で、尾張旭の森林公園にもいるらしい。けど、そうめったに見られるものではなく、一般的な知名度はかなり低い。実物を見たことがある人はほとんどいないんじゃないかと思う。もちろん、鳥の人は別にしてだ。
 雨池での報告例は数年前からちょくちょくあるにはあった。ただ、今回更に驚いたのがその数だ。ざっと見たところ、8羽は確実にいた。もしかしたらもう少しいたかもしれない。こんなに一度に見たのは私も初めてだ。おととしは2羽か3羽くらいだった。
 雨池は他のカモには人気がないところだから、ミコアイサにとっては静かに過ごせていい環境なのだろうか。

ミコアイサ-2

 かなり用心深い鳥で、なかなか接近させてくれない。池のちょうど中央付近にいることが多くて、少しでも距離を詰めるとさりげなくすーっと遠ざかっていく。露骨に飛んだり逃げたりはしない。でも、しっかりこちらを見ていて、距離をしっかり保とうとする。
 フォーサーズの2倍換算600mmレンズでもここまで近づくのがやっとだった。できればデジスコを使いたいところだけど、この池で鳥撮りをしている人は皆無なので、持っていても撮れるかどうか自信が持てない。周回コースをたくさんの人が歩いたり走ったり犬の散歩をしたりしているから、写真を撮ってるだけでかなり恥ずかしい思いをするのに。何撮ってるんだこの人みたいな目で見られまくる。鳥に姿を悟られないようにする前に、通行人から身を隠したいくらいだ。迷彩のテントに潜んで鳥撮りなんてしてたら通報されてしまうだろう。

ミコアイサ-3

 まったくアップ写真が撮れなかったんで、少しトリミングした。
 これくらい大きく見えれば、このカモがパンダガモと呼ばれるゆえんが分かってもらえるだろう。白黒ツートンの姿は、鳥の人の間ではパンダガモの方が通りがいい。
 これはオスで、メスはもっと地味な姿をしている。下の写真がそうだ。ただ、冬の始めに渡ってきたばかりの頃は、オスもメスと同じような姿をしているから見分けが難しい。冬が深まるにつれて白黒の羽に生えかわっていく。

ミコアイサ-4

 ミコアイサの魅力はなんといっても白黒のオスなので、メスのことはついおそろかになりがちだ。オスにばかり目がいって、メスを撮るのを忘れていた。帰ってきてから写真を確認したところ、まともに撮れてるメス写真が一枚もなかった。ありがちなことだ。
 手ぶれ写真の中からなんとか救い出したのが上の一枚だ。ちょっとボケていて分かりづらいけど、一番左がメスになる。
 ミコアイサは通常女性上位でメスの数の方が多いというのだけど、雨池の場合は逆になっていた。オスが7羽くらいでメスが1羽か2羽という比率だった。
 普通のカモとは逆に、ミコアイサはメスが先に渡ってきて、遅れてオスがやってくる。そして、オスが先に帰って行って、あとからメスが渡っていく。メスの方にいろいろな決定権があるのかもしれない。日本では小さな群れで行動する。
 体長は40センチちょっとで、ミコアイサの名前は、白い姿を巫女に見立ててつけられた。アイサの意味はいくつかの説があって、秋が去った頃に飛んでくるところから来ているというのが一般的な解釈だ。
 他のカモと違って、ほとんど鳴かないというのも一つの特徴となっている。まれにククッと小さく鳴くらしい。
 他に仲間はおらず、この一種でカモ目カモ科ミコアイサ属を形成する。
 潜水ガモで、甲殻類や貝、魚などを食べる動物性だ。長く潜水することができて、潜水範囲も広い。いったん潜ると思いがけないほど遠くで顔を出す。

ミコアイサ-5

 今回は曇り空の日没前ということで、光の少ない暗めの写真になってしまった。せめて最後に映り込みの彩りがある写真を載せておこう。
 ミコアイサが渡っていく3月まであとひと月。それまでにもう一度撮りに行きたいと思っている。次はもっと条件のいいときを選ぼう。そのときもいてくれるだろうか。まったくいないときもあるというから、どこか他にも飛んでいっているようだ。運が良くないと会えないのは残念ではあるけど、会えたときの喜びも大きい。
 近くの方は一度見にいってみてください。白いヤツは意外なところに出没するのです。


日常生活で役に立たないセキレイの見分け方 ---矢田川鳥編第二回
2008年02月05日 (火) | 編集 |
矢田川鳥編2-1

PENTAX K100D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 冬のこの時期、川にはたくさんのハクセキレイがいる。だから、セキレイを見ても興味対象外でカメラを向けることもほとんどないのだけど、うっかりしてるとその中にキセキレイが混じっていることがあるから油断ならない。キセキレイは比較的上流のきれいな川辺にいることが多くて、街中の川で見かけることは少ない。ただ、冬場になると山の方は寒いのか、都市部まで下ってくることがある。そういえばそうだったと、こいつを見て思い出した。ご無沙汰してました、キセキレイさん。
 一般的に、セグロセキレイは水辺、ハクセキレイは地上部、キセキレイは川の上流という棲み分けがなされているといわれている。けど、その境界線は曖昧で、しばしば入り交じり、ちょっとした縄張り争いが起きる。特にキセキレイは縄張り意識が強くて、仲間のオス同士が争ったり、他のセキレイにつっかかっていったりすることが多い。やつらの中では同じセキレイとしてひとくくりにしてくれるなという思いがあるのかもしれない。
 ハクセキレイは仲間同士仲良しで、しばしば緩やかな群れを作って行動している。セグロセキレイとキセキレイは単独行動を好んで群れないとされる。春から夏にかけての子育てのときだけペアで行動する。
 姿は似ていても、はっきり別の種だということがその行動パターンからも分かる。当たり前といえば当たり前なのかもしれないけど、不思議といえば不思議だ。きっと、普段から考えてることも違うのだろう。プライドの高いキセキレイは、ハクセキレイとは違うのだよ、ハクセキレイとは、なんて思ってるんだろうか。

矢田川鳥編2-2

 これまでキセキレイを撮ったことが3回か4回くらいあったと思うけど、ここ最近はしばらくチャンスがなかった。さかのぼって調べてみたら、2006年の6月に海上の森で撮ってる。去年かおととしの秋に岩屋堂でも見た。久しぶりということで、今回はパチパチ撮りまくった。
 夢中でたくさん撮って家に帰ってきて写真を見てみると、やけにブレている。手ぶれ補正のK100Dで、明るさもそれなりにあったのに何事かと思ったら、その直前に太陽のシーンを撮っていて絞りをF10にしたまま戻してなかったからだった。しまった。そりゃブレる。手ぶれよりも被写体ブレが激しかった。
 でもせっかくなので、あと2枚は載せておこう。いいチャンスだったのに、もったいないことをした。このキセキレイも長い時間モデルになってくれたのに。

矢田川鳥編2-3

 どんな構図だ、と思いつつ、キセキレイのポーズが面白かったので捨てがたかった。走り幅跳びの着地のときみたいでもあり、跳び箱を跳ぶ直前のようでもある。
 これは手ぶれではなくピンぼけ。K100DとTAMRON 70-300mm f4-5.6 Diと、両方の遅いオートフォーカスが動きについていけてない。
 若いときは腹の黄色が薄めで、成熟すると黄色が濃くなる。夏はやや薄い。
 オスとメスの見分けるポイントはノド。黒ければオスで、メスは白い。ただ、白に黒が混じるメスもいるので、見分けづらいこともある。写真のやつは熟女といっていいだろうか。

矢田川鳥編2-4

 お馴染みのハクセキレイ。セキレイの中では圧倒的な多数派だから、見かける大多数はこいつだ。
 背中が黒いからセグロセキレイかと思うかもしれないけど、違いは顔における黒と白の面積の差だ。白い部分が多ければハクセキレイで、黒地に白い線が入ってるだけならセグロセキレイとなる。
 冬場はセグロセキレイの背中が黒くなるから区別がつきやすい。夏になると違いがあまりなくなって、パッと見では迷う。幼鳥も似てるから、やはり見分けるのは顔ということになるだろう。

矢田川鳥編2-5

 こっちがセグロセキレイ。こうして並べてみれば明らかに違うのがよく分かる。黒の強さが全然違っている。背中だけでなく顔も大部分が黒色をしている。
 鳴き方や飛び方はみんな似ている。上下に波を打つような特徴的な飛び方や、尾っぽを上下に振るしぐさも一緒だ。
 一番の違いは、ユーラシア大陸を中心に世界中に分布しているハクセキレイと、日本の固有種であるセグロセキレイという点だろう。心情的にセグロセキレイの方に肩入れしたくなるのは仕方がないところだ。

矢田川鳥編2-6

 たぶんコサギのはずだけど、写真を見てたら自信がなくなった。逆光でシルエット気味になっていて、オスの方がよく見えない。でもオナガじゃないから、やっぱりコガモだ。
 コガモも何度も登場してるし、前に詳しく書いてるから、特に追加説明はない。

矢田川鳥編2-7

 メスだけを単独で見て見分けるのはけっこう難しい。日頃、派手な色のオスにばかり目がいっていてメスのことはほとんど見てないから、特徴を覚えていない。男好きとかそういうことではないのだけど。
 これは少し離れたところにマガモのオスがいたから分かった。マガモのメスだ。
 こいつを特別撮りたかったわけではなく、光の加減と水模様に心惹かれて撮った。マガモの背中にも少し哀感のようなものを感じる。

矢田川鳥編2-8

 マガモのカップル。
 おしどり夫婦なんていうけど、実際のオシドリは全然おしどり夫婦なんかじゃなく、毎年相手を変える乱れたやつらだ。それに対して、マガモはペアでいることが多い仲良しカップルという印象が強い。カモは基本的にそうではあるのだけど、特にマガモにそれを感じる。
 ちなみに、スズメやカラスなど、鳥類の90パーセント以上が一夫一婦だといわれている。それを思えば、オシドリは例外であって、仲のいいカップルのことをおしどり夫婦という使い方は正しくないことになる。芸能界のおしどり夫婦だと言われていたのに離婚なんてニュースを聞くと、そこまで見越しておしどり夫婦という言葉を生み出したのかと、深読みしてしまったりもする。

矢田川鳥編2-9

 オマケ写真はホトケノザ。河原にたくさん咲き始めていた。こういう姿を見ると、立春という暦は必ずしも気の早いものではないなと思う。私たちが気づかないところで春は確実に始まっている。
 この前はオオイヌノフグリも見たし、ヒメオドリコソウやハコベなどが出そろえば、いよいよ初春のオールスターそろい踏みとなる。ナズナやタネツケバナなんかも、もうどこかで咲いていそうだ。
 3月になればカモたちも北へ渡っていって、被写体の主役は鳥から花へと交代になる。だからあとひと月は、鳥を撮ろうとあらためて思った。このブログが鳥まみれになってしまったとしてもいい。冬とはそういうものだ。
 実は今日もまた近場で鳥を撮ってきたので、今日、明日と鳥ネタは続くのであった。


お馴染みの脇役だけでも一本になるもんだ ---矢田川鳥編第一回
2008年02月05日 (火) | 編集 |
矢田川鳥編1-1

PENTAX K100D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 一本目が軽かったから二本立てでいこう。まだ余力は充分残っていた。
 写真を整理してみると、矢田川鳥編は一回に収まらなかったので、二回に分けることにした。使える写真を使わないのは、食べ残しのお菓子を食べないようでもったいないし気になる。見てもらう人のためというより自分のためだけど、ちょっとだけおつき合いください。
 鳥偏の一回目は、コサギとスズメしか出てこない。それぞれ4枚ずつ、お馴染みさんの写真を並べることにする。これまで何度も登場していて飽きてるところではあるけど、毎回多少は違っている。
 見慣れた被写体でも、撮るのは楽しいし、新しい発見もある。10回やそこら撮ったからといって撮りきったわけでもあるまいし、まだまだ可能性はたくさん残されている。いる場所によっては絵になるし、瞬間を捉えればそれは作品にもなり得る。背景も大事だし、光も味方につけないといけない。

矢田川鳥編1-2

 黄色い靴がお気に入りのコサギさん。サギの中で足の指だけが黄色いのはコサギだけだから、足を見ればすぐにそれと分かる。
 魚にしてみたらこの黄色い足は危険信号だ。急いで逃げないといけない。でもコサギはそれを利用する。足を見て逃げ出した魚をパクリといただいてしまう。
 黒い足をしたダイサギやチュウサギは、待ちかまえ型だ。じっと流れを見つめて、泳いできた魚を素早く捕らえる。
 どっちにしても器用なもので、お食事タイムになると次々に捕まえてパクパク食べている。

矢田川鳥編1-3

 いったん飛び上がってもう一度着水する直前のシーン。羽を広げてブレーキとして、スピードを殺しながら水面に降り立つ。サギはふわっとした感じで優雅だ。カモは腹打ちしてガァーガァーわめきながら着水することが多い。体も重さも羽の構造も違っている。
 動きものに弱いK100Dだけど、このときは上手いタイミングで撮れた。

矢田川鳥編1-4

 飛び去って、少し離れた場所に降り立つところ。サギの距離感というのは正確というか、よく分かっている。人とは一定の距離を置いて、つかず離れずがサギの姿勢だ。人の生活の近くで暮らしながら人にこびることがない。エサが小魚だから、人間の投げるパンの耳などには見向きもしない。
 人に慣れているサギなど見たことがない。野生はそれでいいのだ。

矢田川鳥編1-5

 仲良くみんなで並んでいると思いきや、一羽だけ逆方向を見ていた。人間界でもこういうやつはいる。
 スズメは見つけても、なんだスズメかとがっかりして撮らないことがほとんどなのだけど、今回はちょっと撮ってみた。スズメもなかなか奥が深い。

矢田川鳥編1-6

 地面に集まってみんなで餌を探している光景は微笑ましい。スズメの学校みたいだ。
 今でも小学校で「雀の学校」の歌は習うんだろうか。けどあの歌詞、考えるとかなり無茶だ。
 チイチイパッパ チイパッパ、雀の学校の先生は、むちを振り振り、チイパッパ、だものなぁ。ムチなんて振り回す先生がいたら、今どきは即刻クビだ。頭を張っただけで体罰だって言われてしまうのだから。

矢田川鳥編1-7

 逆光でちょうどいい感じに羽が透けてきれいなシーンが何度もあったのに、動作ののろいK100Dではことごとくチャンスを逃した。一回目の前近くを群れで横切った決定的シーンがあったのに、ピントが合わずシャッターさえ切れなかった。あれは残念だった。20Dなら連写で確実に捉えていたはずだ。

矢田川鳥編1-8

 この写真を見て、ああ、やっぱり河原はいいなと思った。何がどうという写真ではないけど、私の中にある矢田川の河川敷のイメージとこの写真の空気感が一致したせいだろうか。

 コサギとスズメだけで一回更新するなんて、なんてお手軽なと思いつつ、脇役だけでもなんとかなるもんだ。ダウンタウンのスペシャル番組で、コンビをシャッフルしてネタをやるという番組があるけど、あの中で私はウド鈴木とガレッジセールの川ちゃんのコンビが一番好きだったのを思い出した。昔で言えばうなずきトリオのようなものだ(それまた古い)。
 そんなわけで、矢田川鳥編一回目はここまでとしよう。明日、鳥編二回目をお送りする予定です。またお馴染みさんだけどちょっとだけ久々登場もいるので、少しだけお楽しみに。


鳥ネタの割合が濃すぎるから2倍に薄めるために二本立て更新すべし
2008年02月02日 (土) | 編集 |
香流川風景2-1

PENTAX K100D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 ここのところちょくちょく近所の香流川沿いを歩く機会があって(好きこのんでではなく必要に迫られて)、つい先日も歩いて写真を撮ってきたので並べておこうと思う。この前は夕暮れだったけど、今回は少し早い時間でまだ光があった。まったく同じコースで鳥の顔ぶれもほとんど一緒なのに、光があるとないとでは写真が違ってくる。光がいかに貴重なものかを知る。
 今回のデジとレンズは、K100Dとタムロンの望遠ズームの組み合わせだった。このレンズは強い光のあるシーンでは激しく偽色が出るのだけど、一般的な条件ではなかなか優秀だ。F値が暗いから背景のボケはきれいじゃないけど、解像感やクリア感は悪くない。画質的には単焦点に分があるのは間違いないにしても、ズームの自由度はそれ以上に価値がある。300mm単焦点では撮りたくても撮れない場面がよくある。画質が落ちるのはマイナスだけど、撮れなければゼロだ。お散歩撮りの場合はやはりズームに限る。

 まずはお馴染みのコサギさんから。この日はそんなに寒くなかったのに、首をすっこめて寒そうに背中を丸めていた。本当に寒いと感じているのかどうかは分からないけど。
 長い首はどこにたたまれているのだろう。背中の方ではなさそうだから、首からおなかにかけてたたんでるんだろうか。この状態と普段首を伸ばしてる状態では、別の鳥に見える。

香流川風景2-2

 飛び姿コサギ。相変わらずの純白だ。これが貴重な鳥だったら、みんなもっとありがたがっただろうに。白さだけならツルにだって負けてない。
 人は白い生き物に対して畏怖感のようなものを抱きがちだ。白馬とか、白ヘビとか。でも、ありふれていたらありがたみは一気に薄れる。白い犬や猫のように。

香流川風景2-3

 オナガさんが横一列に並んで食事中。オスが4羽揃って、仲良しの仲間だったのだろうか。メスはどこへいったんだろう。
 顔を水中に突っ込んでは出し、出しては突っ込んで、また出して。そのリズミカルな動きはどこかコミカルだ。
  このときは水中のコケか何かを食べていたのかな。

香流川風景2-4

 この日もお馴染みさんしかいなかった。これはマガモだ。
 毎年同じ場所には同じようなメンバーしか渡ってこないというのも不思議な話だ。別の場所には普通にいるキンクロハジロやホシハジロなんかもここでは見かけない。ヒドリガモとかヨシガモなんかも。毎日定点観測していればまたには珍しいやつも紛れ込んでくるのだろうか。
 この写真はカモよりも水の模様が面白かった。

香流川風景2-5

 コガモのペア。
 カモを撮っていてもなかなかドラマチックなシーンには出会えないものだとあらためて思う。魚をとるわけでなく、珍しい動きをするでもなく、色がすごくきれいというわけでもない。カモ撮りって、渡ってきた秋には嬉しいんだけど、冬になるとあまり楽しくないことに気づく。光のドラマでもあれば、アクセントとして役だってくれるんだけど。

香流川風景2-6

 夕方の光が、平凡な風景を少しだけ非凡なものに変えてくれる。夕焼け色に染まってなければ撮ろうと思わなかった光景だ。

香流川風景2-7

 夕陽に長く伸びる自分の影と、散歩する人たち。
 この川沿いはやたら散歩する人が多くて、ほとんど30秒に1度くらいの割合で人とすれ違ったり追い抜かれたりする。だから、写真を撮るにも人目が気になって仕方ない。自分の他にカメラを持ってるような人も歩いてないし。
 だから、この風景に見覚えがあって、川に向かってカメラを構えている男がいたら、それは私である確率がかなり高いのではないかと思う。見て見ぬふりしてさりげなくすれ違ってください。

香流川風景2-8

 これといった収穫がないまま30分弱の散歩撮影は終わった。少し日が長くなって日没にはまだ間があったけど、もう帰ることにする。
 写真向きなのは、香流川よりも一本北の矢田川の方だ。あっちの方が変化もあるし、散歩人だけでなくいろいろな人種が集まっていて被写体も多い。カモのメンバーはだいたい一緒だろうか。
 近いうちにもう一度歩かないといけないから、次は矢田川沿いから行くことにしよう。

 ここのところこのブログの鳥ネタ確率が高くなっているのが自分でも気になる。昨日せっかく神社仏閣ネタがきて、やっと鳥から離れたかと思ったら、またすぐに鳥に戻ってしまった。これはよくないんじゃないか。しばらく鳥から離れた方がいいじゃないか。いや、しかし、まだ花鳥園写真が残っているぞ。あれもネタとして古くなってしまう前に使い切ってしまいたい。
 こうなったら鳥と別のネタの抱き合わせ戦法しかない。鳥と他の二本立てにして鳥の割合を薄めるのだ。濃縮ストレートつゆを薄めるみたいに。
 というわけで、このあと二本目に入ります。またちょっとあとで会いましょう。




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